朝日新聞出版 齋藤ゆかり訳 毎日新聞書評欄 中村桂子氏評を読んで
タイトルだけで、読んでみなくてはと思うのは、仕事柄だけではないでしょう。
著者は、1909年イタリア生まれ。ということは「百歳万歳」です。
1986年、「神経成長因子および上皮細胞成長因子の発見」で、
ノーベル生理学・医学賞を受賞している。
この方、イタリア上院終身議員の役もされているそうな。
この終身議員にどのような権限があるのかわからないが、ひとつの見識ではないだろうか。
「精神活動が、老年期、そして人生の最後の時期において、まったく新しい能力の
発揮されうる分野」(訳著)だという。
精神活動とは、「英知、先見の明、判断力」。そして「創造力」。
98歳でなくなった、ラッセル卿の業績を引用して、
「興味の対象が外へ広がるほど、人生の残りがわずかかもしれないという思いが
気にならなくなる」と書かれている。
この言葉は重要である。
脳の可塑性は、「自らの限界、自らの有限性を認識しつつ無限について考える力」を
与えてくれる、という。
私たちは、このような大きな存在として年配の方々に接しているだろうか。
自らの器の小ささで、見落としていることが多いのでないか。
精神活動は、一部の人々の占有物ではない。
この本の登場人物は、例外的な存在ではないのだと思う。
※旧日本銀行京都支店金庫室内。
タイトルだけで、読んでみなくてはと思うのは、仕事柄だけではないでしょう。
著者は、1909年イタリア生まれ。ということは「百歳万歳」です。
1986年、「神経成長因子および上皮細胞成長因子の発見」で、
ノーベル生理学・医学賞を受賞している。
この方、イタリア上院終身議員の役もされているそうな。
この終身議員にどのような権限があるのかわからないが、ひとつの見識ではないだろうか。
「精神活動が、老年期、そして人生の最後の時期において、まったく新しい能力の
発揮されうる分野」(訳著)だという。
精神活動とは、「英知、先見の明、判断力」。そして「創造力」。
98歳でなくなった、ラッセル卿の業績を引用して、
「興味の対象が外へ広がるほど、人生の残りがわずかかもしれないという思いが
気にならなくなる」と書かれている。
この言葉は重要である。
脳の可塑性は、「自らの限界、自らの有限性を認識しつつ無限について考える力」を
与えてくれる、という。
私たちは、このような大きな存在として年配の方々に接しているだろうか。
自らの器の小ささで、見落としていることが多いのでないか。
精神活動は、一部の人々の占有物ではない。
この本の登場人物は、例外的な存在ではないのだと思う。
※旧日本銀行京都支店金庫室内。