岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

空しい国会中継を見る城内氏

2005-09-22 08:42:10 | 国民と国会と政治
昨日の国会中継に映る
自民党席の最前列の新人たちを見ると
空しくなった。

今は無所属落選組の城内実氏が、テレビの画面を
見つめていたが、彼のように信念を持った若手が国会から
去っていくのはつらい。

選挙後も、マイクを持ち駅前に立つ彼だが、
これからの政治活動は大変厳しい。
無所属のまま政治活動を続けるともっとも困難なことになる。

彼は現在借金が2000万円あるという。
どうして、と思われるかもしれないが、この借金は今回の
選挙資金だろう。2000万円は最低の選挙資金である。

自民党員であるならこの資金の多くの部分は党から手配して
もらえる。無所属になったらそれがない。
党から配布されるビラ、ポスターもない。

すべてが自前の選挙なのである。
あと749票さえあれば、彼は国会議員を続けて借金も
返せただろう。
天と地の差である。これを修羅場というのだろう。

もちろん、秘書たちも失職し、現在求職中だと思う。

通常、議員が政治活動を続けるためには月に200万円以上が
かかるといわれる。
城内氏には、この通常の政治活動はできない。
自分1人で駅前でマイクを持ち、訴え続けるしかないだろう。
(落選議員でも政党に属していれば生活できる程度の
援助はある)

もちろん、城内氏のようにマスコミの知名度が高ければ、
資金を得る方法はいろいろある。
テレビ出演、記事書き、講演、本の出版。
今まであまたの議員がやってきたことである。
本人が希望すればマスコミは大歓迎だろう。

しかし、彼がこのような手段をとるかどうかはわからない。
彼には、柔和な顔に似合わず強い意思がある。
潔しとしないかもしれない。

とまれ、国会の議場には彼の方があまたの自民新人議員より
はるかにふさわしい。

わたしのような思いを持つ人も多いのではないだろうか。
蔭ながら応援したい。

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2 コメント

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城内実氏と新人議員 (Unknown)
2005-09-22 17:21:56
 こういう気骨のある方が半ば強制的に議席を失うことは、本当に残念なことだと思います。その言動を面白がられて、いかにもお調子者を絵に描いたような若手議員(誰だかは推測がつくでしょう)がニュースで連日放送されていますが、あのような人が国政を担うと考えると正直目もあてられません。自分の信念を貫ける城内さんには、自民党以外の政党に属して国会に返り咲いてほしいですね。
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城内氏 (岩清水)
2005-09-22 19:30:04
コメントありがとうございます。

城内氏の政治家としての信条は、私とはかなり違うかもしれませんが、それはこの際、大きな意味を持ちません。

自らの考えや信条に責任を持つことこそ、政治家としての

最低限の責務だと思います。

この当たり前のことを行ない党を追われるなら、それは

よしとしなくてはなりません。

今回、前原氏の代表就任時に「私の政治生命は思ったより

短命に終るかもしれません」といいましたが、

この心意気に、憲法対する考えの違う私ですが、感銘を

受けました。

自民党以外の党で出馬はあるかもしれませんが、地元を

愛する彼には選択肢があるのでしょうか。

この点が心配です。
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