今日の訪問先で、先日私が講師を務めた係長研修の受講者を見かけたので、挨拶かたがた声をかけてみました。
「先日の係長研修で、最後の授業の講師です」と自己紹介したところ、まだ記憶が新しいようで、「あ、進め方がとても新鮮で楽しかったです」と好意的な印象だったよう。
「何が楽しかったですか?」
「チャットを使われましたよね。あれで他の受講者の意見が見られて、いろいろな反応があるんだなあ、と思いました。最後に指名して何人かと言葉を交わされたところも、それでほかの人の声を初めて聞いたのでそれも新鮮でした」
「チャットだったら意見も言いやすいでしょう?」と訊くと、「はい、皆さん大勢いるところで手を挙げて声を出すのは恥ずかしいかと思いますが、チャットだったら意見も言いやすいと思いました」
やはりリモート講義でも、双方向のやり取りを演出すると、ただ聞いているだけの講義よりは新鮮に映るようです。
まだまだ若い受講者の皆さんは、これからの社会人生活のなかで絶対にリモートでのやり取りが当たり前になるでしょうから、いろいろな授業の受け方も経験になることでしょう。
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別なところを訪問して、「先日係長研修でこんな声を聞きました」と話をすると、今度の方は、「いやうちも、リモートでの会議が情報共有を劇的に変えました」と言います。
「どんなことがあったんですか?」と訊くと、「管内で災害があったのですが、その現状の報告と対処の方針についての議論を、関係者80人くらいがリモートで参加して行っているんです」
「80人とはすごいね」
「以前だったら、少人数が参加してその内容を縦のラインで伝えて、その過程でいろいろなところから『あれはどうなっているんだ』とか『上は何を考えているんだ』とか情報の共有に手間取ったり時間がかかったりしたものです。でも局の高いレベルの方から現場最前線の職員までが同時に話を聞けるので、皆納得して前に進めるようになりました。中には在宅勤務で自宅から参加する職員もいました。そんなことが可能になるなんて、本当にリモートの時代で良かったなあ、と思いました」
今までとの環境の変化を嘆いたり以前を懐かしがったりして過去に生きるよりも、今の状況を前提にしてどう前に進むかを考えると、案外知恵が出てくるような気がします。
日常をポジティブに参りましょう。
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