タイトルにも書いてあるとおり、読んでいない人に頓着せずに感想を書きますので、
未読の方は、決して読まないでください。
待ちに待った
『JOKER Final Mission』が、ようやく発売されました。
全く読んだ事の無い方のために説明いたします。
「JOKER」とは、銀色の人工眼球を持つ合成人間「特捜司法官」
そのなかでも変身能力を持ち、管轄にしばられずに行動でき、
時として、特捜司法局内部の監査までやることもある者なのです。
また「特捜司法官」とは、あらゆる電磁波を認識し、
天体望遠鏡なみの照準機能をそなえた銀色の人工眼球を持つ合成人間。
四大惑星系に各十三人いるといわれる。
司法コンピュータと同等の判決能力を有する彼らは、
刑事であり検事であり裁判官であり・・・死刑執行人でもある。
高度な能力を有するかわりに、細胞機能の低下も早く、
その寿命は四十五年だが、能力劣化防止のため
寿命を待たず解体処分されるという。
一般にはその存在はあまり知られておらず、極秘とされる部分も多い。
一部の特捜司法官が持つ変身能力もそのひとつで、
遺伝子操作によってある時は女、ある時は男の姿で現れることも可能である。
ま、そういう彼女(彼?)と日本州警の警部補の六道リィンは、
恋人同士だったりします(^^;)
前巻で、JOKERに突然「別れましょう」と言われたリィンは
かなり落ち込むのですが、JOKERの解体処分の日が近いということも
知るのです。
ここからネタバレです。
JOKERは行方をくらますものの、その後の潜入捜査で再会します。
そこでもまたフラれ、ふつうの恋人同士じゃないので理由が解らない、と
悩みだします。
でも、そんな彼も、ナイルちゃんがキスして迫ったりして・・・リィンって、
結構、モテモテなんですよねー。
さて、そこに特捜司法局に捕まっているはずの飛騨ジェンクス室長が
現れて、特捜司法局をつぶすための協力を依頼します。
JOKERの最後のミッションとして、司法局総出で、赤のキャラバン
壊滅作戦が始まり、それは成功するのですが、任務を果たしたJOKERは
力尽きます。
本来なら、解体処分されているはずの時期なのに、
飛騨ジェンクスのはからいで、リィンに会うことができ、
「生きてきて・・・良かった」という想いを残し・・・。
この話は、初めからあらゆる意味で、合成人間や特捜司法官の存在に
絶えず疑問を投げかけてきたのですが、そこにいる人間が
常に疑問を持ち、絶えず努力し、話し合い、変えていきました。
そして、JOKERも幸せな一生を終えることができ、遠い未来、
合成人間も自由に幸せに生きられるよう、少しずつ変わっていけたようです。
リィンも、定年後は悪いおじいさんに騙されてかどわかされて(^^;)
保父さんとして暮らしていけるようで、ハッピーエンドでうれしかったです。
泣けます。ただ、結婚・・・したのかなぁ?リィンは、しそうにありませんね。
ただ、幸せになれて良かった。あたたかな気持ちになれる終わり方でした。
笑えたのは、占いの舘への潜入捜査で、リィンが運命の恋人を占ってもらう場面。
好みのタイプを言うのですが、JOKERを想像しながら答えたので、
たくましく、マイペースで、物事を腕力に訴えてでも
信念を曲げずに解決しようとする人ということになってしまいました(^^;)
それで選ばれたのが、同じく潜入捜査をしている
JOKERそのものというのが・・・面白かったです。
もうJOKERの本編は読めないのでしょうが、S-Aの小説がありますよね、
麻城さん
宜しくお願い致します。