こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『鍵のかかった部屋』似鳥鶏・友井羊・彩瀬まる・芦沢央・島田荘司

2018-11-28 19:36:12 | 読書感想
クレセントもしくはサムターン錠を使った密室トリックを入れる事を条件にして書かれたミステリ5編です。

先輩がミステリーの新人賞に応募する予定だった原稿を盗んだ大学生、顔がよく似ている為に亡き大叔母の自宅の片づけを親戚一同から任された美奈など、同じトリックを使っても色んな物語になっていて、とても面白く読めました。

残念なのは、島田さんだけご自分の長編の一部を抜き出した物語になっているという事。
書き下ろしが読みたかったです。
まあ、他の方々の作品が素晴らしかったので、いいという事で。

この5作品の中で特に好みだったのは、「このトリックの問題点」と「神秘の彼女」です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

11/25谷山浩子ソロライヴ2018in福岡ROOMS

2018-11-26 21:07:28 | コンサート
11/25(日)に福岡ROOMSで行われた谷山浩子さんのライヴに行ってきました。

今回思いがけず、ホークスの優勝パレードの日に重なり、博多に10時頃に到着する特急の客が多くて(そのせいかどうかは分かりませんが)9分の遅れが出ていました。

駅前のバス停も、便数も少ないためか乗客が多く待っていましたし、地下鉄も多かったですねえ。

それもあって、今回はいつもより行動範囲を狭くせざるを得ませんでした。
本当は、フランス菓子16区に行きたかったし、警固神社にもお参りしたかったです。
それでも博多では、和風総本家の豆助のカレンダーを買いましたし、天神PARCOではリラックマストアですみっコグッズも買いました。

ランチは、PARCOの新館の最上階だったかな?で、鶏のから揚げメインでとろろ付きの定食をいただきました。

あとVITOでアイスのトリプルをいただき、それでも時間が2時間余ったので、近くのカラオケ店で谷山さんの黒い歌をメインに一人カラオケをしてきました。
毎回思うのですが、私「ここはグリーンウッド」の「ノーブランドヒーローズ」が一番歌いやすいです。キーも合っていて、素直に声が出せるせいでしょう。
VITOのアイスは、こんな感じです。


おっと、本題からかけ離れていきますね。コンサートについて書きましょう。
ROOMSは閉校となった大名小学校の前にあり、周りもいい店が多いようです。
で、1時間前から待って整理番号40番目で入り、4列目を確保しました。

音響はせいき(?)さん。照明は中野さん。マネージャーはゆかりんさんです。
今年も、福岡でのライヴ最終日は、オールリクエストデイです。

1曲目 七角錐の少女

一番長い曲なのは、ギターソロが長いせいで、歌の部分だけを考えると「よその子」の方が長いと仰っていました。

2曲目 カフェメモリーズ

アルファベットなのかカタカナなのかは、大人になった石野真子さんへの提供曲なので、分かりません。真子さんが歌ったキーでは歌いにくいとかで、谷山さんはAmで歌われました。

3曲目 仇

ここで2日分の疲れが出たのか早くも声が枯れて、お疲れなんだと心配していました。
谷山さんは声については触れず、今回から曲の度に収録CDを紹介する事になさってと話されまして、これに関しては「心のすみか」ですね。
ちなみに「七角錐の少女」は「漂流楽団」に入っています。

4曲目 きみの時計がここにあるよ

「これは、テルー?いや、『月光シアター』?」って事で、後者の方でした。

5曲目 女の子気分→かくれんぼするエコー

漢字とひらがなの部分の配分が分かりません。水沢めぐみさんのコミックス「空色のメロディ」のイメージアルバムの曲で、水沢さんご自身が歌われたそうですが、なぜか譜面が入っていず、他の曲に変更していただきました。ギリシャ神話のイメージで、という音響さんと照明さんへの連絡がありました。「銀の記憶」に収録されています。

ここからは、いつものリクエストコーナーにあたるところなんで、一気に4曲行きました。

6曲目 真夜中の太陽

この曲のカラオケに収録されたバージョンは「眠れない夜のために」のものだそうです。

7曲目 パジャマの樹

何と!整理番号40番が当たり、リクエストできました♪しばらく歌っていなかったのは、ピアノが難しいからとか何とか仰っていました。「ボクハ・キミガ・スキ」に入っています。

で、次は優しい曲を・・・と言われていたのに・・・。

8曲目 風のあたる場所

話を聴いていなかったのか?(笑)と谷山さんのお言葉でした(笑)「空飛ぶ日曜日」に入っています。

9曲目 LADY DAISY

お友だちの結婚式のために創られた曲だそうです。「たんぽぽサラダ」に入っています。

ここで休憩が入りまして、私は、途中までアンケートを書いていました。

10曲目 雨傘ワルツ

整理番号39番の方が、敗者復活戦のごとくまたしても水沢さんのイメージアルバム「空色のメロディ」から選ばれました。どんな内容なのか説明しようとした谷山さんご自身が忘れていらして、読んで下さいと仰っていました。

11曲目 ガラスの巨人

新宿をタクシーに乗って移動していた時に、歌詞が浮かんだそうですが、イメージは丸の内のビル街だそうです。シングルにもなりましたが「水玉時間」に入っています。

12曲目 冷たい水の中をきみと歩いていく

同タイトルのアルバムに入っていますが、よく言われる自殺の曲では無いそうです。信州のイメージだそうです。私は、宮沢賢治の「やまなし」でしたっけ?「クラムボンはわらったよ」という詩が思い出されたのです。
関係ありませんが、何の話からだったか、谷山さんの「ば」が付く曲は「薔薇の歌」しかないと仰ったら「バザール」があるとファンの方から訂正されたそうです。うーん、確か2、3年前のオールリクエストで私がリクエストしたはずですが・・・(苦笑)

13曲目 草の仮面

「透明なサーカス」に入っています。私はこれを聴くと「ヒスイ」も好きだな、とか思いだします。

14曲目 冬の果実(グレアム)

言わずと知れた、というか私が度々話題にしている三原順さんの「はみだしっ子」のイメージアルバムから、サーザ・グレアム・ダルトンの曲ですね。暗いけど情熱を秘めた感じとか仰っていました。谷山さんが歌ったのは「タマで弾き語り」に入っています。

15曲目 私を殺さないで

おずおずとおっしゃったので、本当に殺されそうな本人みたいな感じでした。「ボクハ・キミガ・スキ」に収録されています。谷山さんは、内容は比喩ですけど、と仰っていました。

16曲目(最後) お早うございますの帽子屋さん

初めシングルで出して、いくつか収録アルバムがあります。最新は「HIROKO TANIYAMA 45th シングルコレクション」です。でなければ「白と黒」はたまた「HIROKO TANIYAMA 70‘s」かな?ここで驚きの事実を谷山さんが告白。何でも、松任谷正隆さんのアレンジャーとしても初仕事が、この曲だそうです。ポプコンバージョンですが、ピアノの時はこの方が楽なので、こちらのアレンジで弾かれるそうです。

拍手のちアンコールで戻ってこられた谷山さんが仰る事には、今日は、1曲1曲が長かったのか時間があまり無いので、2回アンコールに応えるよりは一遍にやった方がいいとゆかりんさんが仰ったとかで、アンコールは2曲でした。

アンコール1 ラッキードラゴン

斉藤由貴さんへの提供曲ですが、以前、斉藤さんが「頑張れば夢はかなうっていういい曲ですね」的な事を仰って谷山さんは「そんな事思ってねえだろ」と感じたそうです。ご自分で、ベタな歌詞と仰っていましたし。将棋のイメージではあるそうです。

アンコール2 僕たちのひみつ

フィンガー5、当時はベイビーブラザースへの提供曲で、谷山さんの作家デビュー曲だそうです。私もそれを聴いて、小倉の中古レコード店「田口商店」で、アルバムを買いました。探してみるもんです。未だにレコードプレイヤーを持っている私も、変ですが。谷山さんによると「森へおいで」の明るいバージョンだそうです。どっちもGだそうです。

谷山さんがオールリクエストしていて、意外とまとまりがいいと思われるそうなので、バラバラの人がやっても、まとまるように気分が向くのかと感じました。
今回お土産に買った谷山さんのグッズは、パンフレットとオールナイトニッポンモバイルの3でした。


今回、好みの曲も多く、とても楽しめたライヴでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『矢上教授の「十二支考」』森谷明子

2018-11-22 20:00:03 | 読書感想
生物総合学部資源学科を専攻する学生・御牧咲は、一般教養科目「日本文学概論」のレポートの為に、母の従兄・種田家のご厄介になる事にした。

種田家のあるこぶし野の神社群は十二支にちなんで作られており、咲が目を付けた南方熊楠の『十二支考』に結び付けられると考えたのだ。

この地の豪族・多気浦家の説話を咲が読み解いていく過程が面白いのはもちろんの事、現代に生きるその子孫に起こった事件についてもなかなか興味深く、咲のメールに対応していた矢上教授にとっては、お見通しだったのかな?と思ってしまいました。

この矢上教授の物語は二作目なのですが、多分、私は一作目を読んでいないので、近いうちに読めたらなと思っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『グラスバードは還らない』市川憂人

2018-11-21 20:13:45 | 読書感想
マリアと漣のシリーズ第三弾。
今回、不動産王・ヒュー・サンドフォードが自宅であるタワーの最上階で希少動物や硝子鳥なるものを飼っている、と聞いた二人が訪れようとしたところ、爆破テロが起きてしまう。

時同じくして、ヒューの所有するガラス製造会社の社員と特殊ガラスの研究者の四人が、何らかの薬で眠らされ出口のない迷宮に閉じ込められて殺されていく。

うーん。サンドフォード氏は、大富豪は碌なことをしないという典型的な人物ですね。
それがどういう事かは読んでいただくとして、物語として、最初に一番重要な伏線を張ってくださっていたのに、気づけなかったのは痛恨の極みであります。
まあ、私は凡人ですから、見事にしてやられても仕方ないです。
でも、本当に鮮やかなお手並みでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『わが心のジェニファー』浅田次郎

2018-11-17 20:03:36 | 読書感想
ローレンス・クラークは、物心つく前に両親が離婚したため、かつて日本人と戦った祖父と祖母とに育てられ、いくらか日本に偏見を持っている。
そんな彼がプロポーズしたのは、日本をこよなく愛するジェニファー・テーラー。
彼女は、プロポーズを受ける条件として、ラリーに日本を見てきて欲しいと言ってきた。
その際には、デジタル機器を持って行かず、旅先からは手紙を出して欲しいとも言うのだ。

ラリーは、東京から京都、大阪、別府、それから北海道と、様々な人物に出会い、未知の経験をし、色んな食の体験をしていく。
その結果、彼が得たものと行きつく先とは?

とても印象的な人物としては、別府で出会った自称スパーマンと、東京で出会った孤独な少年・ほりい・じょうじ。
どちらもラリーとよく似た孤独な戦士でした。
ただ、ラリーが少し彼らと違うのは、いくらかは俗物的で、繊細な割にいい加減、並外れた食いしん坊であるところでしょうか?
マコトとの事を考えると、あんたの悩みは何なんだ?と言いたくもなります。
もちろん、マコト自身も似たり寄ったりで、まあ、そこが人間らしく愛すべき部分なのかもしれません。

できれば結末後のラリーが、自分についてだけでなく、他人に対しても少し繊細になって欲しいなと感じます。逆に、自分自身に対しては、少し大雑把でいいのではないでしょうか?

まあ、他人だから言える事なのかもしれませんね(苦笑)
皆が不完全なところが面白い作品でもありました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする