岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

ツアーバス事故で明らかになるバス運行の危険性。

2012-05-03 22:00:11 | 日本の仲間
関越道で起こったツアーバス事故で明らかになる運行の実態を見聞して空恐ろしくなった

人の命を預かるバス運転手の実態はわかりにくい。

今回の事故により、その一端が明らかになっている。

規制緩和で許可制から申請制へ→事業者激増→価格競争の加熱→安売り→コスト削減→安全軽視。

「安かろう悪かろう」という事業者が出てくるという意見に対して、規制緩和推進派はそのような事業者は市場から淘汰されるということだったが、実際は生き残り市場を荒らし続けた。

国土交通省もバス会社の意向を鵜呑みしている節がある。
例えば、一人運転の基準は670kmという信じられない距離だ。
この距離基準は東京ー大阪の夜間一人運行を可能にする。
可能にするためのご都合基準と思える。

事故を起こした運転手は長距離運転の経験が少ないうえに日雇だったという報道がある。
バス会社は必要とされる運行実績や勤務実績も作成していないようだ。

命を預ける交通事業への規制緩和は慎重になされるべきで、鉄道の民営化によるJR西の安全より営業という企業経営がなされたように、バス・タクシー業界も規制緩和が「安かろう悪かろう」に堕ちてしまい、賢明ならざる私たち利用者が厳しい目を持ち得なかった。

重大事故が起こって泥縄に対応する省庁、事業者任せでは安全は手に入らない。
原発事故でも思い知らされた。

当面の対応は、
1.夜行バスには乗らない。
2.高速バスも出来るだけ避ける。
3.どうしても乗らなければならないときは、信頼できるバス会社や旅行代理店を選ぶ。
という方針で臨みたい。

※本日の夕陽です。





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