北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

PLUTO完結

2009-07-05 23:38:00 | Weblog
 夕方に東京へ戻ってきました。東京は梅雨の中休みか、太陽も見えてしかもそれほど暑くもありません。

 それと比べるのも何ですが、札幌は寒かった…。早く本格的な夏になって欲しいところ。夏は暑い方が景気が上向きますからね。

    ※    ※    ※    ※


 


 娘が漫画「PLUTO」の8巻を買ってきました。楽しみだった漫画の完結巻です。

 この漫画は漫画の神様手塚治虫が鉄腕アトムの中で「史上最大のロボット(後に改題して「地上最大のロボット」)」として世に出した作品を、現代漫画界の奇才浦沢直樹さんがリメイクをした作品なのです。

 タイトルのPLUTOとは漫画に登場する悪役ロボットの名前。ストーリーは、このPLUTOが世界最高水準の7体のロボットを襲っては破壊して行きます。

 物語の始まりは、この謎を追うドイツのロボット警察官ゲジヒトの周辺の物語を中心に展開して行くのですが、敵は誰で、なぜそんなことをするのか、その理由が分からないままにアトムも襲われて早い段階で壊されてしまいます。

 お茶の水博士でも直すことができないところへ登場するのは、元々亡くした息子飛雄(とびお)の変わりにとアトムを作り上げた天馬博士。

 しかし天馬博士が修理をしても目を覚まさないアトム。その間にも世界の名だたるロボットは次々に破壊されて行きます。

 次第に明らかになる敵ロボットPLUTOの姿。戦いに敗れて壊されてしまうそれぞれのロボット達の周辺ドラマに思わずほろりとさせられるのです。

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 浦沢版PLUTOでは、原作の「地上最大のロボット」のプロットを受け継ぎながら、細かなエピソードを積み上げて次第に浦沢ワールドに引き込みます。

 巻の早い段階でフラッシュバックするシーンが、最後に意味を持ってきます。ということは、早い段階から最後にこういうシーンを使おうということが浦沢さんの頭には描かれているということ。

 現在進行のシーンと過去の思い出を交差させながら描く浦沢直樹の世界は、原作の手塚治虫さんの思いとの素晴らしいコラボレーションになっています。

 本来プログラミングしかないはずのロボットにも感情はあるのか。ロボットにとっての家族とは、子供とは、そして愛するパートナーを失うということはどういう意味があるのか…。

 
  
---------- 【以下引用】 ----------

最も参考になったカスタマーレビュー by Amazon
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20 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 ロボットの心, 2009/7/1  By 真鳥ックス
(TOP 50 REVIEWER)

この漫画の主人公は、やっぱりゲジヒトだったんだなぁと
彼の「失われた記憶」を知って
あらためて実感しました・・・。

2巻の冒頭で、ゲジヒトとアトムの2人が
会話しながら味わった「感情」は、全てここに
繋がっていたのが、たまらなく切ない。

長すぎず、短すぎず、理想的な長さの
傑作だったと思います。


    ※    ※    ※    ※


18 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 でかした!, 2009/7/1  By レイ

手塚治虫版『地上最大のロボット』のオチを知っている自分でも、「そうか・・・こうきたか!浦沢~!!」と唸らせられた出来映え。
美事だった。原作に則りながらも良い意味で裏切られた秀作。

日本人の心の中にはいつまでもアトムがいる。故に日本のロボット工学はこれからも兵器転用される事なく進むのだと信じている。
その事を改めて痛感させられた。

---------- 【引用ここまで】 ----------


 たかが漫画で、これだけの作品を世に出せるのは日本だけでしょう。ジャパン・クールの真骨頂。外国語に訳して世界中の人に見てもらいたいものです。

 地上最大のロボットをリアルタイムで見られたことの幸せと同時に、このPLUTOをやはりリアルタイムで日本語で見ることができた幸せをしみじみ思います。

 この時代の日本に生まれて良かったー! 
コメント
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