こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『遺品博物館』太田忠司

2020-12-31 20:44:28 | 読書感想
 
遺品博物館では、寄贈を希望される方と生前に面談し、亡くなられた後でしかるべき遺品を引き取りに伺うが、そこに本人の遺志は反映されないという。
選考の基準は明かせないが、その人物の人生において重要な物語に関わる物を選ぶらしい。

素封家の家の奥様、名士と呼ばれるに足る医師、絶大な人気を持つイラストレータなど、一見、何の瑕疵も無い人々だが、話が進むうちにあらゆる問題が現れてくる。

読んでいると、どちらかと言えば苦い後味の人生を歩まれた方が多いのですが、中にはいい話も見受けられるのが救いです。
さらに最後の書き下ろしで、思いがけない事件が発覚?という事態が発生しまして、最後までハラハラドキドキの連作短編集(ですよね?)でした。

お薦めです。

昨年の締めくくりの読書は田丸雅智さんでしたが、今年は太田忠司さん。
どちらも、短編集でした。
読書初めはどなたにするのかも楽しみです。
来年は、コロナが収束に向かって欲しいですね。
今年もありがとうございました。
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『神様の御用人9』浅葉なつ

2020-12-28 20:11:32 | 読書感想
 
今回、バイト先の清掃会社から正社員の打診があった良彦。
本来なら喜ぶところだが、御用人としての仕事との両立を考えると、手放しでは喜べない。
その事を、なかなか言えずにいるうちに、黄金が「気になることがある」と言い残して行方不明になってしまった。

あのモフモフ狐の黄金の正体がそういうもので、そんな大きな背景と苦悩を抱えているとは思いませんでした。
ただの食いしん坊狐かと(失礼)

良彦自身が傷を負う中、彼が黄金を助け出せるのか、それとも周りが大きく動き出すのか?はたまた、黄金が自らの抱える辛い過去を黒龍に伝える事ができれば、変わるのではないか?とか、色々と想像してはいます。

10巻はCD付き特装版もあるようで、私自身も購入で迷っています。
みんな迷って、みんないい(違うっ!)
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『銀河英雄伝説列伝1 晴れあがる銀河』石持浅海 太田忠司 小川一水 小前亮 高島雄哉 藤井太洋

2020-12-23 19:39:55 | 読書感想
 
『銀河英雄伝説』のサイドストーリーを6人の気鋭作家の方々が描かれる。
もちろん、皆さんが素晴らしい代表作をお持ちである!
という訳で、期待でいっぱいの中、ページを開きました。

冒頭では、ラインハルトが釣りをした経緯とその理由を描き、続く作品では、ヤンがキャゼルヌの恋のキューピッドを演じつつ、軍の危機を回避したことが語られ、3話目には伝説の前日譚が不気味に物語られます。
かと思えば、オーベルシュタインの意外な生活のきっかけとなった女性のアドヴァイスと、その時に解決した謎があったり、ヤンが学生時代に舞台で芝居をしたという話に心温まったり、正伝には登場しないがあり得たかもしれない名もなき(あるけど)人々の活躍まであり、皆さんの空想の翼は広く大きく羽ばたいていらっしゃいます。

私としては、探偵オーベルシュタインと、役者ヤン・ウェンリーが好きです。(勝手に名付けていますが(苦笑))
どれも面白かったですし、これがトリビュート1という事なので、2、3、上手く行けばシリーズ化も・・・と、期待しています。
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12/21九州交響楽団 第69回北九州定期演奏会

2020-12-22 20:03:52 | コンサート

北九州市ソレイユホールで開催された九州交響楽団の定期演奏会に行ってきました。
指揮は小泉和裕さん、ピアノは小菅優さん。

一部は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37

初めから、オーケストラの全ての楽器が美しく鳴り響き、ハーモニーなど、聴いていて全てが心地よく、ピアノももちろんの事、こんなに気持ちよいのは初めてでした。

2部は、同じくベートーヴェンの交響曲第7番イ短調作品92

こちらも気持ちのよい演奏なのは当然ですが、より重厚と言うか、堂々としているように感じました。

なにぶん素人なもので、どちらの曲も初聴きなのですが、うっとりする曲と演奏だったように思いました。(当人比)
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『さいえんす川柳「研究者あるある」傑作選』川柳in the ラボ・編

2020-12-20 19:44:02 | 読書感想
 
研究者が詠む、研究者のための「あるある川柳」

深夜、細胞と話し始めたり、白衣込みならデート服もコーデできるのにとか、取材というとメディウムチェンジを繰り返させられるんだよなーとか、悲哀と笑いに満ちた研究者の川柳です。

専門用語の説明も丁寧ですので、私の様なド素人でも理解できて面白かったです。
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