ドキュメンタリー映画です。
瀬戸内放送(KSB)の記者である満田康弘さんが監督をしています。
20年にわたる取材です。素材としては、テレビでのドキュメンタリーとして撮りためてきた映像を編集しています。
テレビ局ではテーマを決めて継続して取材・放送することがあります。
この場合は情報の蓄積が膨大となります。
永瀬隆さん関係のドキュメンタリーは7本にも上ります。
そのため映画として1本の作品に再編集することには大きな意味があります。
「クワイ河に虹をかけた男」の映画ホームページです。
上映予定も掲載されています。
書籍の帯には、
たった一人の戦後処理
枕木1本、人一人といわれた「死の鉄道」(タイメン鉄道」の贖罪に人生をささげた男の物語。
いつも傍らに妻佳子さんがいた。
「死の鉄道」建設は連合軍捕虜やアジア人労働者に数万人の犠牲者を出したといわれます。
映画「戦場にかける橋」は、この「死の鉄道」建設を題材にしています。
連合軍捕虜やアジア人労働者に対する過酷な処遇が戦後70年間の反日感情として残っています。
連合軍捕虜は、シンガポールで捕虜になったイギリス兵が中心です。
今でも、英国の年配の方に対日感情が悪いのは、「死の鉄道」虐待があるからと思います。
クワイ川鉄橋はバンコクから2時間程度で行くことができます。日帰りが可能です。
有名な観光地です。
世界中の人々が訪問します。そこで日本軍の悪行を見聞し自国に持って帰るのです。
永瀬隆さんがいいます。
日本政府は、やりっぱなし、戦後処理をなにもしていない。
反日感情が無くならないはずだと。
永瀬隆さんは「たった一人の戦後処理」をしました。
ただ、一人ではありません。
妻佳子さんとの二人三脚があったからです。
その佳子さんが病に倒れます。
この映画は恋愛映画でもあります。
佳子さんが亡くなり、2年後に隆さんがなくなります。
葬儀の場面まで追います。
老いていくことがどういうことか、そのことを見つめた映画でもあります。
お薦めです。
クワイ河に虹をかけた男―元陸軍通訳永瀬隆の戦後 (教科書に書かれなかった戦争) |
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満田 康弘 | |
梨の木舎 |