うちの職場では、毎週月曜日の朝会の後にショートスピーチをすることが恒例になっています。
今日はほぼ半年ぶりに私の順番になったので「お茶」の話をしました。
実は私こと御前崎茶のアンバサダーという宣伝大使を引き受けている関係上、ときどき段ボール一箱分のお茶が送られてきます。
先週それを職場の皆さんにおすそ分けしたのですが、さらにそれにかこつけてお茶全般についてのお話をしたのです。
大要はこんな感じ。
今回おすそ分けをしたのは御前崎市産の「やぶきた」と「つゆひかり」と書かれた二種類のお茶です。
「やぶきた」と「つゆひかり」というのはお茶の品種のこと。
「やぶきた」とは明治時代の育種家が藪を開いて作った畑の北側にあったもので、それが「凍害に強い」「土を選ばず育つ」「収穫時期が早い」「甘みと渋みのバランスが良い」などの特徴が非常によろしいというので品種として
確立されて、全国のお茶農家に支持されて作られているもの。
今日日本では年間に4万5千トンほどのお茶が生産されますがその75%はやぶきたが作られています。
ただコーヒーや紅茶のように品種のバリエーションがあるわけではないので、そういう意味でやぶきた一辺倒になるのもどうなのか。
「つゆひかり」という新しい品種と飲み比べてみて味わいの違いを楽しんでみてはいかがでしょう。
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二つ目。
パッケージの裏に書かれているが、お茶でよく聞くのが「深蒸し茶」という言葉。
これは茶の品種ではなく、製造の仕方の表示です。
お茶は刈り取った瞬間から生葉が酸化して品質が劣化してゆきますがそれを止めるために「蒸す」という作業を行います。
そのときに蒸す時間が比較的短い時間(20秒程度)なのが「浅蒸し」、中くらい(40秒~1分程度)が「普通蒸し」、比較的長い時間(1分30秒程度)なのが「深蒸し」と呼ばれています。
深蒸しは長く蒸すことで茶葉の繊維が壊れて、煎じたときにお茶の成分がお湯にしっかり出るので、特に大都市で水道水が美味しくないようなところでもその水にまけずにお茶の味が出せるというので人気になりよく売れたのだそう。
そのため今や緑茶と言えば「深蒸し茶」ということで売られるようになりましたが、さてそこでも私は「深蒸し」一辺倒で良いのかどうか、と考えます。
色は薄いけれど香りが強く立つ浅蒸しのお茶も素敵なので、TPOに応じてもっとお茶のバリエーションを楽しめればよいのに、と思います。
このお茶を飲んで、ちょっとお茶のことを考えてみてくださいな。
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…とまあ、こんなお話をしたのですが、お茶を配っていると「私実はお茶好きなんです」と、意外な一面を語ってくれる人もいて、お茶は話のタネになりますね。
いよいよ収穫の秋になって、北海道でも美味しいスイーツも出回る季節になりました。
美味しい和洋菓子は美味しいお茶で楽しんでみてください。