こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『ちょうかい 未犯調査室』仁木英之

2016-01-31 19:29:52 | 読書感想
『犯罪史編纂室』という名を隠れ蓑にして、井の頭公園近くの古い雑居ビルの中に置かれた未犯調査室。

警察キャリアの枝田千秋が犯罪を未然に防ぎたいという望みを体現した部署だが、署員は優秀ながらもスネに傷を持つ者ばかりで、何か問題が起きればすぐに切り捨てられる部署でもあった。

今回、公共の場に増えてきた落書きに、あるグループの影が見え隠れするようになったことで、つながりのありそうな少年たちに聞き込みを始めた。
しかし彼らはその正体を明かさず、むしろ、かばおうとする節があるのだ。
脅されているわけでもなく、積極的に。
果たして、千秋たちは犯罪が起こる前に止めることができるのか?

仁木さんにとって、ミステリは初めてですよね?
今まで、ファンタジーを書いていらしたので、こういうものも書かれるというのは、新鮮な驚きでした。
またラストでは黒幕らしき人物が明かされるので、この物語はまだまだ序盤だと分かり、楽しみになってきました。
なかなか、面白そうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『遠藤淑子作品集 ヨシツネ』遠藤淑子

2016-01-30 19:30:54 | アニメ・コミック・ゲーム
牛若丸暗殺を請け負った弁慶が出会ったのは、牛若丸を名乗るカラス天狗?
彼が本物か偽物か分からないまま旅をする二人は、目的地でも面倒事に巻き込まれて・・・。

人を食ったような表題作も面白いのですが、かくれんぼでかくれている人を見つけるのが得意な少年を描いた「さがし人」その人に合った本を教えてくれる古本屋「犬の本屋さん」など、ふざけているようで、それぞれに大切な物事を教えてくれる作品が並んでいます。
その中でも、私は「手紙」が一番気に入っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『スカラムーシュ・ムーン』海堂尊

2016-01-28 19:25:55 | 読書感想
スカラムーシュの異名を持つ彦根新吾は、今回、浪速大学医学部特任教授の看板を掲げつつ、養鶏農家にインフルエンザワクチンを作るための有精卵を一日十万個用立てるよう、願い出た。
価格は卸に納める無精卵の額の二倍以上。
しかし、もろもろの必要経費やリスクも含めると、決して高いものではなかった。

果たして、依頼された農家、ナナミエッグは引き受けるのか?
また、そんなにも多くのワクチンを製造する理由とは?

読了して、やはり彦根は食えない男だと思いました。
ただ、そんな彼でも本当に望むものは手に入らないのかと、少し切なくなりました。
今後、Aiはどこに向かうのでしょうね?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『天空のミラクル』村山早紀

2016-01-23 19:31:16 | 読書感想
小さい頃からふしぎなものが「見えた」時岡さやかは、「へんな子」だとうわさされ、ふるさとをなくしていった。

そんなさやかは、若くして亡くなった父と同じ病を持つ兄のため、母の元を離れて叔父の元弥の元で暮らすようになった。

転校して期待していなかった友だちができ、初めてふるさとと思える土地ができたとき、さやかに試練が訪れた。

私はさやかに似たところがあったのでとても共感を覚えたのですが、この結末を嬉しく感じつつ、まだこれじゃすまないかもと思ったのも事実です。
いつもこうはいかなくても、信じるとよりよくなるのも確かですけど。
この作品は、あとがきによるとうまくいけば3巻まで行く可能性があるようですので、興味を持たれた方は、ぜひ、ご購入ください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『必然という名の偶然』西澤保彦 (再読)

2016-01-21 19:28:12 | 読書感想
「‘‘逃げられ癖’’のある倉橋は、今度こそ結婚できるのか?」
櫃洗市の結婚式場で交わされる他愛ない会話から始まる殺人事件の真相や、同姓同名の男の殺人事件、ちょっとしたイタズラ心が生んだ悲劇、出来心と確信犯が重なって生まれた事件など、腕貫さんのいない櫃洗市では、次々と殺人事件が起こります。

近いうちに腕貫さんが帰ってくるというので、内容を忘れている番外編を読み返してみました。
私といたしましては、「エスケープ・リユニオン」で倉橋氏が幸せになりそうな気配を感じられたのが嬉しく思えました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする