明治から昭和にかけて生き抜いた政治家 犬養毅(木堂)を中心に書かれた小説です。
著者は林新氏と堀川惠子の共著となっています。
林氏は堀川氏の夫です。
林氏が前半部分を書き進めたのですが病に倒れ堀川氏が引き継いで完成させたとあります。
犬養毅は現在の岡山市北区川入の出身です。
地元に大きな銅像があります。
吉備津神社の大きな駐車場の奥に聳え立ち主君である吉備津彦を見上げています。
吉備津神社と犬養毅の生家は指呼の距離です。
犬養(犬飼)家の祖先は、桃太郎(吉備津彦)の陪臣だったとの言い伝えがあるそうです。
犬養が生まれた幕末期には、犬飼家は零落しておりほぼ無一文で上京しています。
しかし類まれなる文筆の持ち主で、22歳で西南戦争の従軍記者となっています。
日本初の戦地特派員でしょう。九州の戦況を伝える記事は100回を越えたそうです。
幼少の頃から学んだ漢籍・漢学に培われた迫真の文章が東京の人々の注目を集めました。
田原坂の激戦から西郷終焉の地(鹿児島市城山)まで取材を続けています。
その後の経過は今読み進めていますが、終末は5.15事件での暗殺に至ることになります。
ところで私の知識もこの従軍記者以降5.15事件までの間ほぼ欠落しています。
生家にある記念館に訪問したことはありますが、理解が出来ていません。
遅まきながら学んでいきたいと思います。
この写真は『狼の義』の巻頭に張り付けられています。上下が繋がっている1枚の写真です。
総理大臣官邸に詰めかけた支援者を当時最新のドイツ製カメラで撮影したそうです。
生家にある記念館でも展示しており、はるばる岡山からこんなに多くの人がお祝いに上京したのかと驚きました。
犬養が中央にいると書かれていますが同定できません(-_-;)
これから100頁以降を読み進めて行こうとしていますが、帝国憲法制定、結党(政党設立)など関係した人物が
あまた登場し難渋しています。
鎌倉殿の13人の人物相関図さえ混乱する私にこれから始まる長い憲政史を理解できるかどうか。
心もとない限りです。
とにもかくにも、林・堀川夫婦の連係プレーを支えとして残り350頁読み切りたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。
💛ウクライナに平和を💛