こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第二部 神殿の巫女見習いIII』香月美夜

2019-11-18 20:15:33 | 読書感想
 
神官長フェルディナンドが、騎士団長カルステッドにマインを養女にしてもらえるように頼むところから物語は始まる。

着々と、本の活版印刷の実現に向けて進んでいこうとする矢先、色んな意味で突出したマインの命が狙われそうになり、さすがに10歳以降には、貴族の養女にでもならないと生きていけなくなってきた。

フェルディナンドと記憶の共有をした事で家族の大切さが身に沁み、今の家族との時間を大事にしようとしていた時だったので、特に、神殿での冬ごもりでの孤独も相まって辛かったですよね?

金属活字ができた事でヨハンに称号をつけたり、性格は悪いが性根は腐っていない青色神官のジルヴェスターが登場したり、マインの弟が誕生したりと、それでも、様々な身辺の変化は楽しそうでもあります。

ますます、楽しくなりそうな予感のする終わり方ではありました。
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『九度目の十八歳を迎えた君と』浅倉秋成

2019-11-14 19:44:20 | 読書感想
 
印刷会社の営業部に勤める間瀬は、通勤途中の駅のホームで高校の同級生・二和美咲を見つけた。
問題なのは、その彼女が年を取っておらず、未だ高校生として学校に通学し、周囲も違和感を覚えていない事だった。
高校当時、彼女に恋していた間瀬は、彼女が年を取れない原因を探し始めた。

日常SFミステリとでも言うのでしょうか?
日常とSFは相反するかもしれませんが、組み合わせるとそうなりますね。

またラストの方で、間瀬自身の状況について読みながら混乱して、2、3回、読み直してしまいました。
もうちょっと、説明が欲しかったかな?無粋になるかもしれませんけど。
全体としては、とっても面白く読めました。
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『定価のない本』門井慶喜

2019-11-12 19:58:08 | 読書感想
 
戦後GHQの統制下の神田神保町。

古書店主の芳松が、本に潰されて死亡した。
警察でさえ事故としたその状況を、兄貴分の同業者・琴岡庄司は殺人だと判断した。
さらに、同じように芳松の死を殺人と疑っていたその妻のタカが、首吊り死体として発見された事で、思いを深くする。
これは、事件なのか事故なのか?

日本は歴史が長く、今のところ文化や歴史を取り上げられていないから、他人ばかりか自分のアイデンティティについてさえ無頓着なのかもしれません。
ここでは、古典の中でも書籍について取り上げられていますが、文明も文化も、守らなければ残らないものだという事を、肝に銘じなければいけないと感じました。
面白かったです。
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『キキ・ホリック』森晶麿

2019-11-08 19:58:47 | 読書感想
 
大雑把に言えば、百合小説なのでしょうか?
私立の女子高でいじめられていた若宮奈美留花が、<プラントハウス>の植物係の蘇芳キキに助けられて親密になりますが、ある日起きた殺人事件が二人を引き離し、無残な結果を止められなかったというのが、あらすじです。

背景に、大人の汚さがいかにも彼女たちを穢すように描かれていくところは、耽美小説の一つの手法かな?と思えました。

ここまで書くと、単純な青春小説なだけと思われる向きもおありでしょうが、実は、ミステリでもあります。

ぜひ、お読みください。強く推したい物語です。
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映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』

2019-11-08 19:45:03 | 映画
今日、たまたま休日なので、上映二回目の分を拝見してきました。

ひよこ?ってどんなコかと思っていましたが、絵本の迷子とはねえ。
暖かで可愛くて、お茶目で、少ししんみりする。
そんな映画でした。

中でも好きなシーンは、赤ずきんになったとんかつが、狼に「食べてくれるの?」と迫るところが、可愛らしくもおかしい、そんな光景でした。

七十数分と短い時間で、親子連れも多いのですが、大人二人でいらしている方もいますので、ご安心ください。
私?一人です。参ったか(笑)
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