北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

スローライフの講演会

2008-02-20 23:20:15 | Weblog
 今日は北海道都市計画協会に招かれた講演会の日。

 今日の講演は、私ともうお一方、千葉大学で景観づくりやまちづくりがご専門の北原理雄教授の二人で行います。会場は札幌市内のホテルで、参加者は全道から約200人が集まってくれました。

 私のお話は昨日も書きましたが、スローライフをテーマにした掛川のまちづくりについてです。モノが幸せを生むのは、そこに幸せなコトが起こるからなのであって、コトが起こらなければいくらモノを作っても駄目なのです。

 逆に言えば、モノが無くても幸せなコトが起きるのならば良いともいえますし、意識もせずに日常に起こっているコトを改めて幸せと感じられるのならばそれでも良いわけです。

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 現代社会は、非効率的でのろまで駄目なモノを効率的でより価値あるモノへと変えて行くことで幸せを増やしてきたのですが、改めて【真に価値あるモノ】は何かと考えると、必ずしも効率的で早くできあがるモノだけが良いとは限らないと言うことが分かります。

  

 図で言えば左上の部分に、遅くても良いモノ・コト、遅いからこそ良いモノ・コトがあります。

 ここに何が入るかは人それぞれかも知れませんが、誰もが思うのは手業や教育、作物が実ること、何かを育むということ、見守るということなどがあるのではないでしょうか。

 お母さんが家で料理を作ってくれるコトは、それだけで職人の手による総菜弁当よりも遙かに立派なスローライフなのです。

 そのゆっくりでも良いこと、ゆっくりだからこそ貴いことの価値を見直そうというのはスローライフの本質なのだと思うのです。

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 そんなことを掛川では、まちづくり運動の一つとして行政が行いました。最後に担うのは市民であるべきだと思いますが、そのきっかけを行政が作ることくらいは許されるでしょう。

 そんな仕掛けやアイディアを、市民をその気にさせて巻き込むようにやれたなら、元気な地域も夢では無いように思います。

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 奇しくも私の後にお話をしてくださった北原先生も、全国のいくつかの景観づくりに絡めてまちづくりのポイントとして、「コトを起こすこと」として強調されていました。

 「予定調和のようですね」と笑っておられましたが、まちづくりの本質はやはりそこにあるということなのでしょうね。

 参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
 
コメント
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