岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

金曜の夜は、結純子さんの一人芝居「地面の底が抜けたんです」。

2008-03-23 10:32:26 | ハンセン病
21日、生涯学習センターで人権啓発協議会主催で上演された。
私たちの小都市に日本海側の町からもわざわざ駆けつけていただいたかたも
おられた。
「地面の底が抜けたんです」はハンセン病の患者だった藤本としさんの本の
題名でもある。
結純子さんは、藤本としさんの人生を舞台に鮮烈に再現された。
藤本さんは、当時はらい病といわれたハンセン病に罹患し、全身の神経の
ほとんどと、視覚を奪われてしまった。
そして、人生の大半を隔離された建物や島で過ごさざるをえなかった。
岡山県の国立療養所邑久光明園で1987年に亡くなるまで60年の長き時間を
である。
この本について、ブログにもおいおい書いていきたいと思います。
藤本さんが岡山の長島(この島には愛生園と光明園がある)に住んでおられた
同じ時期、長島から二十キロと離れていない岡山の街で、
私は高校卒業まで過ごしていた。
高校の教師からは、この島の話を幾度か聞いた。
「可哀想な話」として聞いていた。
その程度の認識だった。

さて、私は間もなく岡山での生活も始めようと考えていることもあり
少年時代に、近くに住みながら、詳しく知ることのなかった長島の歴史に
ついて学びたいと思っている。
また、留岡幸助の故郷、高梁についてと、彼が教誨師でもあった北海道時代のに
ついても勉強したい。
そして、石井十次が去った後の岡山の社会福祉の流れを学んでみたい。
(岡山では十次という光芒が消えた後は、流れは伏流水となったしまったのか)
「十次が去った後、何が残って、何が消えてしまったか」
やはり、地元で学ぶことは実際に見聞できるし資料も読みやすい。

私たちの歴史を調べることは、私たちの今居る位置を明確にすることでもある。
その目的なくしては学習の意味は半減されてしまう。

昨日は、全国社会福祉士会総会、本日は京都府社会福祉士会総会と
続きます。
こちらも、いろいろと考えるところがあります。

※写真に写っている地図の島が長島。島の西に邑久光明園、東に長島愛生園が
あります。細い海峡を挟んで本州です。今は橋が架かっています。



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