北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

自由の陰で

2008-02-09 23:57:37 | Weblog
 今日は天気も悪そうなので、一日家の中のことをしていました。

 古いパソコンから、掛川時代の画像を引っ張り出して外付けのハードディスクに移動させる作業を延々と続けました。

 画像ファイルにはいろいろな種類がありますが、よく使われているのはJPEG(ジェイペグ)と呼ばれるもので、普通のデジカメならば大抵はこれで保存してあることでしょう。

 この形式はファイルを圧縮して保存するので一枚当たりのファイル量が小さくて済みます。しかしその反面、ファイルを読み書きしているうちにエラーが発生して画像ファイルが駄目になってしまうことがあります。
 デジタルは壊れない、というのは実は嘘。圧縮と開放を繰り返すうちに劣化する性質を持つファイルもあるのです。

 だから私の場合、大事な画像ファイルはtiff(ティフ)という形式に変換し直して保存をしています。ティフ形式は、同じ大きさの画像だったらjpeg形式よりも三倍くらいファイルの量が大きくなってしまうので、ハードディスクなどへの保管場所の確保が大変。それぞれに長短はあるものです。

    ※    ※    ※    ※

 こういう画像に関するアドバイスをしてくれたのは、スローライフでお世話になっているプロカメラマンの通称「オガ爺」さん。

 プロカメラマンももうデジタルでなくては仕事にならない時代なのだそうですが、デジタル時代になってフィルムの時代よりも苦労が増えた、とこぼしています。

「フィルム時代は、どの一枚にするかに悩んで、それをこういう風に現像して、と指示すればそれで終わったのですが、デジタルになると自由度が増してなんでもできるようになりクライアントからの要求レベルがどんどん上がってきました」
「自由度が増した、というのはどういうことですか」

「画像を処理して色を変えるのはもちろん、似たような部分を切り貼りして電柱や電線を無くしたりもできますよ。秋の景色を春の景色にするなんて事も簡単に出来ちゃうんですから」
「昔は、絵は嘘を描いても良いけれど写真は真実を語る、なんて言っていましたが、いまではそういうことではないんですね」

「だから要求が次々にくるんですよ。それでいて『デジタルで簡単だろうから報酬は今までと同じで良いよね』ですからね。一枚を決めるのにかかる時間は倍以上かかるようになったんですが…」


 便利というメリットも、どこかで自制の心を働かせなければデメリットの波に翻弄されそうです。

 思い切って誰かに委ねて、自分は選ぶだけというのも現実的なのかもね。 
コメント
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