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今日は職場の若手?集団で地方行脚。地方都市の現状についての懇談会なのです。
【地域懇談会で地方の現状を探る】
今日は午後に、我が職場の中堅どころ8人が集まって、電車に乗ってある地方都市へと向かいました。
いまわが開発局では新しい総合開発計画のとりまとめに向けて、さまざまな人たちと意見交換をしていますが、その一環です。
この地方都市は、かつては産炭地として栄えたのですがご多分に漏れず、やがて炭坑は閉山になったまちです。
しかし幸いなことに、炭坑の関連企業が精密機械の企業を設立させてくれました。それが今や、そこで作られる精密部品は国内の超優良企業へも納品し、ヨーロッパの企業からも注文が来るという企業になりました。
製造業が弱いと言われる北海道にあって、極めて特筆すべき企業がこの農業町にあるというので、まずはそこを見学させていただきました。
工場では最先端の精密部品の出来る姿を見せてもらい、社長さんや現場の部長さんと意見交換をすることが出来ました。
内陸で人口もそれほど多くない町にいることのメリットやデメリットを伺ってみると、「やはり貿易港や成田空港から遠いことで、輸送に時間がかかることがありますが、それで困ることは年に1,2度でしょうか。強いて言えば光ファイバーが来ていなくて、通信事業者も引っ張る予定がないと言われています。詳細な図面などのデータのやりとりがしにくいのが難点でしょうか。デジタルデバイドを悲哀を感じてはいます」とのこと。
またメリットは「あまり強力な就職先がないことで、地元の優秀な人材を確保しやすいと言うことはありがたいですね。また、転職すると言うことも少ないので職場で成長しながら、居続けてくれると言うことも助かります」とも。
炭坑閉山がきっかけとはいえ、地方都市でもしっかりした企業が根を降ろせば、それに関連した周辺企業も揃ってくる実例を見ました。コアになる企業を誘致するということは地方にとっては大変大きなことであることがよく分かりました。
* * * *
その後は、この町の農業者の皆さんに集まってもらって地域の農業や町作りについて意見交換をしました。
農家の皆さんたちの声は、やはりここ数年、年々農家所得が減っているというものでした。この辺りはお米農家が多いのですが、千俵も出荷する農家にとっては、一俵あたりの手取りが2千円減ると、年間収入は2百万円も減るわけで、農業に明るい展望が見えないと言います。
そんな中、女性達が中心となって、地域の産物に付加価値をつけが加工食品として本州に売り込んでいる団体の女性リーダーにも来ていただきました。
「農協に頼るところもありますが、各個人が行動をはじめて、農作業よりも軽い労働でお年寄りでも働けてそれなりの収入につながるようにしたいと思ったのです」とも。女性達も農作業の手伝いだけではなく、女性らしい感性を商品づくりに生かし始めたようです。
女性の感性と言えば、花卉(かき)産業は女性の感性の独壇場なのだとか。「札幌の市場では20代の女性が買い付けに来ます。彼女たちの感性に合う花を出荷して売れたときには嬉しいですね。これからは若い女性に受ける花から、年配者の好みの花まで、多様化するニーズをどう受け止めるかが課題ですね」というのは花の出荷組合の方の弁。
農家が高齢化などで離農する姿は、皆さんが寂しく思っているようです。
そこで「そうした離農した後の土地は、皆さんが借りることで農業規模の拡大と地主への収入につながるという事は出来ないのでしょうか?」と訊いてみました。
すると、「売りたいという希望はあるのですが、貸し続けるということは一般的ではなくて、難しい雰囲気です。しかし売りたいという土地を買ってしまうとまた負債が増えるのでそれも辛いのです」という答えが返ってきました。
掛川にいたときには、農業法人として小規模農家から土地を借り上げて大規模な米農業を成功させていたところがあったのですが、それぞれの地域の風土も重要な要素のようです。
最後に、このまちの道の駅で「ふっくりんこ」というお米を売っていたので買った話をしました。
するとそれを作っているという農家の方がいて、「これまでも粘りけのあるお米の品種が出ては消えるという歴史を繰り返していたんです。最近は『おぼろづき』が人気ですが、これももう少し様子を見ないとわからないと私は思っています。でもこの『ふっくりんこ』は消えませんよ。これが今一押しの銘柄ですから是非食べてみてください」という力強い意見が帰ってきました。
ううむ、『おぼろづき』が美味いと思った先から今度は『ふっくりんこ』の登場です。こうなったらお米のご当地ブランド食べ比べを実行しなくてはなりますまい。
我々は単なる「米チェン」のレベルではなくて、もう一歩突っ込んだ「ご当地米ブランド」作戦で行くとしますか。こうした一人一人の思いとその実践こそが北海道への愛着を本当に深めて行くのです。
まずは『ふっくりんこ』の試食から参るといたしましょう。今日も多くの実りある一日となりました。参加してくださった地元の皆さん、ありがとうございました。
【地域懇談会で地方の現状を探る】
今日は午後に、我が職場の中堅どころ8人が集まって、電車に乗ってある地方都市へと向かいました。
いまわが開発局では新しい総合開発計画のとりまとめに向けて、さまざまな人たちと意見交換をしていますが、その一環です。
この地方都市は、かつては産炭地として栄えたのですがご多分に漏れず、やがて炭坑は閉山になったまちです。
しかし幸いなことに、炭坑の関連企業が精密機械の企業を設立させてくれました。それが今や、そこで作られる精密部品は国内の超優良企業へも納品し、ヨーロッパの企業からも注文が来るという企業になりました。
製造業が弱いと言われる北海道にあって、極めて特筆すべき企業がこの農業町にあるというので、まずはそこを見学させていただきました。
工場では最先端の精密部品の出来る姿を見せてもらい、社長さんや現場の部長さんと意見交換をすることが出来ました。
内陸で人口もそれほど多くない町にいることのメリットやデメリットを伺ってみると、「やはり貿易港や成田空港から遠いことで、輸送に時間がかかることがありますが、それで困ることは年に1,2度でしょうか。強いて言えば光ファイバーが来ていなくて、通信事業者も引っ張る予定がないと言われています。詳細な図面などのデータのやりとりがしにくいのが難点でしょうか。デジタルデバイドを悲哀を感じてはいます」とのこと。
またメリットは「あまり強力な就職先がないことで、地元の優秀な人材を確保しやすいと言うことはありがたいですね。また、転職すると言うことも少ないので職場で成長しながら、居続けてくれると言うことも助かります」とも。
炭坑閉山がきっかけとはいえ、地方都市でもしっかりした企業が根を降ろせば、それに関連した周辺企業も揃ってくる実例を見ました。コアになる企業を誘致するということは地方にとっては大変大きなことであることがよく分かりました。
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その後は、この町の農業者の皆さんに集まってもらって地域の農業や町作りについて意見交換をしました。
農家の皆さんたちの声は、やはりここ数年、年々農家所得が減っているというものでした。この辺りはお米農家が多いのですが、千俵も出荷する農家にとっては、一俵あたりの手取りが2千円減ると、年間収入は2百万円も減るわけで、農業に明るい展望が見えないと言います。
そんな中、女性達が中心となって、地域の産物に付加価値をつけが加工食品として本州に売り込んでいる団体の女性リーダーにも来ていただきました。
「農協に頼るところもありますが、各個人が行動をはじめて、農作業よりも軽い労働でお年寄りでも働けてそれなりの収入につながるようにしたいと思ったのです」とも。女性達も農作業の手伝いだけではなく、女性らしい感性を商品づくりに生かし始めたようです。
女性の感性と言えば、花卉(かき)産業は女性の感性の独壇場なのだとか。「札幌の市場では20代の女性が買い付けに来ます。彼女たちの感性に合う花を出荷して売れたときには嬉しいですね。これからは若い女性に受ける花から、年配者の好みの花まで、多様化するニーズをどう受け止めるかが課題ですね」というのは花の出荷組合の方の弁。
農家が高齢化などで離農する姿は、皆さんが寂しく思っているようです。
そこで「そうした離農した後の土地は、皆さんが借りることで農業規模の拡大と地主への収入につながるという事は出来ないのでしょうか?」と訊いてみました。
すると、「売りたいという希望はあるのですが、貸し続けるということは一般的ではなくて、難しい雰囲気です。しかし売りたいという土地を買ってしまうとまた負債が増えるのでそれも辛いのです」という答えが返ってきました。
掛川にいたときには、農業法人として小規模農家から土地を借り上げて大規模な米農業を成功させていたところがあったのですが、それぞれの地域の風土も重要な要素のようです。
最後に、このまちの道の駅で「ふっくりんこ」というお米を売っていたので買った話をしました。
するとそれを作っているという農家の方がいて、「これまでも粘りけのあるお米の品種が出ては消えるという歴史を繰り返していたんです。最近は『おぼろづき』が人気ですが、これももう少し様子を見ないとわからないと私は思っています。でもこの『ふっくりんこ』は消えませんよ。これが今一押しの銘柄ですから是非食べてみてください」という力強い意見が帰ってきました。
ううむ、『おぼろづき』が美味いと思った先から今度は『ふっくりんこ』の登場です。こうなったらお米のご当地ブランド食べ比べを実行しなくてはなりますまい。
我々は単なる「米チェン」のレベルではなくて、もう一歩突っ込んだ「ご当地米ブランド」作戦で行くとしますか。こうした一人一人の思いとその実践こそが北海道への愛着を本当に深めて行くのです。
まずは『ふっくりんこ』の試食から参るといたしましょう。今日も多くの実りある一日となりました。参加してくださった地元の皆さん、ありがとうございました。
道産米は卸段階では人気らしいのですが、生産者までその恩恵がなかなか来ないとこぼしていました。
直接消費者に届けることのリスクと可能性に生産者も悩んでいるようです。
道産米の最終兵器、「おぼろづき」や「ふっくりんこ」も機会があったら是非お試しください。