もうだれも郵政民営化の一年前の騒動がなにだったのか、
忘れてしまったに違いない。
これが現実の国民である。
が、大変な教訓を残したことも肝に銘じるべきだ。
このような教訓はブッシュのアメリカでもあった。
イラク戦争への盲目的な支持だ。
そのミニチュア版が小泉改革だ。
アメリカにしても日本にしても、実はよく似た国民性だとは
思わないだろうか。
熱狂的になったときは危険なのだ。
ともに愛国心が過ぎる。
相対化ができない。
さて夢が醒めたらどうなるか。
安倍内閣は夢を夢と認めない。
復党する11名は、夢と知りながら夢の中に入っていた。
平沼氏には夢とわかっているからにはもう入れないという。
入らなくてもいいと後援会が言ってくれるわけだ。
平沼氏は信念の人かどうかは知らないが、貫いても生きて
いくことができる人と言える。
郵政民営化に反対して復党する人には世間も党も
やはり厳しいだろう。しかし時が経てばやがて過去の話に
なるということもその通りだろう。
政治家に美学があるのかどうか知らないが、平沼氏の今後を
考えてみよう。
1.郵政民営化反対を貫いて、当選した。
→復党については譲れない一線を貫いた
→無所属も貫いた→資金源も限られてくる→政権が替わる
→復党が実現する→衆議院に当選する。
あるいは
2.無所属も貫いた→資金が枯渇する→衆議院に落選する→引退する。
もちろん2の可能性もある。フィフティ・フィフティだろうか。
ならば、やはり大きな選択をしたことになる。
いくら男を上げたといっても、生易しい決断ではない。
私はやはり評価しようと思う。