北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

日英博覧会~欧米遊覧記

2009-07-21 23:06:06 | Weblog
 昨日書き漏らしたことを何点か。

 ロンドンで日英博覧会が行われ、その後日本庭園が残ったのはハマースミス公園というところで、今でもロンドン市内にあるみたいです。ロンドンに近い方は行ってみてはいかがでしょうか。

 
 場所はこちら。

 

 さて、ひょんなことで勉強をすることになった日英博覧会ですが、Wikipediaを見ていると、当時の様子を記した本がネット上で読めることが分かりました。明治43年に大阪朝日新聞から発行された「欧米遊覧記」がそれ。

 著者は長谷川如是閑という方ですが、この本のページが電子データとして取り出すことができます。国立国会図書館まで行って調べなくても、こういう形で本が国民の財産として簡単に見られると言うことは素晴らしいですね。

 日英博覧会の日本庭園部分を漢字を現代のものにして、現代訳してみました。

 
---------- 【以下拙訳】 ----------
 
 

 日本庭園は一つは「平和の園(ガーデン・オブ・ピース)」と称し、一つは「浮島の園(ガーデン・オブ・フローテングアイルズ)」と称し、前者は前通信にも報道したが、後者は漸く数日前に出来したのである。大きい池を造って中央の島は高さ二十尺ほどの山になっていて、四方から眺められるようにして島の頂上に朱塗の楼門を作って、一方に小滝を落とし、他方は山径を伝って池の上の釣殿に通ずる。山腹には四阿があって、植え込みの間に小径を作ってある。

 元より日本の名園を見た目には甚だ浅薄なものだが、いわゆるランドスケープガーデンには全く知識のない英国人を感心させるには十分であると見えて、山の上も四阿も釣殿も始終満員の盛況、横浜の茶業組合では池畔に日本風の喫茶店を出しているが、その混雑は一通りでなかった。
(『欧米遊覧記』大阪・朝日新聞、明43.10 「日英博覧会」長谷川如是閑)
 
http://kindai.ndl.go.jp/BIImgFrame.php?JP_NUM=40005730&VOL_NUM=00000&KOMA=327&ITYPE=0

---------- 【拙訳ここまで】 ----------

 日本のものや文化は随分面白かったのでしょうね。

 最近の博覧会は、市民の側も博覧会慣れしてしまって小馬鹿にされているようです。ガツンと本物が圧倒するような現物を見ることの楽しみはどこへいったのやら。
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日英同盟と日本庭園

2009-07-20 22:55:13 | Weblog
 先日のアルプスあづみの公園の開園式には、歴代OBを含む多数の公園関係者が訪れていました。そしてそんな中の一人に、もう公職からは全て引退された大先輩のSさんという方がいらっしゃいました。

 この方の役人時代は公園事業が一番伸び盛りの時で、さまざまな制度や事業を創設するために随分永田町を駆け回ったという武勇伝を聞かされたものです。この方のおかげで現在の公園事業の礎が築かれたというくらい大変な活躍をされたといっても過言ではありません。
 不思議に私はこの方に気に入られていて、よく声を掛けられて世間話をすることがありました。

 今回も開園式から帰りのJR大糸線の小さな駅で立ち話。

「こままささんは今どこにいるんだっけ?」
「(名刺を差し出して)今は新宿におります」

「そうかそうか、そうだったね。私ゃもう名刺もない立場でね はは」
「いえいえ、それはもう…。ところでS先輩は今はどういった活動をされておられるんですか?」

「今かい?今はね、ロンドンの庭園の修復をしようかと思っていてね。誰もやる人がいないっちゅうんでお鉢が回って来ちゃって、ははは」
「ロンドンにそんな庭園があるのですか。すみません不勉強でよく知らないものですから」

「あのね、昔『日英博覧会』というのがあったんです、1910年でしたかな。それでそのときに日本庭園をロンドンに作りましてね、今でも公園の中にあるんですが、それの管理が行き届いていないと言うんですよ。それで管理をしてあげようかと。まあ走り回ってますよ」
「ロンドンの公園ですか」

「日英博覧会の背景は日英同盟なんですよ。日露戦争をやらにゃならんということになりかけたものの、当時の日本には軍艦を作るお金もない。そしてその調達が大変だった。ちょうどそんな時に、ロシアに対する対抗で利害が一致したイギリスと日本は日英同盟を結んで協力し合うことにしたんです」

「そしてその結果、当時としては大変な額の国債をイギリスに買ってもらって戦費を調達したんですよ。それがなかったら戦争するだけの戦力など到底揃わなかった。それで、なんとかぎりぎりのところで日露戦争にも勝つことができた。ちょうどそんなときに日英博が開催されたんです。日本にとっては西洋へのデビューでもあったし、イギリスへのお礼の意味もあったんですな。しかし百年経って、それの管理がどうも巧く行っていないというんではね。まあ、なんとかしないといけませんわな、ははは」


 ちょっとした立ち話で日英同盟の話が出るとは思いませんでした。

 歴史とは教科書の中の物語ではなく、今につながる先人達の活動そのものです。

 日本庭園には専門の管理が必要です。百年前のできごとのフォローのために、公園のOBとして貢献しようとする先輩がいると言うことに感動しました。

 歴史は今に繋がり未来につながります。




 ※【参考】Wikipedia「日露戦争」より

 【戦費調達】
 戦争遂行には膨大な物資の輸入が不可欠であり、日本銀行副総裁高橋是清は日本の勝算を低く見積もる当時の国際世論の下で戦費調達に非常に苦心した。開戦とともに日本の既発の外債は暴落しており、初回に計画された1000万ポンドの外債発行もまったく引き受け手が現れない状況であった。是清はまず渡米するもアメリカの銀行家からはまったく相手にされず、次いで渡英して、額面100ポンドに対して発行価格を93ポンドまで値下げし、日本の関税収入を抵当とする好条件で、イギリスの銀行家たちと1ヶ月以上交渉の末、ようやくロンドンでの500万ポンドの外債発行に成功することができた。

 直後、再度渡米して、帝政ロシアを敵視するアメリカのユダヤ人銀行家ジェイコブ・シフと接触し、残額500万ポンドの外債引き受けおよび追加融資を獲得した。一転、1904年5月に鴨緑江の渡河作戦でロシアを圧倒して日本が勝利すると、国際市場で日本外債は急騰し、第2次から第4次の外債発行により、合計で10億円超の資金を調達した(当時の国家予算は約7億円)。


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何か変でないか?

2009-07-19 22:22:21 | Weblog
 日本のアニメ文化の強さは世界に誇るべきものですが、それも高じるとおかしな人も現れます。

 アニメキャラと結婚したいという日本人の話を聞いて、中国人があきれていました。

 いやはや・・・。



---------- 【ここから引用】 ----------

【中国ブログ】目を醒ませ!二次元キャラとの結婚を望む日本人   2009/07/16(木) 15:25
 http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0716&f=national_0716_022.shtml






 一人の日本人男性が、「アニメキャラクターとの結婚を法的に認めて欲しい」とする運動を始めたという。これに対し、中国人ブロガー牛missniuniu氏(ハンドルネーム)が「私は日本人男性といえば亭主関白的だと思っていた」としながら、「目を醒ますべき」と綴った。以下は、その要約。
--------------------------------------------------------------
 一人の日本人男性が、「アニメキャラクターとの結婚を法的に認めて欲しい」とする運動を始めたという。

 英国デイリー・テレグラフの報道によると、すでに1000名以上の人が「アニメキャラクターとの結婚を法的に認めて欲しい」との署名活動に参加したそうだ。

 請願人の日本人男性は動機として、「私は現実の世界には興味がなく、できることなら二次元の世界の住人になりたいとすら考えている」と語り、「しかし、現在の技術では到底不可能なため、それならばせめて二次元の世界のキャラクターとの結婚を合法化してほしいと思った」と語ったという。

 請願人の日本人男性が署名運動を始める数日前、ある日本人女性がオンラインゲーム上で架空に結婚していた男性が一方的に離婚したことに腹を立て、不正アクセスしたうえで男性のキャラクターを消去したとして逮捕されている。

 また、「アニメキャラクターとの結婚を法的に認めて欲しい」とする運動に署名した支持者の一人は「私はずっとアニメのキャラクターを愛してきた。彼女が仮想の存在だったとしても、これも一つの愛情だと思う。二次元のキャラクターとの結婚を合法化するためにはどんな代価を払うことも惜しまない」としている。

 日本人の男性は一体どうしてしまったのだろうか?私はずっと、日本は男性社会で日本人男性は「亭主関白」が多いものだと思っていたが、今の日本人男性には大いに失望してしまった!日本人の男性たちよ、目を醒ますべきではないだろうか?(編集担当:畠山栄)

---------- 【引用ここまで】 ----------

 中国人に「日本人の男性はいったいどうしてしまったのだろうか?」とまであきれられているとは、まあ情けない話。

 それでもアニメ文化が深く社会に浸透してきてしまった日本ならではの先進的な現象とも言えるわけで、これは明日の中国の姿でもあるといえるでしょう。

 確率的に言えば、まあこれくらい変な人間も一定数は出てくるでしょうし、それをはるかに超える数の男性はまあまともなわけです。

 昔も変な人はいたでしょうし、現代社会の複雑化の結果、その変な具合がこれまた変化しているだけのこと。

 その極めて変な片隅にスポットライトを当てて、いかにも全てのことであるかのように誇張するのは言いすぎです。そして、受け止める側も冷静になって「まあ自分だけはそんなに変にはならないでおこう」と思うための反面教師と思えばよいのです。

 お互いの文化や伝統、歴史、社会システムの成熟度合いの違いを考えれば、変か変でないかなんて相対的なものだと思っていれば良いのに。

 現に、「トイレ事情」一つ取ったって、同じサーチナのブログには

「中国を初めて訪れた日本人、特に女性は中国のトイレを見ると必ずと言っていいほど呆然してしまう。もしも心臓に持病のある人であれば、生命の危険すらあるかもしれない!なぜなら中国のトイレは、北京や上海などの大都市も含め、外観は立派でも内側は日本人が経験したことの無い惨状だからである。扉がついていなかったり、扉がついていてもカギを閉めない人もいるため、空いていると思って扉を開くと互いに目があってしまい、非常に気まずいからである」

「しかし、実際のところ、これらの光景はいわば国際平均であり、中国以外にも見られる光景である。また、私の故郷では、トイレは用を足す以外に観景台や観閲台の機能も備えているのだ。左右と後ろは遮られているが、前方は開け放たれているため、用を足しながら景色を見ることもできるし、道行く人に挨拶をしたり、おしゃべりをしたり、冗談を言い合ったりすることも出来るのである。」

 (【中国ブログ】日本人が中国トイレに呆然とする理由とは   2009/07/15(水) )
 http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0715&f=national_0715_037.shtml

 ・・・なんて書かれています。

 これを「変態だ!」とか「遅れてる!」などと呆れたり笑いものにしたところで意味はありません。それが現実なんですから。

 まあ我々も、アニメキャラと結婚したいという人がいるという現実を受け止めつつ、せめて自分と自分の子供くらいはそんな風に思わないようにしよう、とするくらいなのでしょうね。
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公園の中の野生

2009-07-18 23:38:59 | Weblog
 アルプスあづみの公園の大町・松川地区の開園式に出席してきました。

 朝から小雨のぱらつく天気でしたが、大町市文化会館での開園記念式典は盛況。来賓には村井長野県知事も出席されました。

 

 式典に続いて出席者は公園に移動して、テープカット、くす玉開披を行って無事公園が開園しました。

 かつてこのあづみの公園事務所にいた頃は、いつになったら大町地区が開園するのかわかりませんでしたが、今こうして現実にその開園の日に立ち会えるなんて感慨無量でした。

 地図に残る仕事は素晴らしいです。

 

    ※    ※    ※    ※

 さて、このあづみの公園、私がいた頃からこちらの大町松川地区には猿や熊などの野生動物が頻繁に公園予定地内に現れていました。

 公園を開園したときに、利用者と野生動物との遭遇リスクをどのようにコントロールするかは頭の痛い問題でした。

 今はそれをどうしているのか、野生動物に関する業務をしているコンサルタントの方に訊いてみました。

「私がいた時も熊が出てどうしようかと思いましたが、今はどうしているのですか?」
「実は今は公園の近辺に6頭のツキノワグマがいることがわかっています。一番大きいのは100kgくらいある奴です」

「どうしてわかるんですか」
「全頭をワナで一度捕獲して、ICタグをつけて山へ返しているんです。ですから6頭いるということが分かっているんです」

「おお、全頭管理とは素晴らしいことですね。当時は考えもしませんでした。そうすると二箇所からのテレメーターで位置が大体分かるんですね?」
「公園から離れている場合はテレメーターで分かります。公園の敷地境界に近づいてきたときはタグが近づくと合図を送ってくれる受信機が取り付けてありますので、それで警告が出るようになっているんです」

「それはなお素晴らしい。野生と遭遇出来るチャンスもコントロール出来る可能性があるわけですね。猿はどうですか」
「猿はメスを麻酔銃で捕まえて、やはりICタグを取り付けます。メスは群れを中心に移動しますので、群れの挙動が分かります。こちらの公園には二つの群れが関わっていることが分かっているのですが、そのうちの一つは100頭近い群れになっていて、かなり多いのです。近々分派する可能性がありますが、そういう徴候があればまた別れた群れのメスを捕まえてICタグをつけるのでしょうね」

    ※    ※    ※    ※

 野生動物と遭遇するというリスクを、動物の行動を監視・管理することで観察のためのコンテンツにも出来る可能性があるとは大変興味深い話を聞きました。

 空中回廊と呼ばれる高いところの園路は、実はそう言うことも念頭に置いた施設なのです。

 こんな演出は、だだっ広くて管理が及ばないような国立公園などの地域制と呼ばれる公園では到底及びも尽きません。人の手が関わって管理出来る公園だからこそ出来る自然とのふれあいです。

 自然しかない、ということが逆に、本物の野生との遭遇を楽しむことが出来る日本で唯一の公園になれる可能性もあるのでした。

 これは将来が楽しみです。大化けするといいなあ。

 
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国営アルプスあづみの公園

2009-07-17 23:39:39 | Weblog
 今日は午前中から信州安曇野へ出張。昔勤務していたアルプスあづみの公園を見学してきました。

 公園の女性スタッフと最近の公園の様子について聞いてみました。

 その女性は「私は山登りが好きなので、最初はアルプスの麓にこんな施設を作る公園がいるのかなあ、と思うところがあって、正直来たことがありませんでした。ところがこちらで仕事をするようになってみて、お年寄りや障害者の皆さんなど、もう山へ登ることは難しい人たちが『ここはいいですねえ』と喜んでくださる姿を見ました。それでやっと、(ああ、なるほど。皆が皆、山へ登れるわけではないんだ)ということに気づきました」と言っていました。

 まさに、全ての人たちをアルプスへ、自然へと誘うあづみの公園の本質が言い表されています。

 そしてその一方で、地元でまだ公園へ来たことがない人の気持ちも分からないことはないし、まだまだ地元への開拓の余地もあるのだ、と思いました。

 明日は二つの地区からなる国営アルプス公園の、大町松川地区の開園式です。
 http://www.azumino.go.jp/oomachi_matsukawa/index.php
 
 
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みたままつり

2009-07-16 23:56:30 | Weblog
 

 前回シスラーのお墓参りに行ったというイチローの記事を書いていて、今日が靖国神社のみたままつりの最終日だということを思い出しました。

 英霊にご挨拶と思って出かけてみましたが、暑い中ものすごい人・人・人で大変でした。

 このみたままつりは、昭和22年に始まりました。期間中、境内には大小3万を超える提灯が掲げられて夜はとくに美しく、本殿では毎夜、英霊をお慰めする祭儀が執り行われるのだそう。

 広い参道にはテキヤさんもたくさん出ていましたし、若い人たちのカップルやグループもたくさんいて大変なにぎわいになっていました。

 また御神輿も参道を練り歩きカメラやビデオで撮影する人たちも数知れず。

 私も先人の労苦にお礼を申し上げてきました。

 今年も暑い夏になりそうです。

 

 
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日本を背負うイチロー

2009-07-16 23:47:51 | Weblog
 大リーグのオールスター戦に9年連続で選出されたイチロー。今年も先頭打者安打を放って常連の実力を見せてくれました。

 そんなイチローに関する記事からのご照会です。

---------- 【ここから引用】 ----------
MSN産経ニュース 【MLB】イチロー「やっぱり大統領とシスラーさんですね」 2009.7.15 14:11
 http://sankei.jp.msn.com/sports/mlb/090715/mlb0907151413013-n1.htm




    ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※

 オールスター戦の5回、二ゴロを放ち一塁へ走るマリナーズのイチロー=ブッシュ・スタジアム(共同) イチローが「今回は特別なオールスター」のせりふを繰り返している。晴れ舞台に立つ喜びをあらためて覚えた。開幕直前、胃潰瘍(かいよう)で故障者リスト入り。8試合も“遅れて”シーズンが始まったハンディの分だけ、球宴でのいろいろな出来事をより新鮮に感じられる。「そのときになれば自然に沸き上がる感情が必ずある。それが大切なんだと思います」

 セントルイスでは自分が安打記録を破ったジョージ・シスラーの墓前を訪れた。オバマ大統領の始球式も目にし「やっぱり大統領と、シスラーさんですね。この二つは生涯残る」。昨年までマリナーズで苦楽をともにしたイバネス(フィリーズ)との再会も果たし、試合前から「もうこれで帰ってもいいくらい」と口にした。収穫の多い9度目の球宴だった。(共同)

---------- 【引用ここまで】 ----------


 ・・・とまあ、日本人大リーガーとして世界に強烈な印象を与え続けているイチロー。その態度には時として自分を鼓舞するような大言壮語もありますが、決して才能のある傲慢野郎ではありません。

 上記の記事の中でさらっと触れているシスラーの墓参りについて、アメリカ人のブログは絶賛しています。



---------- 【ここから引用】 ----------
サーチナ【米国ブログ】先人を敬うイチローに称賛の声   2009/07/16(木) 10:04
 http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0716&f=national_0716_008.shtml


 

     ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※

 9年連続のオールスター出場を果たし、さらにア・リーグの1番バッターとして1打席目で安打を放ったマリナーズのイチロー選手。今年も期待通りの活躍を見せたイチローに対し、場外での行動にも称賛の声が上がっている。

 スポーツチャンネルESPNのウェブサイトでは、イチローがオールスター戦前に、セントルイスにあるジョージ・シスラーの墓参りをしたとのニュースを伝えている。シスラーは2004年にイチローがその記録を破るまで、シーズン最多安打の記録を84年間保持していた選手。弓子夫人および数名の友人と共に墓参りをしたイチローは、「セントルイスに来る機会はあまりない。野球界の偉大なる先人に対して敬意を表したいという気持ちがあり、それは僕にとって墓参りをするということだった」と記者に語ったと記している。

 これに対しブロガーErik Loomisは、「イチローはセントルイスでのオールスター戦出場に際して、シスラーの墓参りをすると決めていた。他にシスラーに敬意を表して墓参りをしようとした選手がいただろうか。このニュースを耳にしたら、イチローのファンにならずにはいられないはずだ」と記し、その行動を称えている。(編集担当:松井望・山口幸治)


---------- 【引用ここまで】 ----------

 こうしたこと一つ一つに、自身の姿を通して日本や日本人を素晴らしくさりげなくアピールするイチローを見ることができます。

 先人を敬うのは、日本人なら大抵は感じるだろう、というイチロー自身の期待もありそうです。

 我々は本当に先人を敬っているのでしょうか。日本人の親から生まれたら皆日本人のはずですが、日本人の精神、日本精神が宿っていなくても日本人でよいのかどうか。

 我々一人ひとりが、たとえ外国へ行かずに国内で生活していても、日本人の看板を背負っているのです。 

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幸せな暮らし

2009-07-15 23:37:18 | Weblog
 外国のジョークに、「最高の暮らしとは日本人の妻を持ち、アメリカの家に住み、中国人のシェフを雇い、イギリスの給料で生活すること」

 一方最悪の暮らしとは「アメリカ人の妻を持ち、日本の家に住み、イギリス人のシェフを雇い、中国の給料で生活すること」というのがありました。

 中国の料理が美味しいことを表す言い方ですが、実は日本生活が長くなると中国人でも日本の食生活がたまらなく素晴らしく、中華料理よりも良くなってしまうというブログがありました。

 日本食って素晴らしい!


---------- 【以下引用】 ----------

レコードチャイナ <在日中国人のブログ>胃袋は正直に語る…日本食が不可欠な私の食生活
 http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=29186




     ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※

 日本に来て3年経つと、必ず花粉症になる。日本に来て10年経つと、日本の食生活から離れられなくなる。

 この話は来日したばかりのころ、先輩の在日中国人たちによく聞いた。日本食から離れられなくなるなんて?!と、とても信じられなかった覚えがある。

 留学1年目の冬休み、1年ぶりに帰国した。実家で母が作ってくれた家庭料理を、とんでもない速さで一掃した。姉はそんな私の様子を心配そうに見て、「とても先進国から帰ってきたと思えない、まるでアフリカかどこかの貧しい国から帰って来たようね」と言った。そのとき私はとくに反論もしなかったが、心の中で「中華料理に飽きるわけがないだろう!」と考えていた。来日当初は間違いなく、食生活にかなり苦労をした。日本食はいくら食べても、すぐお腹がすいてしまうのだ。

 知らず知らずのうち、10年の歳月が流れた。出張で中国に戻ると、わずか1週間ほどで中華料理に飽きてしまい、日本での食生活が恋しくなる私がいた。ここで私が言う日本食とは、懐石料理などの類ではなく、ごく庶民的なものだ。

 朝飯は駅近くの松屋でソーセージエッグ定食を頼みたい、ミニ豚皿の小鉢を選んで、半熟の目玉焼きと焼きノリを一緒にごはんにかけて、少しショウガをのせて、混ぜて食べたい。昼は会社近くの定食屋で、「私の定番」魚塩焼き定食を注文する。春はサワラ、夏はうなぎ、秋は秋刀魚、冬はサバ…もちろん、大根おろしと味噌汁も欠かせない。こうしてお昼の定食で、四季の変化を素直に味わうことができる。夜は同僚たちと仕事の話をしながら「とりあえずビール」、そして焼き鳥。特に少し焦げ目のついた鳥皮、あの香りがたまらない。帰りに小腹がすいたら満員電車から降りて、帰宅途中にある古いラーメン屋さんで、ネギのたっぷり入った豚骨ラーメンを1杯。これは1日よく頑張った自分への最高のご褒美だ。

 そんなことを妄想しているうちに、中国出張に同行している日本人の同僚は、マーボー豆腐をご飯にかけ、おいしそうに食べている。「本場のマーボー豆腐は日本の味と全然違うね!スパイスが効いていて日本人にはちょっと辛いけど、たまらないな!」と言う。

 さて、日本人が中国で10年生活するなら、中国の食生活から離れられなくなるのだろうか?彼のような人に聞いてみたい。それよりも何よりも、帰国したら成田空港でまっ先にザルそばを食べよう、私はそう心に決めた。(36歳男性/在日11年/技術者)  2009-03-05 12:20:34 配信

---------- 【引用ここまで】 ----------

 実は幸せな暮らしは、日本人の妻をもらい日本人のシェフの料理を食べることと言っても良いかもしれません。

 アメリカの家に住みたいですか?イギリスの給料は…、最近の欧州はサブプライムの打撃を大きく受けていますからね。

 なにもことさらに「世界一だ!」などと叫ばなくても、地元の酒や地元の産品を味わいながら、日本に生まれて良かった、と思うのです。

 好きになれば幸せになる国は日本です。 


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【特別編】 政党政治の終わり?

2009-07-15 00:09:11 | Weblog
 いよいよ衆議院の解散が決まってきたようです。来週の21日に解散で投票日は8月30日の日曜日になるのだとか。日本の運命はよく考えた一票で動かしましょうね。

 さて、東京都議会議員選挙を見ていても、民主党では告示の二日前に立候補を決めた候補が当選するなど、かつては見られなかった現象が起きました。

 個人が個人の力量で当選するのか、看板の力で当選するのか。果たしてちょっと流行ったマニフェストとは何だったのか。

 これを日本の政治の新しい姿と見るのか、それとも変質あるいは後退と見るのか、意見は様々だと思います。

 MSNのサイトに京都大学の佐伯先生の興味深い文章があったのでご紹介します。政党政治がつまらないとはどういうことなのか、考えさせられます。



---------- 【以下引用】 ----------

【日の蔭(かげ)りの中で】京都大学教授・佐伯啓思 政党政治の終わり?
2009.7.12 03:15
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090712/stt0907120316000-n1.htm


 

    ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※

 もう40年ほど前、大学1年の時、ドイツ語の授業でマックス・ウェーバーの『職業としての政治』という本を読まされた。一通りの文法を終えただけで、どうしてこんな難解なドイツ語のテキストを、と無慈悲な教師を恨みつつ暗い教室で辞書と格闘していたのだが、今から思えば苦労して読んだかいがあったのかもしれない。というのも、今日の日本の政治を見ていると、つい、この書物でウェーバーが論じていた危惧(きぐ)を思いだすからである。

 第一次大戦後の混乱した世情を背景に、ドイツを代表する知識人であったウェーバーは学生に向けて「政治」や「政治家」というものについて講演を行った。それを活字に置き換えたのがこの書物である。ここでウェーバーは、ドイツの政党政治が行き詰まり、代わって、大衆的人気をもつデマゴーグ(大衆扇動家)や、信条の純粋さをもっぱら訴える若者たちの登場を、幾分の危惧をもって論じている。

 既成の政党政治は、人々の情緒や要求をそのまますくいとることはできない。だから、人々はカリスマ的指導者を待望するようになる。大衆の心をわしづかみにして大衆の支持を背負ってさっそうと登場するカリスマ的政治家の到来を人々は待ち望む。政党も選挙に勝つためにカリスマ指導者を求めようとする。この新しい政党指導者は、大衆に直接訴えかけるデマゴーグ以外にない。


 そこで究極の選択肢は次のふたつだという。カリスマ的政治家と機械のようなその追随者からなる「指導者民主政」か、カリスマ的要素をもたない職業政治家による「指導者なき民主政」か、の選択である。後者は、実際上、政党による派閥政治といってよい。

 ウェーバーも、この閉塞(へいそく)状態を打ち破るには、カリスマ的指導者の登場を期待する面がないわけではないように見える。しかし、それでも、ドイツの政治的風土に照らし合わせれば、後者の政党政治しか方向はないだろうという。

 カリスマ指導者とは、実際のところ「デマゴーグ」なのであり、「デマゴーグ」の登場は、これまで何度も繰り返されてきたように、民主政治を破壊するものなのである。


 政党政治の特徴は、政治家は、政党の中でかなりの年月にわたって仕事をし、実績を積み、そして周囲の承認があってはじめてそのトップの座につく、という手順を踏むことにある。この手順を踏む中で政策をかため、また調整能力を身につけてゆく。

 これは決して「面白い政治」でもなければ、「わかりやすい政治」でもない。面倒な手続きではあるが、人の上に立って人を動かす政治家を作り上げるにはいささか時間と手間がかかるのである。

 だが、大衆の支持を、ほとんど唯一の養分にして、バブル的人気によって急成長する即席のカリスマ指導者への一時的熱狂ほど、政治を不安定化してしまうものはないことを思えば、この「面白くなさ」は政党政治のコストだと見なさねばならないであろう。

 ところで、総選挙が近付いている。衆議院の任期がタイムリミットに近付いているため、与党にとってはやりたくもない選挙をやらざるをえないという奇妙な選挙であるが、さらに奇妙なことには、今回の選挙においては、大きな争点が全く存在しないのである。

                   ◇

 いや、正確にいえば、存在はするはずだ。経済危機以降の日本経済、安全保障、環境問題、雇用、教育など問題は山積している。にもかかわらず、それを争点にできないのが今回の選挙なのである。

 その結果、ほとんど唯一の争点は、政権交代の是非そのものになってしまった。政策が争点となった結果として政権交代が生じるのではなく、政権交代そのものが争点になってしまっている。

 いくら省エネの時代とはいえ、手順をここまで省略してしまうと政治の簡便化もはなはだしいが、別の見方をすれば、身もふたもなく、政権交代、すなわち権力の移行のみを争うというむき出しの政治が露呈してしまったともいえよう。


 権力のみを手繰り寄せることが目的となってしまうと、民主政治は必然的にデマゴーグを必要とする。政党も権力を手にするためにはデマゴーグを必要とするのである。ウェーバーなら「権力を手にするための悪魔との取引」とでもいうのであろうが、幸か不幸か、自民党が選挙に勝つために利用しようとしているデマゴーグが、せいぜい東国原宮崎県知事程度であるというのでは、「悪魔」にさえも失礼であろう。

 これはほとんど幕間の笑劇として一蹴(いっしゅう)したくもなるのだが、まさにこうしたところに、今日の日本の民主政と政党政治の質が露呈しているとなると、ただ、笑っておしまい、というわけにもいかないのである。

 大衆の支持を調達するためにデマゴーグや著名人をとりこんで権力を手繰り寄せようとする政治は、政党政治を破壊してしまうだろう。「悪魔」であれ、「小悪魔」であれ、「似非(えせ)悪魔」であれ、端的にいえば、「大衆的なもの」との安易な取引は、政党に活力を与えるどころか、政党から何か決定的なものを奪い取ってゆくだろう。

 NHKの大河ドラマ「天地人」で毎回のように連呼しているので、あまり言いたくはないのだが、しいていえば、それは「義」という言葉に通じるような何かである。政党とは、あることをなしとげるための信頼する人々の集まりだとすれば、政党政治を支える精神は、相互の「信」と「義」以外にはないだろうからである。(さえき けいし)


---------- 【引用ここまで】 ----------

 ここで言うデマゴーグとは「事実に反する虚偽の情報を用いる政治家。民衆扇動家。扇動政治家」といった意味。要するに何でもありで大衆の感情的な部分に火をつけられる人というような意味ですね。

 佐伯先生の「(政治の)『面白くなさ』は政党政治のコストだと見なさねばならない」というのは理性的な心理だとしても、それを面白くしようと言うマスコミの力によって、政治もどんどんドラマ化していきます。

 当選した人の爆発的な喜びと、落選した人の憔悴と涙。スポーツならば明日もあるけれど、次の選挙は数年先のこと。まさに生きるか死ぬかの死闘を格闘競技感覚でお茶の間で見られるのだからさぞたまらないでしょう。

    ※    ※    ※    ※

 私の尊敬する安岡正篤先生は、世の中のことは陰陽のバランスで考えなくてはならないとおっしゃっています。

 我々の知と情も、知は陽の原理で情は隠の原理。知は洋の東西で言うと西洋的に近いもので、世の中のことを分析的に分解して考える考え方で、それに対して情は東洋的で世の中の複雑に別れたものを内面的に統一して包み込み、大いなる創造を促すのです。

 そしてこれらを本源と派生で考えると、本源的な働きは人格そのもの、人間そのものの感情であり、理知はあくまでもそこから生まれる派生的な事柄にすぎません。

 ですから感情に訴えると、人全体を動かすことが出来るけれど、理知に訴えてもその人の一部しか動かせはしないのです。

 マニフェストなんていくら発表してみたところで、「だって可哀想だから投票してあげたわよ」なんておばちゃんの声が聞こえてきたら…あららら。


 さて、来る選挙では、我々は情の声を聞いているのか、理知の声を聞いているのか、そんなことも面白がりながら一票を投じてくださいね。 

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置き薬ならぬ、置き菓子?

2009-07-14 23:00:19 | Weblog
 富山の薬売りの置き薬というのがありました、多分今でもあると思います。

 かつては我が家にもありました。押入に薬箱がおいてあって、胃薬やら貼り薬やらが入っておりました。一ヶ月ごとに営業の方が来て、前月から減った分や、希望があればいろいろな薬を補充してその分のお代をいただくというシステムです。

 今ほど交通が便利でなかった時代には、いちいち薬屋さんへ買いに行かなくても良かったので、重宝したシステムでした。今だったらショッピングセンターにも駅前にも大抵は薬屋さんがあるから、苦戦しているのではないかと心配です。

 さてそんな置き薬かと見まごうシステムがオフィスに登場していました。その名も「オフィスグリコ」

 そのシステムとは、菓子の専用ボックス(「リフレッシュボックス」)や、アイスクリームの専用冷凍庫(「アイスリフレッシュボックス」)、アイスクリーム・飲料の冷凍冷蔵庫(「三温度タイプ」)を設置していただいた職場に対し、江崎グリコのサービススタッフが直接訪問して商品補充や代金の回収を行うというサービスです。

 商品は全て1個100円で、商品を取り出すときに代金箱に入れるのです。そして1週間に1回程度サービススタッフがやってきて、商品の入れ替え、補充、代金の回収等の管理を行うのだとか。

 ボックスの中には10種類程度、全部で24個の商品が入っていて、ボックスの設置には、オフィス側にはいっさいの負担はなく、メンテナンスも会社のサービススタッフが責任をもって行うのだとか。

 キャッチコピーは

 必要を感じたその時、職場で選べるコンパクトなお菓子箱、
 それがオフィスグリコの「リフレッシュボックス」。
 オフィスの様々な場面できっとお役にたちます。

 仕事がひと段落したときに、リフレッシュ!
 今日はなんだか疲れ気味。。。お菓子で効率アップ!
 残業に向け、ちょっとお腹に入れて、もうひとガンバリ!
 コンパクトなB5サイズ!

 というもの。(江崎グリコ ホームページより) http://www.ezaki-glico.net/officeglico/index.html

 アイスも買えるタイプがあるかと思うと、常温、冷蔵、冷凍の三温タイプもあって使う人のニーズに応えます。

 
 これって、オフィスの仲間のノリで「おい、みんなで食べようぜ」などと言われたら、断り切れなくって、ダイエット中のOLさんなどには強敵なのでは、と心配です。

 たった一人で残業してストレスが溜まったりしたら、この誘惑に勝てるのでしょうか!?

 
 ※ ホームページの映像は二次使用をお断りの表記がありましたので画像は出せません。興味のある方はホームページをご覧ください。
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