ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Under A Blood Red Sky (Deluxe Edition) / U2

2013年03月16日 | エイティーズ

U2

Under A Blood Red Sky (Deluxe Edition) / U2 (1983)

以前、通常盤で記事にしたことがある83年発売のU2のライヴ盤。飛ぶ鳥を落とす勢いで世界にファンを増やしていた頃とあって熱く、充実したライヴを楽しむ事が出来る。本編は40分弱と短く編集されていて、アナログ発売時のまま。それに当時VHSで発売されたライヴ映像「U2 : Live At Red Rocks」をボーナスDVDとして加えたデラックス・エディションで発売された。

DVDは特に再編集される事もなく、開場前の様子からライヴ終了まで当時VHSで発売されたままの映像。今だと信じられないが確か値段が5,000円弱で、それでも当時のVHSソフトとしては安かったはず。ストーンズ(The Rolling Stones)の映画なんて¥16,800(!)で買った覚えがある。

コロラド州にあるこの会場は岩に囲まれた特殊なロケーションで、会場に雨が降り、熱気が湯気となり、日が暮れた後に灯された炎とあいまって特別な雰囲気を作り出している。このビデオ発売当時は全曲収録だったこともあって、VHSからカセットテープに落として愛聴していた事を思い出す。もちろんエッジ(The Edge)がギター・ソロで思いっきり音を外してしまったところもそのまま。

現在のU2は大会場を操れる屈指のビッグ・バンドになったが、当時はまだ一般的には(特にアメリカでは)知る人ぞ知るといったところ。それだけにバンドが昇り調子で、たとえそれまでを知らなくても、こんなライヴを観たらいっぺんでファンになってしまうだろう。初めて聴いたときからはや30年か…。

オークションにて購入(¥1,268)

  • CD (2008/9/30)
  • Disc: 2
  • Format: Original recording remastered, Deluxe Edition, Import
  • Label: Island
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    Emergency On Planet Earth / Jamiroquai

    2013年03月14日 | ソウル・ファンク・R&B

    Jamiro

    Emergency On Planet Earth / Jamiroquai (1993)

    懐かしいジャミロクワイ(Jamiroquai)のファースト・アルバム。オーストラリアの原住民アボリジニの楽器「ディジリドゥ(Didgeridoo)」をフィーチャーした「When You Gonna Learn」で一躍注目を浴び、ロンドンのクラブ・シーンから世界へと発信された。自分はディジリドゥの音が大好きで、第一人者でポップスとの融合を試みることもあったアボリジニのDavid Hudsonのアルバムも持っている位なので、とても興味深く聴いた。でもアイデアは素晴らしかったが、曲としてはディジリドゥの音をとって付けたような使い方をされていただけなのでがっかりした覚えがある。

    それよりも何よりも、ヴォーカルのジェイ・ケイ(Jason Kay)の声がスティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)にそっくりだった事にびっくりした。目をつむって聴いたら聴き分け出来ないかも。最初FMラジオかなんかで聴いたときには「スティーヴィー・ワンダーにこんな曲あったかな?」と本気で思った。音楽的には当時、個人的にのちに「レア・グルーヴ」と総称される音楽群に注目していたのでしっくりとはまった覚えがある。あまり考える事なしに「カッコイイ」と思えるニュー・ソウル的な楽曲。はっきり言うと「古い」が、当時はそれが「新しい」と感じられた。ただその「古さ」故に今聴いてもさほど違和感なく楽しめる。このアルバムでも、その後の世界的ヒットでも、「上手いとこ突いてきたなー」と感心した。

    ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (1993/8/12)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Sony
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    People, Hell & Angels / Jimi Hendrix

    2013年03月13日 | クラシック・ロック

    Jimi

    People, Hell & Angels / Jimi Hendrix (2013)

    まだ出るの?と不思議なぐらい「ニュー・アルバム」が発売されるジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)。もちろん彼の場合,たかだか実質3~4年の活動期間だったから、その間にスタジオで録音されたセッション素材を切り貼りして曲に仕上げる作業が必要だ。それにしても短い期間に膨大な量のテープが存在するんだなぁ。「もう無い、もう無い」と言われ続けても「まだある、まだある」(笑)。

    彼の死後~90年代前半までは他のミュージシャンを使って完成曲を「でっちあげ」たり、場所を偽ったライヴ・アルバムが出たりと散々喰いものにされてきたが、ジミの遺族が版権を勝ち取ってから、当時のエンジニア、エディ・クレイマー(Eddie Kramer)をスーパーバイザーに置いて良質な音源を発表してきた。ただ未だに元マネージャー経由でデモ音源やライヴ音源が出たりと混乱は収まっていないのが不思議。

    どちらにせよ完成曲があったらすでに発表しているはずなので、切り貼りの作業は必要なわけだ。このアルバムもそんな作業の賜物だろうし、ほとんどの曲は発表済みの曲なので正直新鮮味はない。以前発表された「Valleys of Neptune」や「South Saturn Delta」と同様に音質は素晴しいのでアルバム通しても違和感なく、ジミのエッセンスは感じ取る事が出来る。ただジミらしくないフレーズが散見されるのは何だろう? 晩年はジャズへの感心があったとか、マイルス(Miles Davis)とのセッションが予定されていたというが、このアルバムにはあまりその影響は大きく感じられず、お遊び程度にしか聴こえない。

    前回発表されたボックス「West Coast Seattle Boy」を聴いた時もそうだが、個人的にはもうこれ以上どれだけ音源が発表されようとも新たな「感動」は無いような気がする。もちろん、「あぁ、すごいな」「やっぱり、かっこいいな」とは思うのだが…。ぜいたくな話だがすでに満腹感を感じてしまっている。以前(それこそ80年代)なら、必死になって入手困難なアナログ盤を探したり、でっちあげ(「Crash Landing」とか)だろうと聴き込み、高価なブート音源まで漁って、微かなジミの痕跡をそれこそ宝物のように思って聴いていたのだが。飢餓感がそうさせたのだとは思うが今思えば幸せな時代だったのかも。今までにジミを聴いた事の無い人にはオリジナル・アルバム3枚とライヴ以外はお奨め出来ない。

    amazonにて購入(¥1,189)

  • CD (2013/3/5)
  • Disc: 1
  • Format: CD, Import
  • Label: Sony Legacy
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    Think Tank / Blur

    2013年03月12日 | オルタナティヴ・ロック

    Blur

    Think Tank / Blur (2003)

    ブラー(Blur)については摘み食い程度しかしてこなかったから、ブリット・ポップ全盛期にはそんなに聴いた訳ではないが、後期ブラーにはとても興味が出てきてよく聴くようになった。きっかけになったのは97年発売のアルバム「Blur」と99年発売の「13」。ここまで成熟していたのかと認識を改めた。ポップでありながら音楽的には様々なチャレンジがあり、飽きさせない求心力があった。思えばこの頃のバンド、あるいは中心人物のデーモン(Damon Albarn)は物凄くクリエイティヴな状態にあったのだろうと思う。

    えてしてそんな時期はソロ活動が盛んになってしまってバンドを保っていくのが難しくなることが多いが、このアルバムもそんな状態でレコーディングを開始して、グレアム(Graham Coxson)が脱退し、3人になってしまった。ただこのアルバムは彼らが歩んできた「ポップ」からは逸脱しているものの、内容的にはとても面白くて、全体にまるでコンセプト・アルバムを聴いているかのような独特の雰囲気と流れがある。もう「エレクトリック」と言っていいような音はやはりギターのグレアムが抜けた事による影響だろうか。もうヒット曲は必要がない、と言わんばかりの大胆な力作だ。

    初期は(特に日本では)アイドルっぽい扱いだったし、全盛期にはオアシス(Oasis)との喧嘩ゴシップばっかりだったので見落としていたが、そこいらのバンドとはやはりひと味もふた味も違うアイデアとメロディーがある。現在リユニオン活動中だが今後はどうなるのだろう。

    ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (2003/5/1)
  • Disc: 1
  • Format: CD, Import
  • Label: Food
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    Yo-syoku OKADA @岐阜県瑞穂市 (※移転)

    2013年03月10日 | 岐阜県(岐阜)

    岐阜県瑞穂市のお世辞にもアクセスが良いとは言えない田園地帯にある洋食屋。テナントに入った小さいお店でカウンターが少しとテーブルが2~3卓なのですぐに満員になってしまう大きさ。品のいいモダンで落ちついた店内で、場所からすると意外なほどの人気店。以前は「洋食おかだ」と名乗っていたと思うが、店舗名がアルファベットに変わったのかな。

    今までにランチ、ディナー共何度も利用しているが、どちらでも充分に満足出来る味と量がある。ランチ時はオーソドックスなプレートメニューが4~5種類あり、単品での注文は出来ない(残念)。どれにも細切りキャベツやポテトサラダやナポリタンスパゲティーが載っていて洋食屋らしい。ただ以前やっていたランチのデザートとドリンクは止めてしまったとHPに載っていた。ま、それでもプレートにのったランチは充分なボリュームがある。

    このお店の真骨頂はやはりディナー。ディナーでは凄いヴォリュームのトンテキやビフテキでがっつり分厚い肉に喰らいつくことが出来る。なかなかこの質でこの量の皿は見ない。ただモヤシの上に避難しているとはいうものの、たっぷりかかっているソースの味付けはかなり濃く、せっかくの自慢の肉質が分かりづらいので、もう少し控えめな量か、あとがけ出来るとうれしいのだが…。肉が厚いのでバランス的には仕方がないのかな。オムライスは自分の好みの「包む」ベーシックなタイプ。その他にもまだ食べていない定番メニューがいくつかあるし、様々な食材にこだわりがある店主が色々なメニューを追加しているようだ。どのメニューも値段からいくと相当値打ちだと思う。車なので酒が飲めないのがつらい。

    自分はなぜか定休日(木曜以外にもあるので分かりにくい)に行ってしまったり、せっかく遠くまで車を出したのに貸し切りだったりと空振りが多く、あまり相性が良くない。この辺りは周りに何も無く、全くつぶしが効かないので訪問の際には要注意です。

    この後の記事はこちらこちら

    Yo-syoku OKADA

    岐阜県瑞穂市田之上240-3

    (洋食おかだ 洋食 おかだ)

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    RUSH Original Music From The Motion Picture Soundtrack

    2013年03月09日 | サウンドトラック

    Rush

    RUSH Original Music From The Motion Picture Soundtrack (1992)

    映画「ラッシュ」(観てません)のサウンドトラック。音楽全般は作曲も演奏もエリック・クラプトン(Eric Clapton)によって行われ、8、9、10以外はインストゥルメンタルで、9にはバディ・ガイ(Buddy Guy)が歌とギターで参加している。大ヒットしたクラプトンの10はこのアルバムが初出。ゲストでお馴染みのネイザン・イースト(Nathan East)やチャック・リヴェール(Chuck Leavell)が参加。

    この時期のクラプトンは1~7で見られるような流麗なギターを得意としていたし、サントラ用の曲なので、バリバリのブルース・ギターを期待するとちょっと違うが、9はさすがの競演で、どっぷりブルースの世界に浸る事が出来る。しかしバディ・ガイって歌もギターも物凄い存在感だね。のちにストーンズの映画「Shine A Light」にもゲスト出演するが、洗練されているのに迫力満点。いつも共演者を食ってしまいそうになる。収録曲のオリジナルはブルースの神様ウィリー・ディクソン(Willie Dixon)の作曲。残念なのは最後にフェード・アウトしてしまうところ。長尺のセッションだったのだろうが、もう少しなんとかならなかったのかな。10はもう説明の必要の無いクラプトンの傑作。のちにこの曲を演奏することにストレスを感じるようになって封印との発言もあった(今もそうだっけ?)。

    中古店にて購入(¥50)

  • CD (1997/11/25)
  • Disc: 1
  • Label: ダブリューイーエー・ジャパン
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    Dune Buggy (Australian Tour EP) / The Presidents Of The United States Of America

    2013年03月08日 | オルタナティヴ・ロック

    Pusa

    Dune Buggy (Australian Tour EP) / The Presidents Of The United States Of America (1996)

    プレジデンツ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ(The Presidents Of The United States Of America)のファースト・アルバムに収録されていた「Dune Buggy」の2ヴァージョンとライヴ2曲、アルバム未収録曲1曲を収録した計5曲のEP。オーストラリア・ツアー時に発表されたらしい。彼らは3ピース・バンドで、馬鹿馬鹿しくもアイデアたっぷりの曲を得意にしていて底抜けに楽しい。フェスとかでこういうバンドが出てくると全然知らなくても無条件に楽しめるよね。一度でいいからライヴ見たかったな。一度解散してから復活し現在でも活躍している模様。

    オーストラリアでは欧米とツアー時期がずれるために(だいたいが遅い)、ツアーでの集客を促進するためにこのようなツアー前の特別編集盤が発表されることが多く、他のアーティストでも「Australian Tour Edition」をよく見かける。選曲はレアなものが多く、価格も値打ちになっている場合が多い。なかなか日本の市場には出回ってこないのでうらやましい。

    中古店にて購入(¥105)

  • Audio CD
  • Disc: 1
  • Format: Single, Import
  • Label: Columbia
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    The Very Best Of UB40 1980-2000 / UB40

    2013年03月07日 | レゲエ・スカ

    Ub40

    The Very Best Of UB40 1980-2000 / UB40 (2000)

    イギリス出身のレゲエ・バンドUB40のベスト。彼らのベストは何種類も出ているが、これは2000年に発売されたもの。彼らのキャリアからまんべんなく選曲されている。自分は初~中期しか知らないので試しに買ってみた。

    やはり自分にとって馴染みがあるのは初期の曲だが、彼らの場合もともと演奏も打ち込みっぽい音作りだし、セルフ・プロデュースなので後期の曲でもあまり違和感はない。彼らが大ヒットさせた曲はカヴァー曲(1、5、10)ばかり。どれもストレートなカヴァーで面白みは少ない。オリジナル曲でいい曲もたくさんあるからそれらをヒットさせていないのは意外だった。

    先に述べたようにアルバムで聴ける音はライヴ感に乏しいので、バンドならではの面白さは伝わりにくい。いつだったか正確には思いだせないが、80年代後半か90年代初めにシドニーで彼らのライヴを経験している。わりあい大きな会場だったと思うが、会場係員に誘導されたシートが他の奴に占領されていて喧嘩になったり(笑)、ライヴの途中からだんだん体調が悪くなって、すぐにでもトイレに駆け込みたかったのに、終演後に乗ったバスがすし詰めの状態で死にそうになったり(笑)と瑣末な事ばかり思いだされて、肝心のライヴを覚えていない。

    ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (2000/11/21)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Virgin Records Us
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    Northern Lights - Southern Cross / The Band

    2013年03月05日 | クラシック・ロック

    Band_2

    Northern Lights - Southern Cross / The Band (1975)

    ライヴ盤を除くと6枚目となるザ・バンド(The Band)のオリジナル・アルバム。ボブ・ディラン(Bob Dylan)とのツアーを終えて、「シャングリラ」と呼ばれる自分達のスタジオで録音された。まるっきりの新作としては「Cahoots」以来だから、約4年ぶりか。2001年に発表されたリマスター盤で、ボーナス・トラックが2曲追加されている。ただ個人的にはこのボーナス2曲は無くてもよかったかな。

    音はアナログ・レコードで昔に聴いた印象と全然違い、高音はクリアーで解像度が良く、中低音も腰がすわっていてバランス良く、彼らのアナログ的な(当時はアナログしか無いか)豊潤な音作りが楽しめる。実はリマスター前のCDも持っているが、情報量が随分違うように聴こえる。

    ザ・バンドがやっているような音楽が本当に楽しめるようになったのはまだ最近のこと。やっと若葉マークがとれて余裕を持って遠出が楽しめるようになったという感じか。自分が彼らの音楽を初めて聴いたのは小学生か中学生の時で、家に姉所有のアナログ・ベスト盤「軌跡」があった。印象はもったり、まったりという感じで音的にもダルいし、いい感じは全くなかった。加えてルックスも髭面で年寄り臭い。ディランとの活動なんて情報は全く知らなかったしね。何しろ当時はピコピコ・サウンドとMTV全盛期。そんな音に構っちゃいられなかった。その頃にこのリマスター音を聴いていたら印象は違っただろうか…。

    その後、ディランを聴きだしてからもあまり印象は変わらず、長い年月が過ぎても変わらなかったが、CDでベストくらい買ってみようと「To Kingdom Come」というリマスター2枚組を買った頃から印象がグッと変わってきた。肌に浸み込むというか、心にどっしりと乗っかるというか、それまでのロックには感じなかった別の快感を感じるようになる。ちょうど自分の音楽の好みに、スワンプやカントリー、アトランティック・ソウルなどが入ってきた頃だったし、年齢的にも許容度が大きくなって、琴線に触れるものがあったのだろう。それからリマスターCDで買い直すようになったので随分と遅い。

    amazonにて購入(¥595)

  • CD (2001/4/27)
  • Disc: 1
  • Format: CD, Extra tracks, Original recording remastered, Import
  • Label: Capitol
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    Johnny Cash's America (W/DVD) / Johnny Cash

    2013年03月04日 | カントリー

    Cash

    Johnny Cash's America (W/DVD) / Johnny Cash (2008)

    ジョニー・キャッシュ(Johnny Cash)のドキュメンタリーDVDとそのサントラという形のCDの2枚組。しっかりソニー・レガシー(Sony Legacy)の仕事で、その辺の誰が制作したのか分からない怪しいDVDではないので安心。

    残念ながらドキュメンタリーDVDは英語字幕がなく、英語音声のみなのでヒアリングが出来ないと少しつらいが、彼の波乱に富んだ半生をテーマごとに貴重な映像を用いて描いていて、エピソードに挟まれるインタビューも、ボブ・ディラン(Bob Dylan)、スヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)やアル・ゴア(Al Gore)米元副大統領、彼の親族などとても豪華な面々。映像や編集もクオリティが高く、決定版となっているので、彼に興味のある人なら充分におすすめ出来る。あぁ、せめて英語字幕さえついていれば…。

    サントラの方は未発表曲2曲(!)とライヴ音源も含み、選曲もバラエティに富んでいて、これだけでも秀逸な編集盤となっている。

    彼の半生は映画の題材になるくらい劇的なものだったけれど、ここ日本ではカントリー・ミュージックがマイナーな為、あまり知られる事はない。また普通カントリー・ミュージックは「保守」の側の音楽として捉えられているので、彼がいわゆる「反体制」の人間で、音楽活動を通じて様々な問題提起を行っていた事まで知る人は更に少ないかもしれない。自分も知ったのは随分後だったし、それまでストーンズ(The Rolling Stones)やディランが演った一部を除いてカントリー・ミュージックにあまり興味がなかったので目から鱗が落ちるような思いをした。

    これって日本盤は出たのかな? もし出ていないとしたら、こんな秀逸なセットの日本盤を出さないなんてやっぱりダメだな、日本のレコード会社は。

    オークションにて購入(¥1,138)

  • CD (2008/10/28)
  • Disc: 2
  • Format: CD, Import
  • Label: Sony Legacy
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