こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『タクジョ!みんなのみち』小野寺史宜

2023-02-27 20:17:10 | 読書感想
 
6人のタクシードライバーの日常と想いを描いた連作短編集。

この作品ですが、先に新人ドライバーの高間夏子さんの日々を描いたものがあったのですね。
うっかり、こちらから読んでしまって失敗したのかな?とも考えました。

それはともかく、冒頭のイケメンなのに変な人?の姫野さんが大好きです。
いいじゃないですか、面白いですよ。

続くのは高間さんと同じように四大新卒で、タクシードライバーになった霜島さん。
色々とありますし、いい方向に行くといいね?と思いながら読みました。

三人目はドライバーじゃなく、採用課の永江さん。
この方も高間さんのように、タクシー利用者には女性も多いのだからドライバーも女性を増やして安心して利用してもらいたいと考えている人。

その次はドライバーに戻りまして、札幌に引っ越した川名さん。
夫の仕事の都合ではあるようですが、そちらでも仕事を続ける事に嫌な顔をしない人らしいので、安心しました。

そして、ここまでの話の中で、そのスジの人だったのでは?と言われている強面の道上さん。
苦労人で、色々あったようですが基本的には堅気のいい方です。

どん尻に控えしは(笑)高間さん。
女性客が安心して乗れるよう、この仕事を選んで四年目。
後輩新人女性ドライバーの宇宙人ぶりに、少し困惑気味でしょうか?

メインの6人はここまでで紹介しましたが、一番気になったのはサブキャラで一番出ていらっしゃるような刀根さん。
私も特に昔、身に覚えのある自虐的な発言をしていましたので、赤面ものでした。
やっちゃいかんです。
そう言いつつも、刀根さんも少しづついい方向に変わって行っているようなので良かったなとホッとしました。
あ、私も少しは変わっていますよ。

ここまで感想というより登場人物紹介になってしまいました。申し訳ありません。
あと、現実のタクシー業界はもっと厳しいのかもしれず、特に地方はそんなものじゃないと思われる方もおいでではないかと考えますが、とてもいい物語なので、よろしくお願いします。
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『名探偵外来 泌尿器科医の事件簿』似鳥鶏

2023-02-26 20:41:24 | 読書感想
 
主人公は、泌尿器科医の鮎川さん。

私は素人ですが、彼が同窓会で泌尿器について幼稚な発言をする男どもに言い切ったある発言には、内心拍手を送りました。
ああいう事に小学生並みの発言しかできない人物というのは、どうなんでしょうねえ?
はっきり言って軽蔑されていますから、やめた方がいいと考えるのですよ。

で、この鮎川医師。
日頃は、淡々と感情が無いのかと思うほど冷静な発言と行動をなさっているのですが、ラストの透析に関する長い説明と、それに至るまでの行動は、熱い思いを持ったプロだと感服いたしました。

なのに、なのにですよ、似鳥さんのあとがきは相変わらずで「何故にあなたの苦手なものを延々と聞かされなければならないの?嫌じゃないけど(苦笑)」と思ってしまいます。
本当に本文とはかけ離れているんですよねえ(笑)
でも、ある意味楽しいので、余分にエッセイか短編でも載っていると思ってもいいのかもしれません。
そういう芸風という事で。

「そういえば昔、某作家さんがウスバカゲロウにとても差別的な漢字を当てはめて書いておられたけど、誰だったっけ?」などと、思考が明後日の方向に行きそうなので、感想(?)はこのくらいにします。失礼いたしました。
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2/23門司港レトロひな祭り

2023-02-25 20:42:40 | まち歩き
2/23(木)に、久しぶりにひな人形見物も兼ねて門司港に行ってきました。
もう1つのブログでは書き忘れましたが、11時過ぎに到着し休日でもあるので、早めに焼きカレーの昼食をいただきました。
チーズ増量しています。

お腹も満たされたところで、門司税関に行ってみました。
こちらの入館料は無料です。
結構、たくさん撮影しましたので多めに載せる代わりに小さい画像です。
なかなか豪華に飾られていました。
ついでに、マスコットキャラクターのカスタムくんが可愛いので載せます。

次に向かったのは、門司港の元料亭、三宜楼です。
こちらも小さいのですが、たくさん載せます。

ここではお茶も楽しめまして、抹茶ともなかをいただきました。
スマホの方が明るく撮れましたので、こちらではスマホの写真をば。
 
最後に行ったのは、門司電気通信レトロ館。
ひな人形も楽しかったのですが、昔の電話も面白かったですよ。

もちろん、ひな人形もありました。

そして、昔風の電話ボックスです。

他にも見どころはありそうですが、半日で徒歩で観て回れるのはこれくらいでした。
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『シャルロットのアルバイト』近藤史恵

2023-02-09 19:56:47 | 読書感想
 
元警察犬のシャルロットを飼っている池上夫妻。

基本的に、彼らの周囲の犬にまつわる日常のミステリです。

とはいえ、冒頭からふたりの仕事の繁忙期が重なった事から家の事は後回しにしても、シャルロットのストレス解消は最優先という素敵な話題から始まります。

謎としては、迷子のトイプードルの飼い主探しや、お向かいに越してきた家族の問題、犬OKな上に人間の環境的にも素晴らしいというペンションでのトラブルなど、犬だけでなく様々な人々の問題についても取り上げられていて、なかなか深いです。
中でも、ラテの話が一番つらかったです。
逆に、だからこそ池上夫妻のスタンスに安心できるのですね。
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『おはようおかえり』近藤史恵

2023-02-06 19:59:58 | 読書感想
 
和菓子屋「凍滝」
特に老舗ではなく、有名店でもないよくある田舎の和菓子屋。

小梅は、自分か次女のつぐみが店を継ぐと思ってきたが、つぐみは中学生の頃から演劇部に入って「舞台俳優になる」と言っていたし、大学もアラビア語学科に進みエジプトに留学したいと言い母に反対されても意志を通そうとしていたのに対して、小梅自身は特にやりたい事も無かったので、自分が継ぐのだろうと思っていた。

そんなある日、つぐみが映画に出かけようとする小梅に「おはようおかえり」と声を掛けた。
日頃使わないような言葉に疑問を持ったが、どういう状況下か分からないながらも、つぐみに曾祖母と思われる意志が現れ、祖父に宛てた手紙を取り戻して欲しいと言い出した。

しばらく後に、つぐみ自身の意志を取り戻した彼女だったが、小梅の話に半信半疑だった。
ただ、エジプト留学も考えているのに、そちらで人格交代されてもかなわないので、手紙を取り戻す事に協力する事になった。

曾祖母の意志についてはホラー的なのかSF的なのかは置くとして、彼女の手紙の行方を探しというのは、日常のミステリになりますでしょうか?
肝心の曾祖母は亡くなっているのですけどね(;^_^A

同時にこの物語は、あらゆる人々の持つ偏見と差別もテーマにしているように私は受け取りました。
例えば曾祖母の時代の価値観と小梅たちとの価値観のギャップや、小梅とつぐみがある事から偏見と差別にさらされてきた事など、私も自分の中にある偏見について考えましたし、悪意はなくとも他人を傷つける場合もある事で、発言はよく考えなければとも思いました。

多分、自分自身が普通とか常識人と思う事こそ危ないのかもしれません。
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