およそ、広告や編集の仕事に携わって花森安治に影響されなかった人はいないのではないか。
一応、20世紀に働いた人という条件を付けたほうがいいのかもしれない。
今の人のことはわかりません。
花森安治さんは、1978年に亡くなっている。
もう40年近く前のことになってしまった。
「暮らしの手帖」には名物企画があった。
商品の品質テストだ。
その特集をよく読んでいた。
家ではとっていなかったので、図書館で読んでいたのだろう。
灯油ストーブのテストは強烈だった。
国産ストーブに、推薦できる商品はないと断言していた。
ある号で、肌着の品質テストをしていた。
1社が飛びぬけた評価を得ていた。珍しくベタほめだった。
就活期間中だった私は、その肌着メーカーに手紙を書いた。
その時期にはそのメーカーは求人をしていなかった。
手紙はグループ企業に回され、その会社の担当部門の長から直接電話がかかった。
その会社に20数年お世話になった。
『暮らしの手帖』が私たち家族の生活を文字通り支えてくれた。
感謝、感謝である。
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花森安治「暮しの手帖」初代編集長 (暮しの手帖 別冊 (連続テレビ小説『とと姉ちゃん』花山伊佐次のモチーフ 花森安治の本)) |
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