変形性股関節症に負けない『心と身体』を目指して -運動指導士 彦坂惠子-

踊りが命と舞台と指導に明け暮れていた私が突然変形性股関節症と言われ、手術をし引退したが現在運動指導士として活躍中

「不良」のすすめ

2009-12-21 15:52:27 | 私と介護
 今日も西の空に富士山の雄姿が見えます。

 このところ、毎日のようにお姿が見え清々しい気持ちになります。
が、今日もテレビで片山右京さんの事務所の方の遭難が取り上げられて・・・・・・ 自然の脅威を思わざるおえません。


 昨日、実は疲れ果てて・・・・・・
どこが悪い、という訳ではなくなにもやる気が起きず・・・
 本当は、年末のお墓参りへ主人と出掛ける予定でおりました。

 朝ごはんも食べずに、ゴロゴロと(叔母の世話は主人に頼み)一日中ベッドで過ごしました。

 たった一週間しか持ちませんでした。
叔母の介護。 特別に何をしてあげたとかいうつもりもないのに・・・・
 叔母には、私しかいない・・・
ということが、負担なのでしょうか?!


 

 そんな風に思っていた時の、ゴロゴロしてみていた記事をご紹介します。私と同じように介護をなさっている方やなにかのお役に立つのでは、と思います。



        介護における「不良」のすすめ
                             小笠原 望   
                           高知県 (大野内科院長)

 南国土佐と言われるのだが、土佐は山の国。けっこう雪が降る。僕の住む中村(四万十市)は四万十川が太平洋に注ぐまであと10㌔の町なのだが、雪が良く降る。四万十川の雪景色も珍しいことではない。

 5年ぶりの、妻の高校の同窓会があった。
「みんな大変。二次会は介護の話ばかりだった」と、帰ってきた妻が言う。ぼくたちも、寝たきりの妻の父を半年間わが家で介護した。父の最期を家で迎えたことが、夫婦の大きな節目になった。

「できることはできるけれど、できんことはできん」、介護で悪戦苦闘している人にぼくは練り返す。とくに子どもは都会、親は田舎にいる、この形のときに直接に何も手を出せないことがストレスになる。

 電話ではお年寄りは本音を言わない。
「大丈夫、いつもの通りにやっている。あなたこそ元気?」と、どんなに大変でも明るい声で応対する。一人暮らしの不安を、診察室でよく聞く。

「死ぬのはかまわないけれど、何日も発見されなかったら」と言うが、本音は違う。誰だって、死が怖い。

 介護をしている人は、認知症をはじめとして振り回される毎日で、くたくたの人が多い。介護は、少しいい加減で、遊び心があって、こころが柔らかな人が疲れない。

 直接に介護をしていなくても、一日に一回食事の介助や洗濯物を取りに行くことだけで、24時間しばられている感覚の人が多い。

何かのときには代われる人を。一日はさぼってもいい気持ちを持とう。
そこまでしなくていい」と、ぼくは不良のすすめを繰り返している。

 子育てもそう、思ったとおりにゆかないのが、介護の現場なのだ。臨床の中で、ぼくが一番鍛えられたのは、『思い通りにゆかないこと』だった。期待をすれば、はずされる。なんでもありの気持ちになって、初めて楽になる。介護も一緒だろう。

 いのちは自然の流れのなかがいいと、いつも思う。本意でないのに、都会に引き取られてゆく人の最後の診察はつらい。一人暮らしを介護保険のサービスや近所の人が支えて、もし一人で亡くなっても、本人が望めばそれでいいとぼくは思っている。

 「一人暮らしの孤独な死」では決してない。子どもの都合で年をとってから同居して、適応できるお年寄りは何人いるだろうか。ぼくの診療所から四万十川に沿って3㌔上流に一人暮らしの95歳の女性がいる。自分はここで一人で死ぬと決めている。子どもは高知市にいるのだが、自分はここがいい、最期はぼくが診て家で死ぬのが一番と、明るく言う。

 ヘルパーさんも訪問看護師もかかわっているが、不自由なのに明るい。「死ぬときは頼みますよ」と言うので、「任せておいてください」とぼくも明るく答える。あまり動けないのに、庭には季節の花が絶えない。

 ひとのいのちも自然のなかのもの、介護も自然な流れがいい。
無理をしないで、「できることとできないこと」があって、当然だろう。

 お年寄りを抱えているという、重たい気持ちの毎日になりませんように。






☆今日は叔母のデイの日でしたが・・・ 気がすすまないようで、行きませんでした。ちょつぴり心配ですが、明日は、前からの友人との約束もあり(叔母を一人にしてしまいますが・・・)      
 同病のお友達と「のだめカンタービレ」を観に行って、楽しいおしゃべり、美味しいランチと、遊びに行って来ます。 
 ちょっぴり、不良してきます。
 

 

 
 
コメント
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