Small Faces - Long Agos And Worlds Apart - / Various Artists (1996)
自分がトリビュート・アルバムを買う時の条件は、①好きな有名アーティストが参加していること、②元の曲をほとんど知っている事。その点ではこのアルバムはギリギリ合格。というのも①はクリアしているが、スモール・フェイセズ(Small Faces)のアルバムはコンプリートしている訳ではないし、ここに収録されている曲はかろうじて持っているものの、聴き込んだとまでは言えないから。自分はフェイセズ(Faces)から遡る形で後追いで聴いたので、モッド(Mod)バリバリだった頃の彼らの音楽にはあまり思い入れがなく、興味が出たのはずっと後になってからだった。
まずはこのアルバム全体に不思議な統一感があり(不思議でもないか…)、出来がいいのに驚く。というのもトリビュート・アルバムの場合、あまりジャンルの違い過ぎるアーティストを詰め込んだり、売るためだけとも勘ぐられかねない旬過ぎる売れ線アーティストが入っていると「ホントに好きなのかな」と興醒めしてしまったり、曲のクオリティにばらつきが出てアルバムとして聴くのはキビシイことがある。そうなると中には名前を聞いた事のないバンドもある訳だが、このアルバムはクオリティの面では上出来。元の曲がかっこいいのはもちろんだけれども、各バンドのアレンジも奇をてらう訳でなく好印象。詰め込み過ぎていないので最後までダーッと聴き通せるのも良い。ただ参加バンドのメンバーの詳細がクレジットされていなかったり、ブックレットが読みづらいのは残念。
中古店にて購入(¥280)