こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

バレエ・メカニック

2010-08-31 00:00:00 | 未分類
津原泰水さん『バレエ・メカニック』を読みました。
 
昏睡状態にある木根原理沙の夢想が。現実の東京に異常事態を引き起こし、多数の死傷者が発生した。
彼女の死後も、不死者として語り継がれている<理沙>とは何者なのか?

現実と幻想の境界があいまいになった世界は、恐ろしくありながら心地よく、
不思議な感覚をもたらします。
また、生と死があやふやな分だけ、罪の意識もあやふやな世界で、どこまで現実の話をしているのか、
怖くなります。

ちょっと、とっつきにくいけど、中盤を越したら、楽になりますので、興味のあるかたは、お試しください。

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風が吹けば

2010-08-30 00:00:00 | 未分類
加藤実秋さん『風が吹けば』を読みました。

夏休みを翌日に控えた高校生の健太は、カメラマンの和希のアシスタントとして
バイトをすることになった。
こっそりとビルの焼け跡に入り込んだ二人だったが、撮影の最中に、健太が急な風に転落。
落ちた先は、1984年だった。

タイトルから、桶屋が儲かる話かと思いましたが、微妙に違いますね。あながち間違ってはいませんが。
ある結果から、タイムスリップは同じ時間で何度も繰り返されている気がします。
しかし、今回のタイムスリップで新たに奮起した人もいるのではないでしょうか?
それは、パラドクスを起こさないようなささやかな事かもしれませんが、何となく、うれしくなりました。

自分の青春時代が、主人公の過去へのタイムスリップ先になることで、時の経過を強く感じました。

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路地裏ビルヂング

2010-08-28 00:00:00 | 未分類
三羽省吾さん『路地裏ビルヂング』を読みました。

大通りから数ブロック入った路地裏にある辻堂ビルヂング。
そこには小さなデザイン事務所、うさんくさい健康食品会社、不動産会社の分室、
ぱっとしない塾、24時間体制の無認可保育園が入っており、一階の食事処では、
店子たちが文句を言いながら食べ、たむろしている。

取り立てていいことも無く、色々とつらいことが多いけど、頑張っていこうと思わせてくれる物語でした。

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スワロウテイル人工少女販売処

2010-08-26 00:00:00 | 未分類
藤真千歳さん『スワロウテイル人工少女販売処』を読みました。

<種のアポトーシス>の蔓延により、関東湾の男女別自治区の隔離された感染者は、
人を模して造られた人工妖精と生活している。

人工妖精の中でも、規定外の不良品とみなされた揚羽は、それでも廃棄されることはなく、
死んだ人工妖精の心を読む力を使い、自警団の曽田陽平と共に連続殺人犯‘‘傘持ち’’を追っていた。

制作者の思いやりが、一日草の人工妖精を皮肉にも狂気の世界に追いやり、さらに
他者の悪意がそれを殺人鬼に仕立て上げ、ついには自治区の存亡を左右しかねない状況に、
陥らせてしまいました。

やりきれないけれど、それでもせめて事件終結後、揚羽の異常なまでの劣等感を、
今後の環境が和らげてくれることを願ってやみません。本当は、優秀なのだから・・・。

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もちもちの神様1

2010-08-25 00:00:00 | 未分類
森生まさみさんのコミックス『もちもちの神様1』を読みました。

長谷川流歌は中学三年生。
可愛いため、男子によくモテ、女子に嫌われる。
しかも、自分を学校一の美少女と自覚し、性格もキツイため、休み時間はいつも一人。

そんな彼女がモチモチの神様に、気になるクラスメートとの縁結びをお願いしたら
・・・「もちこ」という変なモノがついてきた。
役に立つのか立たないのか、それ以来、流歌の人間関係が、少しずつ変わっていった。

少し、自分の気持ちに正直になった流歌。どのような話の展開になるのか、楽しみです。

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