岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

日本に本物のソーシャルワーカーはいるのか

2006-02-09 22:44:18 | 社会福祉士
今日の文章は私自身に対する問題提起といえます。
私は、社会福祉に関わりはじめてこのかた、
「ソーシャルワーカーは国内の活動はするが海外との関係はどのように
なっているのだろうか」と疑問に思っていた。
社会福祉を学ぶ人にとって海外とは、欧州であり、アメリカでしかないように
思われた。
日本のソーシャルワーカーが、アジアやアフリカで活躍している例を寡聞に
して聞かない。
このように考えていた時に、2005年社会福祉士全国大会の出席し、
ラジェンドラン・ムースさんの講演を聞いた。
彼の講演テーマは「アジアにおける日本のソーシャルワーカーの役割」だった。

彼は、冒頭、「日本にはソーシャルワーカーはいない」と全国の社会福祉士の
前で断言し、挑発した。

「私は日本のソーシャルワーカーはケアとサービスの提供者に過ぎず、社会変革
のためのエージェントとしての役割を果していないと思います。
日本のソーシャルワーカーはグローバル化の進行とともに、
近年急激に変化する国内外の環境の中で、アドボケイター、人権の擁護者・
促進者などどいう本来のソーシャルワーカーが果すべき多様な役割を担えない
のではないでしょうか。
これが、この国に本物のソーシャルワーカーはいるのだろうかと疑問を抱いて
きた理由です。日本のソーシャルワーカーはケアとサービスの提供者という
役割だけでなく、明確な信念と視野を持ち、社会の変革を行なうエージェントで
なければならない」※レジュメより

この重い言葉が今も心の中に残り、大きな位置を占めている。
井の中の蛙は私自身でもある。

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