北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

草取りを実際にやらせてみたら

2020-07-03 21:47:55 | フライフィッシング

 

 ある会社の営業所長と話をしました。

 彼は「自分の営業所の中の雑草がひどいので、部下たちに『業者に任せず自分たちで草刈りをしてみよう』と提案した」と言います。

「それって下手したら上司から部下へのパワハラじゃないんですか」
「ぎりぎりですかね(笑)。草刈りをしたのは終業時間の後で残業手当もなしです。でも、『そもそも草刈りを下請けにやらせておいて、自分たちがやったことがないというのはおかしくないか』という問いかけには、『そうですね』という前向きな反応が多かったのが心強かったです」

「敷地の草を手で取るんですか?」
「手で取った者もいるし、肩掛け式の草刈機も出しました。草刈り機の歯はナイロンの紐状で草を払って切る安全なタイプもありますが、金属のギザギザのものもあります。そしてやっぱり金属の歯の方が切れるんです。また草を刈っていると先端の歯に当たって石が飛ぶこともあります。それは走っている車に当たったりすると危険だったり傷をつけたりするんですが、そういう現実を自分たちでやってみないで、人にばかりやらせることはどうなんだ、と思うんです」

「やっぱりパワハラに近いね(笑)」
「いや、部下のフォローはしてますよ!自腹で宅飲みですけど、そういう触れ合いで不満は出ませんでした。それに実際にやってみると、『どれくらい大変なのかが初めてわかりました』という声の方が多くて、やっぱりやってよかったと思えました」


 彼はなかなかにリーダーシップのある御仁で、それゆえそんな発想と行動力が出たのだと思います。

 実際に自らやってみると、仕事や請負と言いながらどれだけ大変な仕事であるかとか、作業上のコツや安全対策などいろいろなことに気が付くものです。

 いくら口で「安全に気をつけなさい」とか「作業員の気持ちを推し量りなさい」などと言ったところで、実際にやってみることにかなうわけがありません。

 部下と気持ちを一体化できるリーダーシップがうらやましく思いました。

 それにしても肩掛け式の草刈機って使ったことがありません。地域の維持管理をするためにはやっておいた方が良いかな。

 維持管理のノウハウは大事です。

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