岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

『裸足の季節』 デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン監督作品

2016-07-17 17:21:07 | 映画・DVD 

トルコの若い女性の環境がよくわかる作品です。

トルコの結婚観や風習はとても保守的です。

日本の戦前に近いといってよいでしょう。

日本の場合は戦後に一挙に家族制度が崩壊、結婚観も変わりました。

トルコにそのような変化がないのは、イスラム教が根付いているように思います。

ほとんどの若い男女は結婚までは親の元に住んでいるようです。

この映画の主人公は、13歳。5人姉妹の末っ子です。

両親が10年前に交通事故でなくなり、祖母の家で育ちます。

結婚前の5人姉妹ですから、祖母と叔父からの管理がだんだん厳しくなります。

結婚前に虫がついてはいけないと、姉妹は家からでないように、窓に柵がはめられ外出できない生活になってしまいます。

もちろん、必死の脱出劇があったりします。

携帯電話も電話も、もちろんインターネットも禁止です。

長女から順番に親が決めた結婚をしていきます。

3女は、結婚を拒否し自殺してしまいます。

残った4女、5女はどうするのか。

トルコは日本以上に男社会です。

インターネットでは、西欧の女性の活躍が日々報じられます。

ネットで観る自由な女性たちの活躍と自らの境遇を比較すれば、このまま旧体制が続いていくということは考えられません。

あとは速度です。

ここまで書いた内容では硬い映画のように見えますが、若いエネルギーと美しい映像があふれる必見の映画です。

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