こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

コミックス『ひらばのひと(5)』久世番子

2024-07-28 20:27:52 | アニメ・コミック・ゲーム
 
講談師の物語ももう5巻です。
今回、最後の講釈場の焼失までの経緯が明らかになります。

あまり講談に詳しくはなかったおかみさんですが、若くしてだんなを亡くした後も何とか講談を盛り上げようと努力を続けるのですが、男の講談師がああいう了見では彼女も続ける気が失せようというものです。

またもう一つ、泉太郎に後輩講談師が出来るのですがこれが曲者でして、これだけで終わらないような気がするんですよねえ。
今後が気になります。

あと物語には関係ありませんが、表紙絵の構図と言いますか泉花ねえさんの着物に炎の光が当たって、明るくなっているのがとてもいいなと感じました。
もしかして流行りだったりしますか?
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『アンソロジー 舞台!』近藤史恵 笹原千波 白尾悠 雛倉さりえ 乾ルカ

2024-07-25 20:28:36 | 読書感想
 
舞台をテーマにし、近藤史恵さんも書いていらっしゃるアンソロジーと伺って、興味津々だったこの本。
どのような舞台が繰り広げられるのかと、楽しみにしていました。

まずは冒頭、いい意味で裏切られました。
歌舞伎に行くかと思いきや、違う方向から魅せて下さいました。
それは2.5次元の舞台。
アニメやゲームの世界を舞台で表現するというものですね。
ここではさほど売れない舞台俳優に、主要キャストの体調不良による降板によってその役が舞い込んできます。
しかし、それまでの俳優で感情移入してきた観客の動揺や拒否感、役を演じる上での他の役とは違う役者としてのオリジナリティの否定など、なかなか大変そうで。
果たして本番までに、もしくは本番中に問題は解決するのか?
とても興味深く、面白かったです。

他の作品もバレエの衣装に携わる方々の話や、劇団〇〇を連想する劇団の脇役ばかりやっている俳優の思いや、逆に観客側の物語などもあって、色々と楽しませていただきました。

特に一度でも舞台をご覧になった事のある方には、強くお薦めします。
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『安野先生のふしぎな学校』in北九州市立美術館 本館

2024-07-24 20:58:32 | 美術館・博物館
今日は、北九州市立美術館本館で開催されている安野光雅さんの展覧会『安野先生のふしぎな学校』を観てきました。

安野光雅さんは昔、小学校の教師をなさっていた時期があったようで、それにちなんで安野さんの作品を授業の科目に見立てて並べるという面白い展覧会になっていました。

最初はこくご。
「マッチ売りの少女」と影の国の見張り番が出逢って起こる幸せな物語で、安野さんの優しさを感じるものでした。
また、切り絵のカルタ!素敵でした~♪
要は昔ながらの「犬も歩けば棒に当たる」という定番なのですが、切り絵が素敵過ぎて再版して欲しいと思っています。

二時間目はさんすう。
風景の中の色んなものの数が、1~12まで増えていきます。
図録には今回なのか前期だからなのか展示されていなかった、絵本の2の内容も載っていましたので、より楽しんでいます。

三時間目では、ずこう・おんがく。
細密な風景画の中に動物の絵が隠されていたりと、面白いです。
おんがくは「歌の絵本」の絵が展示されていました。

四時間目はりか。
天動説から地動説への、人々の考え方の変化とその過程における悲劇などもやわらかい表現ながら描かれていました。

他にも自由研究などここでは書いていない内容もありますので、よろしければご観覧なさると穏やかな気持ちになるとともに、お茶目な考えももたげてくるという不思議な感情も味わえます。

写真は撮影可のところで撮っております。
雰囲気だけでも味わってください。

日頃、展覧会では図録を買う事は少ないのですが、今は亡き安野さんをしのびつつその優しい水彩画のタッチを味わいたいと購入しました。

展覧会後、次のバスが一時間後だったので、美術館内のカフェでハヤシライスをいただきました。
本当は、安野さんにちなんだメニュー「おとなさまランチ」をいただきたかったのですが、微妙にお高めだった為断念しました。
とはいえハヤシライスも、オムレツのようなとろとろの卵が載ったライスにハヤシをかけるというもので、なかなか美味しいものでした。

カフェからの景色は、北九州市内が森の緑と家並み、海沿いには工場地帯と自然と人工的なものがほどよく共存しているもので、何となく「安野さんに描いていただいていたら、どんなタッチだろう?」と空想しながら眺めていました。
この写真は美術館を出たところから撮影しているのでカフェより一階分低めではありますが、こんな景色です。

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『化学の授業をはじめます。』ボニー・ガルマス

2024-07-18 20:10:28 | 読書感想
 
1960年代のアメリカ。
まだまだ女性の地位が低すぎる時代に、化学者として生きようとしているエリザベス・ゾット。
博士課程の頃だったか、上司に強姦されそうになり抵抗して逃れると首になり、ようやく入れた研究所でも研究成果を奪われ、能力を利用され、最愛のパートナーも亡くし、シングルマザーになった上に、そこでも失職する。
それでも料理上手でもあった彼女は、TVプロデューサーに見いだされ、生活のために料理番組に出演する。
プロデューサーの上司は男性の気を惹くセクシーさを要求するが、彼女は科学者として料理番組を進める。
それが、やはり男性優位社会で鬱屈していた女性たちに高評価で迎え入れられ、人気番組となるのだが・・・。
未だに男性優位社会が続き、女性にも行きづらい世の中ではありますが、この物語がすべての女性の希望になればと思います。
もちろん、私にとっても希望です。
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「秋まで待てない落語まつり」in北九州芸術劇場 中劇場

2024-07-14 20:24:53 | 落語

本日、北九州芸術劇場の中劇場で「博多・天神落語まつり」の前哨戦?「秋まで待てない落語まつり」が開催されました。
明日は福岡市なので、そちらで楽しみになさっておられる方々も多いと思います。

そんな訳ですが、楽しかったですよー♪
まずは四人の師匠方のトークタイムなのですが、月亭八方師匠の話から始まり年齢について、笑点の話、今回の会での順番の話題がありました。
で!今日は、昇太師匠が大分で開催される清水エスパルスと大分トリニータとの試合を観に行くために、本来ならトリを務めるはずの昇太師匠が二番目となり、噺が済み次第、特急で大分に行くとの情報も暴露されてしまいました(^_^;)

そして方正師匠の「宗論」ですが、上方落語のせいでしょうか?少し噺の流れが違いましたが、これも面白かったです。まくらではご自身のベビーフェイスの話になってましたね。

続いては、問題の昇太師匠。
「気もそぞろ」と仰りつつ、まくらでは北九州市民もギラヴァンツを応援しないと!と、やけにそそのかしていらしたのはいくらか途中退場への罪悪感?w
「二十四孝」は、私としては初聴きだったので面白くも嬉しかったです。
今日も新作かと思っていましたし、それはそれで楽しいのですが古典もいいのですよね。
噺のあとは、わざとんごと(わざとのように、演出見え見え)小走りで楽屋にかけ込まれていらっしゃいましたwww

仲入りのあとは、ミミちゃんこと?柳家三三師匠。
業界ではイケメンの部類と仰り、笑いが出た時には「少しムッとする」そうです。
本題の噺は「五目講釈」
若だんなが勘当されて船頭の家に転がり込むまでは別の噺と一緒なのですが、若だんなが講釈師になりたいと言い出し、試しにやってみてからと船頭たちの前で話し出すと意外とまとも?・・・と思ったら、物語はとんでもない方向へ!
SF好きは結構好きになりそうな噺だと感じました。

最後にトリをなさるのは、たい平師匠。
木久扇師匠から彦六師匠に始まり、様々な今は亡き師匠方の思い出話をまくらになさいました。
噺は「今様 替り目」
とーっても面白かったのですが、最後に前座としていらした息子さんと一緒に打ち上げた花火がなかなかの迫力で楽しく、内容がぶっ飛んでしまいました(;^_^A
ごめんなさい。
コメント (2)
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