こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『名無しの蝶は、まだ酔わない』森晶麿

2015-01-31 19:38:00 | 読書感想
十年ほど昔、有名子役として名をはせていた坂月蝶子は、母の夢を叶える気も、父の営む酒蔵を継ぐ気にもなれず、東京に出て戸山大学に通うようになった。

本当は、推理研究会に入りたかったが、勘違いで酔理研究会に入ってしまった。
ただ、酒を飲むだけのサークルである。

その様々な飲み会で起こる不思議を解き明かすのが、神酒島先輩。
蝶子は本人も気づかないささやかな恋心を抱きます。
蝶子と先輩のなかなか進展しない仲は面白いのですが、この物語はミステリよりも日常に重きを置いている気がして、少し物足りなく感じました。
日常の謎を解くミステリですので、仕方ないのかな。
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『読書の腕前』岡崎武志

2015-01-30 19:28:04 | 読書感想
この本を読んでみて、どうも私は文学というものが苦手なんじゃないかと思ってしまいました。
私が読むのは、SF、ミステリ、ファンタジー、時々、時代小説ですので。
ただ、以前から興味のある文学はありますので、合間に読んでいけたらと考えています。

巻末にはおすすめ本の紹介もありますので、その中から選ぶのもいいですね。

最後に岡崎さん、女性に本をコレクションしている人が少ないのは、嫁ぎ先の舅、姑、旦那に遠慮して、かなりの本を処分して行っているからだと思いますよ。
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『ニルヤの島』柴田勝家

2015-01-29 19:38:51 | 読書感想
生体受像の技術により生活のすべてを記録し、いつでも己の人生を叙述できるようになった人類は、宗教や死後の世界という概念を否定していた。

文化人類学者のイリアス・ノヴァク、スウェーデン人模倣子行動学者のヨハンナ・マルムクヴィスト、ポンペイ島で盤上遊戯を続けるベータ・ハイドリ、S&C社のCEOのペーター・ワイズマン、など、あらゆる人々が南洋の島々で交錯し、交流や反発をしている。

文面に現れるのは、それぞれの人物の思考と体験の断片。
それが交互に現れていきます。
しかしその前後関係や時期などは、バラバラで読み解くのに難しく感じられます。
やがて、それらはまとまって一つの物語に収束するのですが、いまいちまとまって感じられません。
面白いことは面白いので、そこが不満でしょうか?
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『嘘解きレトリック(4)』都戸利津

2015-01-27 19:29:34 | アニメ・コミック・ゲーム
今回は、藤島千代ちゃんが留守中の祝事務所に入り込み、妄想探偵をしてしまうところから始まります。

続いて端崎さんの行方不明事件、日常の鹿乃子と左右馬、そして、刀真島で発見された遺体の親族に関わった画家の桐野貫二さんからの依頼、と続きます。

端崎さんの行方といなくなった理由とは?
また、島で見つかった遺体は何によるものなのか?
今回も、なかなか面白いミステリでした。

一応断っておきますが、端崎さんの事件と刀真島の事件とは、別物です。関連性はありません。
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『未来S高校航時部レポート』辻真先

2015-01-26 19:30:22 | 読書感想
二十二世紀から徳川吉宗の時代にタイムトラベルをして来ている、未來S航時部の五人の生徒。

顧問の教師・蓮橘と共に、江戸になじみはじめた矢先、長屋で密室殺人が発生。
同時に長屋の住人たちが一斉に化け猫らしき白いものを幻視する。

SFでミステリで怪異小説で・・・と、あとがきで辻さんが仰っているように、面白さてんこ盛りのこの物語。
言わせていただきます。
とっても、すごく、めちゃめちゃ面白かったです。
嘘だと思う前に、ぜひ手に取ってみてください。損はさせません。
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