こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『火星の人』アンディ・ウィアー

2015-02-28 20:08:13 | 読書感想
有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐によって、たった6日で中止になった。
悪いことは続くもので、火星を離脱する直前、クルーのマーク・ワトニーを折れたアンテナが直撃し、砂嵐の中へと消えていった。
他のクルーは、マークは死んだものとみなして地球への帰還を選んだが、実は怪我はしたものの気絶していただけだった。

その後マークは、残された物資を最大限に活用し、地球への帰還を目指して生き延びる方法を模索し始めた。

不毛の惑星で、あらゆるトラブルやアクシデントに見舞われながらも、不屈の精神とユーモアでサバイバルし続けるマークには、感動と尊敬の念を抱きました。
「SFが読みたい2015年版」1位に輝くのは、当然だと思える作品でした。
ぜひ、お読みください。
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絵本『100かいだてのいえ』いわいとしお(岩井俊雄)

2015-02-26 19:24:39 | 読書感想
ほしをみるのがだいすきなおとこのこ、トチくんあてに、100かいだてのいえのてっぺんにすむだれかから、しょうたいじょうがとどきました。
トチくんは、さっそくいってみることにしました。

100階建ての家には様々な生物が住み、それぞれに合った住まい方をしていて、次に出てくる生き物は誰なのか何をしているのか、ワクワクしながら読み進めることができました。
100階に住んでいるのは誰だと思いますか?

また、このシリーズとして「ちか100かいだてのいえ」「うみの100かいだてのいえ」があるようです。
近いうちに図書館で借りてみたいです。
リクエストを上限まで出しているので、それが減ったときですね。
楽しみです。
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『肉小説集』坂木司

2015-02-24 19:28:29 | 読書感想
豚の肉の部位をテーマに書かれた短編集です。

「武闘派の爪先」は、豚足が苦手な主人公が何とも情けない状況に陥ります。
あまりにも哀れなので、こんなのが続くのは嫌だなあと思いながら読み進めましたが、結構バラエティに富んでいて面白く読めます。

中でも、中年の男性が主人公の「肩の荷(+9)」と男子大学生が2歳年上の女子大生に告白する「魚のヒレ」そして、ハム好きの男子小学生が塾で出会った他校の女の子との交流と事件を描いた「ほんの一部」が好きです。

特に「肩の荷(+9)」は中堅管理職の悲哀を感じつつも、それでも信頼のおける仲間が周囲にいることが、心強い物語でした。

おすすめです。
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観劇『桂九雀で田中啓文、こともあろうに内藤裕敬 笑酔亭梅寿謎解噺』

2015-02-22 19:46:34 | 観劇


北九州芸術劇場で開催された、田中啓文さん原作のお芝居を見てきました。

今回は「立ち切れ線香の章」を元に、梅駆が50代になり弟子をとろうとするところから始まります。
弟子候補たちに「立ち切れ線香」の噺をきかせようとするのですが、たびたび、話の筋が気に入らないと中断させられます。
果たして、噺は最後まで聴かせることができるのか?また、当時の事件についても話すことができるのか?

いやー、噺の腰を折られるのが、こんなにもイラつくものだとは思いませんでした。
落語世界と現実を行きつ戻りつ語られるこの芝居。
面白いのですが、なまじ噺を知っていてその世界に浸りたい者としては、中途半端な感じがして、身もだえする気分にさせられました。

公演のあと、田中啓文さんの著作を購入した人に限り、サイン会がありました。
もちろん、参加しましたとも。
田中さんに握手していただき、少しSF大会の昔ばなしをさせていただきました。



やねこんのときの田中さんたちのカルテット。何カルテットでしたっけ?
覚えていらっしゃる方は、教えてください。

あ、そうそう。
芝居のあとに、桂九雀さんの落語「平林」と「らくだ」も聴かせていただいて、なおさら、楽しかったです。
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『翼を持つ少女 BISビブリオバトル部』山本弘

2015-02-21 19:45:08 | 読書感想
中高一貫の美心国際学園(BIS)は、多様な人種の留学生も学んでいる自由な気風の学校だ。
その高等部に編入したSF小説が大好きな15歳の少女・伏木空は、ノンフィクションにしか興味の無い同級生・埋火武人に誘われ、ビブリオバトル部に入部した。

どちらかと言えば内気な空が失敗しながらも部に溶け込んでいく様は、彼女の中学時代を並行して知るだけに、
安心させられました。
しかし、双子沢高校社会学研究会とのビブリオバトルに向けて、暗雲が立ちこめてきます。

今回、どちらが勝利するかというよりも、顧問の代理の先生が仰ったように、正義と悪は紙一重ということを強く感じさせられました。
私も、身の縮む思いがしましたし、以後、気をつけようと考えました。

SF作品はたくさん紹介されますが、そればかりではない普通小説です。
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