島の施設のガイドをしていただいたのは、地元の小学校の卒業生などお二人の若者です。
まず、大島会館から少し上った見晴らしの良い場所にある納骨堂に参拝しました。
この療養所の開設は1909年(明治42年)ですから岡山にある長島愛生園よりも20年も古く110年以上前です。
患者さんはほとんどの全員の方がこの島で亡くなっています。
この納骨堂に眠っておられます。
島で最も神聖な場所です。
納骨堂の周りはきれいに清められています。
周辺には各宗教の建物や碑があります。
奥に見えるのはキリスト教会です。
外国の宣教師が派遣されていました。記念の碑があります。
実は、沢さんが牧師である父親とともに訪れたには生後6か月のことだったそうです。
今回初めて教会の中に入らせていただきました。
今でも当時の様子を覚えている元患者の方もおられます。
設計はヴォーリズです。関西を中心に教会や学校などを数えきれないほど設計しています。
wikiの掲載されている膨大な建築リストにはなぜかこの教会の記載がありません。遺憾ですね。
礼拝堂です。
沢さんは月に1度ペースでこのキリスト教霊交教会で祈りの時間を過ごされているそうです。
東條高氏(療養者、ボーカリスト)のCDや沢さんの書物が置かれています。
すべてのキリスト者の家です。宗派は問いません。
開演の時間が迫りましたので大島会館まで下っていきます。
小豆島が望めます。木々の緑が豊かです。瀬戸内の植生です。
昔の建物の様子が残っています。
午後1時過ぎです。日射しがすごいです。
療養者の方々の送迎用の車が着きました。もちろん話しかけることはできません。
いよいよ開演ですが撮影禁止です。
そこでお便り?を書いてみました。
前回参加させていただいてから4年でしょうか。
検温、 マスクが必要な医療機関である青松園はいまだコロナ下にあること を思い知らされました。
浮ついた気持ちがクールダウンしました。
「隔離の島」がコロナ下で再現されたように思いました。
療養者の皆さんとは接触ができないこと。 当然声もかけられません。
会場では療養者さんの盆栽に迎えられ、 東條高さんの93歳にして以前にも増したような歌声。
夏の夜ならぬ真昼のブルーなJAZZYなサウンドには驚きました 。まさに白昼夢です。
中村哲さんのサックス演奏は、 サックスを吹きたかった高さんへ素晴らしいプレゼントでした。
大島でのコンサートの最後に歌う「ふるさと」 を今年はみんなで歌うことはできませんでした。
心の歌になりました。
さいごになりますが、お話のように大島の未来が大変心配です。
船でしか行くことができない大島は手軽に行けるところとは言えま せん。
( 桟橋の付け替え作業などの様子から行政は駐船港としても考えてい るのでしょうか)
そのため、逆に瀬戸内の植生が見事です。 草木を見ていても一日過ごせそうです。
島全体が歴史的自然文化遺産だと思います。
自然に優しく歴史に優しい島として更新(バージョンアップ) していくことが出来ればと切に願っています。
続きます。
ウクライナに平和を!