こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

ひとりでお帰り

2007-06-30 00:00:00 | 未分類
谷山浩子さんの『ひとりでお帰り』を読みました。これも、昔の作品ではありますね。

孤独だったアリスに、友達ができた。名前は山川美保、ふたりは似たもの同士だった。
その美保にタケルという恋人がいた。
美保を介して出会ったふたりは、水曜日の夜だけのデートを重ねる。
そして、ついにタケルは、アリスときちんと付き合うために美保と別れると言うのだが・・・。

せっかく友達になってくれた人を裏切るという、あまり気持ちのよくない物語ではあります。
でも、納得のいく終わり方をしてくれるので、いいかな?
「ひとりでお帰り」という歌に、こういう背景も考えられていたのですね。
「どんなに寂しくても、君はひとりでお帰り」
確かに、励ましソングかもしれません。

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ねこのばば

2007-06-29 00:00:00 | 未分類
昨日に引き続きまして畠中恵さん『ねこのばば』を読みました。

離れに集まる多くの妖たちの、人とのズレは、ときに怖く、ときに笑えますが、
人間によるズレは、普段が常識を前提としているだけに、残酷さが増し、寒気を覚えます。
現代、次々と起こる残酷な事件が重なる面もあるのでしょう。

『花かんざし』は、この中では毛色の変わった物語で、人の手ではこれ以上どうしようもなく、
助けを求めようにもできない、苦しみと悲しみが描かれています。
これも、現代のある問題に通じるものがあり、色々と考えさせられました。

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みぃつけた

2007-06-28 00:00:00 | 未分類
畠中恵さんの絵本『みぃつけた』を読みました。

長崎屋の若だんなが五歳のときの出来事を描いた話です。
病弱で、寝込んでばかりで、両親も店の者も忙しくて相手をしてくれない。
そんな中、出会った妖のものたち。
妖のものたちとの出会いが楽しさに満ちていたから、若だんなは彼らになじんでいるのですね。
常識にとらわれない子どもの感性を描いた、何ともかわいらしい物語でした。

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満ち潮の夜、彼女は

2007-06-27 00:00:00 | 未分類
早見裕司さんの『満ち潮の夜、彼女は』を読みました。
早見さん初の単行本です。

世間から隔絶された寄宿制女子高校「ガリラヤ学園」
せっかくの夏休みなのに、未佳子をはじめ五人の生徒たちは、問題が多いと学園に取り残されてしまった。
海から来たという謎めいた転校生がやってきたのと相前後して、次々と生徒が失踪していく。
犯人と、その目的とは?

ヒステリー気味のスパルタ女性教師と頼りなげな男性校医が、閉鎖された寄宿舎に、
いかにもぴったりだと思います。
そして、血なまぐさい事件のはずなのに、神秘的で清浄な雰囲気を感じます。
怖ろしい闇の世界、それなのに、その美しさに惹かれてしまう自分がいます。
繊細な少女の心が丁寧に描かれていて、とても美しく妖しい学園ホラーです。

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ぬしさまへ

2007-06-26 00:00:00 | 未分類
畠中恵さんの『ぬしさまへ』を読みました。

幸でも不幸でも、繊細な人の心、心の機微を描いた短編集です。
特に「仁吉の思い人」は、千年の時を超えた愛情が描かれたラブストーリーで、お気に入りです。
ほかには、自分の心の奥を見つめなおさせてくれる物語が多くて、若だんなの成長と共に、
続きが楽しみです。

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