こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

コミックエッセイ『ダーリンの東京散歩』小栗左多里&トニー・ラズロ

2018-01-30 19:33:32 | アニメ・コミック・ゲーム
「ダーリンは外国人」から始まったこのシリーズ。
今回の東京散策においても、トニーさんのおかげか新しい発見がたくさんありました。

「ドラゴン」と「ドラキュラ」が同じ言葉だとか、フォーチュンクッキーは日本発祥とか、トニーさんは教会で占いは「悪魔の仕業」と教えられてきて半信半疑ながら避けていたとか、結構、目を開かされる事が多くて、そういう意味での異文化交流って必要だと感じられました。

意外だったのは、トニーさんご自身は、ご自分の事を漂流する人生を今のところ送っていると感じていらっしゃるところ。
故郷についてもそうらしいので、いつか、トニーさんが落ち着いて故郷と思える場所が見つかるように願っています。

とても勉強になりましたし、好奇心もくすぐられました。
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『銀河鉄道の父』門井慶喜

2018-01-29 19:46:20 | 読書感想
直木賞候補に挙がった時に、慌てて図書館に予約しました。
元々、好きな小説家ですし、読みたいタイトルでしたし、受賞したらなかなか回ってきませんから。

宮沢賢治の父、政次郎から見た息子の一生を描いた物語でしょうか?

それなりに頭は良かったものの一番とまでは言えず、大人との人間関係の構築がうまくいかず、なかなか自分の納得のいく職業に就けなかった賢治の精神的葛藤の姿が思い浮かびます。

少なくとも若いうちは、学校を卒業したものの真っ当な仕事に就けず、しょっちゅう父親に金の無心をしていたダメ賢治ですが、童話の道を見つけてからは、ずいぶん精神的にも安定したようです。

実際の人物史はあまり知らないのですが、「永訣の朝」が一部創作というのは、なかなか面白くもありながらその作家としてのずるさとすさまじさを感じられて、受け止めるのに苦労しました。本当は、どうなんでしょうね?

賢治の今まで知らなかった面を見られて、良かったです。
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ジャズ大名

2018-01-24 19:32:33 | ブログ
たまにはと思い、gooブログのお題から日記を書いてみています。

わたしにとってはジャズと言えば、筒井康隆さんの「ジャズ大名」でしょうか?
ただ、遠い昔に読んだかな?くらいの記憶になっているため、面白かったくらいしか分かりません。
確か、映画にもなったのではないかというかすかな記憶も( ^ω^)・・・。
そんなところです。
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『人形の部屋』門井慶喜

2018-01-24 19:31:47 | 読書感想
主夫、本人によると家主であるところの八駒敬典は、元職場の先輩に足の砕けたジュモーのものらしき舶来人形を預けられ、トラブルに巻き込まれた。
それに怒ったのが娘のつばめ。
なぜなら、それは初めから壊れた状況で持ち込まれたのに、いつの間にか父親が壊した犯人になっていたからだった。
ただ、当人の表情は至って余裕。その理由とは?

八駒の周りで起こる謎を、彼の論理的思考で解き明かす連作ミステリであると同時に、娘のつばめの成長物語でもあります。
中でも、最後の「お子様ランチで晩酌を」では、少しでも娘への気持ちの動揺か見られ、一番彼の感情が表されているという点で気に入っています。

本当は、直木賞受賞作の感想を書きたいところではありますが、今は図書館の順番待ちですので、門井さんの未読作を読んでみました。こちらも面白かったです。
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『鍋奉行犯科帳 風雲大坂城』田中啓文

2018-01-23 19:45:05 | 読書感想
大坂城に現将軍徳川家斉のご上洛が決まったとの書状が届いた。
大坂城代青山下野守忠裕は、大坂定番、大坂町奉行、大坂目付らを呼び、特に大邉久右衛門には念を入れて上様の献立の支度を考えて欲しいとの話があった。
そこへ横槍を入れたのが、東町奉行水野忠通。
どちらが食通かを言い争ったあげく、どちらがより美味いものを出せるのかを争う事となった。

悪だくみのついては、水野に軍配が上がりましたが、運は久右衛門の味方をしたようですね。
この物語では大坂が舞台ではありますが、世の中、高級さに関係なく美味しい物はたくさんあります。
相変わらず久右衛門の食べっぷりも見事なものではありますが。

食べっぷりと言えば、後半の話での偽久右衛門も大したものでした。
こちらでも話の展開がユニークで物騒でありますし、この頭領は、もしかして今の中二病?とも感じました。
また、勇太郎と小糸についても、二人の関係がどうなるのかを、やきもきしながら読めて楽しかったです。

あ、そうそう。小林泰三さんの解説も面白くて必見ですよ~。
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