こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

百万の手

2007-10-31 00:00:00 | 未分類
畠中恵さん『百万の手』を読みました。

音村夏貴は十四歳。家庭の事情で、時々、過呼吸発作を起こす。
そんな悩みを打ち明けられるのは、親友の正哉だけだ。
しかし、その親友は、火事で燃える家の中に両親を助けるためにとび込み、亡くなった。
夏貴の手元に残ったものは、彼の携帯電話だけ。
悲しみにくれる夏貴に、その携帯から正哉が語りかけてきた。
どう考えても、あの火事は不審火だと言う。
真相を調べていくと、ある重大な秘密に行き当たる。

命の根源的な存在理由まで考察した、深いミステリーでした。

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ちいさなおはなし

2007-10-30 00:00:00 | 未分類
新井素子さん『ちいさなおはなし』を読みました。

とてもかわいく、やさしいショートショートが15作、収録されています。

こゆびさんの素朴な疑問、くしゃみの理由、ゴッドハンドと言われた医師である祖父と孫との交流、
おふとんさんの悩み、あとやっぱり、素子さんも同じ事考えていたんだと感じた「ねこまた」
「かあてん」には心が痛みましたが、どれも、夢のある物語ですので、読んでみてください。

11月6日に、江坂遊さんの著作が講談社ノベルズから復刊されます。
タイトルは『仕掛け花火 綾辻・有栖川 復刊セレクション』だそうです。
ショートショートがお好きな方はもちろん、読んだことがないという方々にもおすすめです。

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インカ

2007-10-29 00:00:00 | 未分類
恩田陸さんNHK「失われた文明」プロジェクトによる『NHKスペシャル 失われた文明 インカ』を、
読みました。

この本では、マチュピチュを舞台に、先住民にはタウンティンユースと呼ばれるインカ文明が語られています。

険しい山岳地帯に築かれた歩きやすいインカ道が、
皮肉にも、スペインによる侵略を容易にしてしまったこと。
ひもの結び目と色によって数字や統計を表し、文字の代わりをしていた可能性もあり、
解読が待たれるキープ。
スペイン人の記録と、先住民自身がアルファベットを使ってスペイン語もしくはケチュア語で書いた記録。
高度な石加工技術を駆使してアンデス中の山肌を畑に造り替え、高低差による寒暖差を利用し、
それぞれの場所に適した作物を育て、多くの国民の食糧を確保し、飢えさせることが無かったこと。

食糧や酒を分け与えふるまうことで、戦わずして八〇の民族一〇〇〇万人を支配する巨大帝国。

発掘によって収集解釈される考古学資料も含めて、今後の解明が楽しみです。

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アンデス ミイラ

2007-10-28 00:00:00 | 未分類
恩田陸さんNHK「失われた文明」プロジェクトによる『NHKスペシャル 失われた文明 アンデス ミイラ』
を読みました。

恩田さんの名前につられて読みましたが、テレビ、見ておけばよかったです。

アンデスでは、支配者階級ばかりでなく、庶民のミイラも多く見られること。
ミイラを生きているものとして扱い、家の中に置き、髪をとかし食事を与えるなどの世話をしていたこと。
インカ帝国が、ミイラを政治的に利用していたこと。
しかし、多数のミイラ皇帝の存在により内乱が起き、それがスペイン侵略と重なり、
帝国は、あっけなく征服されたこと。

読めば読むほど興味は尽きません。とっても面白かったです。

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インシテミル

2007-10-27 00:00:00 | 未分類
米沢穂信さん『インシテミル』を読みました。

一人は波乱を期待して、また一人は初めから結果を勝手に読んで、もう一人は異常さに悩みつつ、
別の一人は馬鹿をあしらってやろうと、さらに一人は金が欲しいから・・・と、様々な理由で
短期アルバイトに応募した中から選ばれた十二名。
七日間、<実験>用施設、<暗鬼館>で、モニターとして一緒に暮らすこととなった。

各自に不穏当な道具が配られ、非倫理的な暗示がなされた。
閉鎖された空間、異常な状態の中で追い込まれていく十二人。
次々と起こる事件は、解き明かされるのか?

この<主人>が、どれほどの力を持つのかは知りませんが、本当に悪趣味にもほどがあります。
ただ、密室でありながら疎室(でよかったんですよね)である空間。
様々なミステリの要素を入れようとしたところは、面白いかもしれません。
しかし、もっと怖い人がいたのですねー(^^;)
傲慢で無神経で・・・まさか続きませんよね(汗)

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