こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

コミックス『なごみクラブ10』遠藤淑子

2019-10-31 19:40:11 | アニメ・コミック・ゲーム
 
なごみクラブのホストたちは、人情派?

商店街の店のほとんどが休業した時には、マネージャーが心配して会長のところにやってきたり、ニューハーフバー「フジツボ」のキャストの方々の愚痴を聞いたり、殺人事件の第一発見者になったのは珍しかったけど、大体において庶民の金銭感覚をお持ちのようですね。

また、帯に書かれていた台詞を言った剛氏の人間性が、大好きです。

それはいいのですが、読んでいる私自身が未だになごみクラブの皆さんの名前を覚えていないんです。
大丈夫か、私?
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『誰も死なないミステリーを君に』井上悠宇

2019-10-30 20:29:56 | 読書感想
 
遠見志緒には特異な体質があった。
相手の目を見ると、その人が死ぬ運命にあるかどうかが分かると言う。
その予兆を、僕こと佐藤が死線と名付けた。
実は、死線は回避可能なのである。

そこで僕と志穂は、その人物の死の要因を消すための活動を始めた。
本人の周りなどで、さりげなく何気ない行動で、死線を消していった。
ところがある日、僕の出身高校の卒業生四人に同時に死線が現れていると、志穂が言うのだ。
しかも彼らは同じ文芸部に所属していたようなのだ。

四人を死なせないために、志穂と僕は、無人島のエコロジー美術館への招待という名目で、世間から隔離してみた。
しかしそれでも、死線は消えない。
どのようにすれば死線は消えるのか?

クローズド・サークルまで作って、人の命を守ろうとするとは素直に思えず、最後までこのタイトルを疑っていました。
ミステリーに毒されているようで、ごめんなさい。
いつもの密室とは正反対という、面白いミステリ―でした。
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『嘘の藁』草上仁 SFマガジン2019年12月号

2019-10-29 20:19:39 | 読書感想
 
『5分間SF』が平積みになるくらい売れているせいか?今年、SFマガジン3回目の掲載です。

いじめによって自殺したという男子中学生。
父親の訴えの元に記者が集めた証言と、その顛末とは?

何とも後味の悪すぎる物語ではあります。
でも、今の世間にはびこる「いじめ」は、既に犯罪ですよね。
刑事事件間違いなしという・・・。
やりきれない世の中です。

いじめをしたり、それを見て見ぬふりしたりしている方々は、どう思って読むのでしょう?
みんながそうだから、許されるとでも思うのですかね?
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『夢見る帝国図書館』中島京子

2019-10-24 19:45:47 | 読書感想
 
主人公の女性が喜和子さんと知り合ったのは、かれこれ十五年ほど前、小説家になる前の事だった。
当時、国際子ども図書館を取材して雑誌に書く予定だったわたしを、古い長屋のような自宅に誘い、上野の図書館の事を書くようにそそのかしたのが彼女だった。

実際のこの本も、帝国図書館視点の日本の図書館の歴史と、喜和子さんの人生を、わたしや彼女に関わった人たちが思い出したり調べては空想したりする場面とが、交互に描かれています。

そして読了してみて、今の日本の一般市民の平穏も危うく感じました。
基本的人権も、平等も、実際のところも怪しいけれど、法的にも危うくなりそうで怖いです。
また、色んな意味での権力者に、弱者が搾取される時代が訪れそうに思えてなりません。
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『スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち』朱川湊人

2019-10-21 20:14:15 | 読書感想
 
黒葛原涼は、三十過ぎの独身。

最近失業したばかりだが、ベテラン作家の父親・黒葛原玲に、ファンから借りたビルの空きスペースへの蔵書の引っ越しを頼まれてしまった。
そのファン・翁長一郎氏が、その上にあるアパートの空き部屋を格安で、涼にも貸してくれるとも言ってくれた。
問題は、父親の玲がそこで探偵事務所を開けとそそのかし、翁氏までその気になって仕事を探してくるようになった事だった。
確かに、子どもの頃には、将来探偵になると言っていた事もあるのだが。
また、時代は現代なのに、そのビルのある下町では鉄仮面と呼ばれる怪人が現れたり、昭和レトロなのであった。

確かにひらめきは冴えていそうですが、それほど優秀でもなさそうな涼が事件を何となく解決できると、優秀そうな女性が無償で助手になりたいと押しかけてきたり、他にも、下町の若者が続々と助手の名乗りをあげるのは、なぜなんでしょう?
しかも後半には、二十面相ばりの怪人が登場してくるところも、懐かしく楽しいのですが、いいのかな?と思ったりもします。

いいですよね?多分、乱歩さんの世界だし。
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