北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

公園の中の野生

2009-07-18 23:38:59 | Weblog
 アルプスあづみの公園の大町・松川地区の開園式に出席してきました。

 朝から小雨のぱらつく天気でしたが、大町市文化会館での開園記念式典は盛況。来賓には村井長野県知事も出席されました。

 

 式典に続いて出席者は公園に移動して、テープカット、くす玉開披を行って無事公園が開園しました。

 かつてこのあづみの公園事務所にいた頃は、いつになったら大町地区が開園するのかわかりませんでしたが、今こうして現実にその開園の日に立ち会えるなんて感慨無量でした。

 地図に残る仕事は素晴らしいです。

 

    ※    ※    ※    ※

 さて、このあづみの公園、私がいた頃からこちらの大町松川地区には猿や熊などの野生動物が頻繁に公園予定地内に現れていました。

 公園を開園したときに、利用者と野生動物との遭遇リスクをどのようにコントロールするかは頭の痛い問題でした。

 今はそれをどうしているのか、野生動物に関する業務をしているコンサルタントの方に訊いてみました。

「私がいた時も熊が出てどうしようかと思いましたが、今はどうしているのですか?」
「実は今は公園の近辺に6頭のツキノワグマがいることがわかっています。一番大きいのは100kgくらいある奴です」

「どうしてわかるんですか」
「全頭をワナで一度捕獲して、ICタグをつけて山へ返しているんです。ですから6頭いるということが分かっているんです」

「おお、全頭管理とは素晴らしいことですね。当時は考えもしませんでした。そうすると二箇所からのテレメーターで位置が大体分かるんですね?」
「公園から離れている場合はテレメーターで分かります。公園の敷地境界に近づいてきたときはタグが近づくと合図を送ってくれる受信機が取り付けてありますので、それで警告が出るようになっているんです」

「それはなお素晴らしい。野生と遭遇出来るチャンスもコントロール出来る可能性があるわけですね。猿はどうですか」
「猿はメスを麻酔銃で捕まえて、やはりICタグを取り付けます。メスは群れを中心に移動しますので、群れの挙動が分かります。こちらの公園には二つの群れが関わっていることが分かっているのですが、そのうちの一つは100頭近い群れになっていて、かなり多いのです。近々分派する可能性がありますが、そういう徴候があればまた別れた群れのメスを捕まえてICタグをつけるのでしょうね」

    ※    ※    ※    ※

 野生動物と遭遇するというリスクを、動物の行動を監視・管理することで観察のためのコンテンツにも出来る可能性があるとは大変興味深い話を聞きました。

 空中回廊と呼ばれる高いところの園路は、実はそう言うことも念頭に置いた施設なのです。

 こんな演出は、だだっ広くて管理が及ばないような国立公園などの地域制と呼ばれる公園では到底及びも尽きません。人の手が関わって管理出来る公園だからこそ出来る自然とのふれあいです。

 自然しかない、ということが逆に、本物の野生との遭遇を楽しむことが出来る日本で唯一の公園になれる可能性もあるのでした。

 これは将来が楽しみです。大化けするといいなあ。

 
コメント
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