北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

笠間のこだわり豆腐屋さん

2009-10-03 23:47:25 | Weblog
 昨日のひたち海浜公園の旅の夜は、笠間市にいる知人のお宅に泊めてもらいました。

 まあ飲んだ飲んだ…。どれくらい飲んだかというと、「具合が悪くなる」くらい飲みました。しかも呑みながらオリンピック開催都市の投票中継番組を見ていて、『東京落選』の瞬間も見てしまいました。悪酔いはそのせいかも知れませんが。

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 一夜明けて、笠間市内を車で案内して頂いて最後は水戸まで送ってもらいました。

 まず笠間と言えばなんと行っても笠間稲荷にお詣りに行かなくては。こちらは社殿によると創建が白雉(はくち)2年(651年)とされ、1350余年の歴史を有する由緒ある神社です。

 「白雉」という元号は、日本の元号の始まりである大化の改新の「大化」に次ぐ二番目の元号。実に古いことが分かりますね。

 この神社は歴代藩主の崇敬も篤く、その中には有名な赤穂浪士の浅野家もあります。大石内蔵助の別邸跡という史跡もあって、赤穂浪士の中には笠間生まれという人も多く含まれています。歴史ってこうしてみると面白いですね。



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 この近くに美味しいことで評判の豆腐屋さんがあるというので連れて行ってもらいました。その名も「佐白山(さしろやま)のとうふ屋」

 朝十時の開店と同時にお店へ入って、白いざる豆腐と緑のざる豆腐を注文してお店の中で食べさせてもらいました。



 聞けばご主人は62歳まで自動車ディーラーの会社を務め終えた後、65歳になってからこのお店を始めたのだと言います。脱サラというよりもまさに第二の人生そのもの。

 後ろにそびえる佐白山は御影石の山なのだそうで、ここからわき出る水が実に良い水なのだそう。そこへ、国内産のこだわった大豆と赤穂の塩田産天然にがりを加えて実に美味しい豆腐を作るのです。

「私は自動車会社で営業を長くやってきましたが、やはり商売はいかに他にはないものを差別化して提供出来るか、ということに尽きると思います」とはご主人の弁。

「それに加えて、ここから転封していかれた浅野家由来の赤穂の天然にがりもひとつのこだわりです。こういう『なぜか』という曰く因縁が、提供する品にさらに彩りを添えますでしょう?」

 商売の極意はこういうことなんでしょうね。

「ご主人、豆腐というのはやはり朝早く起きて作っているんですか?」
「ざる豆腐は前の日に作ります。そうして一日水を切るんです。豆は佐賀のフクユタカという品種と地元の豆をブレンドして作りますが、佐賀のフクユタカというのは本当に良い豆腐になる大豆なんです。値も張りますがそれだけ美味しいですからね」

 ここで食べた豆腐は本当に美味しかったのですが、実は醤油もこだわりの醤油なのです。旨いはずです。

 こういうこだわりが揃った食べ物というのは、もう値段ではありません。「食べることが出来て良かった~」と心底感謝したくなります。

 売る側だけではなく、買ってくれたお客さんにも「ありがとうございました」と言わせる商売ってすごいと思います。

 それにしても65歳からの起業とは恐れ入りました。元気があればなんでもできますね。

 佐白山の豆腐屋さん → http://toufuya.biz

コメント
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