岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

冤罪48年。袴田事件。

2014-03-27 21:35:09 | 日本の仲間
袴田さんは40数年死刑囚だったわけだ。
その間の恐怖は想像を絶するものだったに違いない。

裁判所は人の生死や人生を決定する所。
これは立法や行政という他の二つの国家権力も同様だが、司法はより直接的だ。
裁判官以外に何人も、人の死を合法的に決定することができない。

裁判とは、人が人を裁く制度。
もちろん、神仏ならぬ人のこと。
間違いが起こらないはずがない。
死刑判決後48年。
刑が執行されなかったから、再審も決定できた。
刑が執行されていたら、袴田さんの冤罪は、法の闇に埋もれてしまっていた。
本当に恐ろしいことだ。

私は日本の死刑制度は廃止するべきだと考えている。
死刑廃止は世界の趨勢だ。

なぜ日本は死刑廃止に踏み込めないのか。
被害者の感情については理解できる。
しかし、法は復讐を認めていない。
一般にいわれる「目には目を」の考えで刑が決まっているわけではない。

死刑は凶悪犯罪抑止力があるという考えがある。
ならば、死刑を廃止した国に凶悪犯罪が多いのだろうか。
そんな話は聞いたことがない。

では死刑制度があるために日本には凶悪犯罪が少ないのか。
そんなことは検証できない。

人々は漠然とした思いで、死刑制度の存続を認めているのだろう。

真剣に考えることを回避していた死刑制度、熟慮するいい機会だと考える。

※袴田さんに桜を!


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