こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『米澤屋書店』米澤穂信

2021-12-27 20:13:05 | 読書感想
 
読書感想という表現は、こういう本について書く時には変かもしれません。
米澤さんのおすすめ本の紹介や、ミステリ作家の方々との対談が載った本です。

しっかし私も、積読を消化するのに四苦八苦なのに、何でまた読みたくなる本を増やす所業をするのかね?と思います。
もう業でしょうか?
そして、それを補完するように面白そうなたくさんの作品をご紹介してくださる米澤さん。

米澤さんよりも体系的読書をしていない私ですので、あちこちに大穴が空いています。
これで少しずつでも埋めて行けたらいいなと考えています。
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コミックス『バーナード嬢曰く。(6)』施川ユウキ

2021-12-23 20:10:13 | アニメ・コミック・ゲーム
 
今回は裏表紙にも載っているせいか、中島敦の『山月記』についての各人の受け取り方が面白く、印象深く読めました。

私は遠藤くんとは逆に、「尊大な羞恥心」と「臆病な自尊心」を持つ李徴だからこそ、彼を虎にした存在から試されているのではと感じました。
尊大で臆病だから、虎という動物としてはかっこよく敵も少なそうな存在であるにもかかわらず、所詮獣という固定観念に邪魔され、今まで軽蔑してきた存在に自分がなっているという事を受け入れられない。
遠藤くんの言うように、強くかっこいい自分を受け入れて楽しめれば良かったのでしょうけど、李徴は乗り越えられなかったと。
あと、学びという面から見ると、このように『山月記』を読み議論する事で、同じ題材から多種多様な意見が出る事に気づくという学びがあると考えられます。

他には『かもめのジョナサン』について、実にしょうもない事を思い出しまして。
多分、リアルタイムで流行った頃だと思うのですが、大人たちが口にしていた駄洒落。
ジョナサンの二人の兄の名前が、かもめのジョナイチ、ジョナニだって。

バカバカしいことはともかく、他にも色々と面白そうな作品が紹介されていますので、ぜひ、お買い求めの上、お読みください。
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『ネットワーク・エフェクト』マーサ・ウェルズ

2021-12-20 20:13:46 | 読書感想
 
今回の弊機は、メンサー博士のおかげで自由の身になったものの、自分自身が何をしたいのか分からない状態。
しかも、博士の身内の人々には胡散臭いものと思われているよう。

さらに思いがけず、状況が弊機を、博士の娘アメナの保護者的立場に立たせてしまう。
その上、久しぶりに逢ったペリヘリオン号の発言や行動が、おかしくなっていて・・・。

前回以上に宇宙を舞台にした冒険ものになっていて、特に異星遺物というものが好きだと感じました。
何と言うか、私の子どもの頃に流行った「ツタンカーメンの呪い」に近いノリと言いますか、変に遺跡を発掘するとろくな目に遭わないという共通点がありますよね?
そういう意味での面白さがあります。

あと、この物語では、他星系の惑星のテラフォームと植民を企業が行い、そこには利益優先で人命をないがしろにしてしまうという、企業にありがちな状況が物語にリアルさを与えていました。
まあ、歴史的現実から見ても新大陸発見後の展開は、似たり寄ったりだったでしょうからねえ。

この物語は、見事に宇宙的大ぼらとリアリティが共存した面白い作品なので、強くおすすめします。
まだまだ続きもあるようですし、とても楽しみです。
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『絵本 すみっコぐらし いつでもとなりに』よこみぞゆり

2021-12-20 19:49:15 | 読書感想
 
今回のすみっコは、みにっコたちが主役のお話。

前向きなざっそうも時には落ち込み、えびふらいのしっぽもアイデンティティで迷うことがあるようです。

私が特に親近感を持っているのが、たぴおかです。
なぜならば、その他大勢だから(笑)
また、あじふらいのしっぽの考え方は、あの、たかはしみきさんの『こげぱん』の時に思ったことでもありました。

やさしくてかわいらしいけれど、色々と深読みもできる絵本です。
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『本好きの下剋上 第五部 女神の化身II』香月美夜

2021-12-13 20:38:09 | 読書感想
 
今回のローゼマインは、常々フェルディナンドには、王族には近づくなと釘を刺されていたにもかかわらず、図書館の書庫を開けるために彼らを巻き込まざるを得なくなる。

また、ダンケルフェルガーとの共同研究のための「宝盗りディッター」についても、ダンケルフェルガーの領主候補生レスティラウトが、ローゼマインの高い利用価値に気づいたせいで、彼女に婚約者がいるにもかかわらず強引に第一夫人に望み「嫁盗りディッター」をせざるを得なくなる。
しかも、そこに王族が関わって来るわ、中央騎士団が勝手な行動としてこのディッターに割り込むわで、大混乱となる。

何と申しますか、報告書を読んだフェルディナンドやジルヴェスターの、苦虫を嚙み潰したような表情が思い浮かびます(^^;)
ただ、このディッターをしないようにするためにローゼマインが要求した、レスティラウトの妹のハンネローレのヴィルフリート第二夫人という立場。長年、兄に抑圧されてきたハンネローレとしては、ヴィルフリートからの思いやりは、初めて触れた男性からの優しさだったようで、瓢箪から駒かもしれません。

私の勝手な考えでは、ヴィルフリートはいい子なのですがローゼマインの夫としては力不足という気がしますので、いつかは婚約解消されてハンネローレこそ、第一夫人になるのではないかと憶測しております。
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