こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『27000冊ガーデン』大崎梢

2023-06-26 20:26:28 | 読書感想
 
神奈川県立戸代原高校を舞台に、司書の星川駒子が生徒の関係する事件を、様々な仕事仲間の協力を仰ぎながら解決していく連作短編集です。

もちろん同校の事件がメインですが、過去に赴任してきた2つの高校の事件の話も出てきます。
また、大崎さんには珍しく殺人事件か?という事も起きていたりして、なかなか興味深い物語になっています。

私が特に好きなのは「空を見上げて」
あれだけヒントを与えられて、しかも有利な条件なのに当てられないなんて!
でも、あの事はあまりにも当然で周知の事実過ぎたもので、逆に脳裏にも浮かばなかったのですね。
そういう意味で、盲点でした。
とても楽しめます。
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『ねこラジオ』北野勇作

2023-06-23 20:30:15 | 読書感想
 
北野さんの百字劇場の第3弾、多分テーマはねこ。

7ページの猫のチューニングという発想からして面白かったです。
ただ78ページでは私が空目をしてソーランシステムと読んでしまったのは、北野さんには内緒のはなしです。

109ページにして猫の話ではありませんけど微笑ましく、でも主役のはずの子ども達が大人びた苦笑いで親たちを眺めているんだろうなあ、と想像してしまう物語でした。

かと思えば、119ページと120ページの猫マンシリーズもくだらない(褒めてます)ながらも楽しめます。

個人的には149ページの雨カモシレズは、私ハナリタクナイデス。

続いて168ページの猫の映画のインタビュー風景は・・・なかなか怖くていいですね。

189ページの猿の手に代わる猫の手は・・・猫好きの人は、よく分からない面があります。

一方、191ページは猫好きならさもありなん、というか星新一さんの猫のショートショートは、こんな感じもあるよな~という気持ちになりました。

こういう感じで色々と考えつつ心の中で突っ込んだりしていたら、とり・みきさんのあとがきで、SFに出てくる猫をたくさん取り上げて下さって、思い切り頷きながら喜んでいました。

今回の感想はかなりいい加減かもしれませんが、いいなと思った作品にストレートな感想を書いています。
興味のある方はぜひ!
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『メアリ・ジキルと怪物淑女たちの欧州旅行2 ブダペスト篇』シオドラ・ゴス

2023-06-21 20:13:25 | 読書感想
 
メアリ・ジキルと〈アテナ・クラブ〉の会員の下に、ルシンダ・ヘルシングから救出依頼が届いた。
彼女は、父親ヴァン・ヘルシングによって精神病院に閉じ込められていた。

クラブの面々の協力によって救出できたものの、今度は会員ぐるみでメアリの父であるジキル博士にシュタイアーマルクの古城まで連れ去られてしまう。

まったく〈錬金術師協会〉の輩どもは、どいつもこいつも弱者をいいようにおもちゃにしやがって・・・(ノ`Д´)ノ
そもそもジキル博士も初めは自らの体を研究対象にしていたのだから、初心に戻って自分自身を研究材料にしやがれってんだ、このすっとこどっこい(゚皿゚メ)
と、思わず日頃使わない言葉で悪態をついてしまうほど極悪非道な父親どもです。

今回は三部作の中の第二部ですので、まだまだ彼らの野望を根絶する事はできません。
むしろ被害者が増えていますしΣ(´д`;)

まあ大冒険で主役が女性ばかりな分感情移入しやすく、ワクワクしつつも感情の起伏が激しく疲れるきらいもありますが、とても楽しめて第三部が待ち遠しいです。
それまでは休養も兼ねて、穏やかな本でも読んでいますかね?
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『黒猫と語らう四人のイリュージョニスト』森晶麿

2023-06-14 21:31:31 | 読書感想
 
今回の黒猫は、大学に長期休暇を申し出たまま1か月も行方不明になってしまいます。
付き人は、学部長の唐草教授からも行方を探すように頼まれるのですが、彼女自身、どのように彼に問い合わせをしても返事がもらえない状態でした。

どうにもならなくなった付き人が、黒猫の失踪直前に彼のもとを訪れた彼女も知らない4人の来訪者について調べてみると・・・。

うーん理想と現実、そして自立と自律かあ・・・。
何と言いますか、中島みゆきさんの「F.O.」の歌詞を思い出してしまいました。
この物語の方が穏便ではありますが、切ないです。
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『クワトロ・フォルマッジ』青柳碧人

2023-06-14 20:46:13 | 読書感想
 
舞台は小さな個人経営のピッツェリア《デリンコントロ》

チーズにこだわるこの店の北村オーナーが、12月25日に珍しくスキーに行くために、ホール担当の正社員である紅野仁志に代理を依頼したのだが、よりによってオーナーが出発した当日、オーダーストップ間際にやって来た客がピザを食べて間もなく死んでしまう。

そこまでにも既に結構多くの登場人物が怪しい行動をしているのに、気づかないのは仁志だけ。
鈍すぎるにもほどがあったりする人物ではありますが、ミステリの主人公が名探偵ではすぐに犯人が分かってしまうので、これくらいの方がいいのでしょう。

ネタバラシをしたくないので、あらすじと感想はこの程度にします。
怪しさ大爆発かも?
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