こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

闇の喇叭

2010-07-31 00:00:00 | 未分類
有栖川有栖さん『闇の喇叭』を読みました。

第二次世界大戦後、南北に日本が分断された世界。
私的探偵行為の禁止にとどまらず、それはとてもきゅうくつな世界だった。
県立多岐野高校の有吉景以子、空閑純、小嶋由之は、同じ奥多岐野に住み、同じ合唱部のためか、
いつも一緒に行動していた。

田舎の平穏な日々。
それは、山中に捨てられていた身元不明の死体によって壊されることとなった。

事件を解決することは、悲しい結末をも引き寄せてしまい、彼らの未来も決定づけてしまいました。
果たして、この世界の日本に明るい未来が来るのか?
わが世界の未来とともに、色々と考えさせられました。

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北海道・幽霊列車殺人号

2010-07-30 00:00:00 | 未分類
辻真先さん『北海道・幽霊列車殺人号』を読みました。

書店で、このシリーズの最新刊を見かけ、どうせなら初めから読もうと、図書館で借りてきました。

廃線跡を、幽霊列車が走っているという噂を知ったトラベルライター・瓜生慎は、
情報を追って、北海道に向かった。
到着したペンションで開かれていた同窓会では、16年前に鉄道事故で死んだ少年について、
殺人ではないかという話を聞かされることとなった。

瓜生たちがそこで見た列車の光と轟音は何だったのか?そして、事件の真相は?
久しぶりに、奥の深い推理小説を読んだ気がします。
裏の裏の裏くらいまでは読めないと、答に到達しないんじゃないでしょうか?

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アルフォンス・ミュシャ展

2010-07-29 00:00:00 | 未分類
北九州市立美術館で開催されている「アルフォンス・ミュシャ展」を見てきました。
前回の図録を見ながら書き込んでいますが、「百合の中の聖母」今回は、習作しかありませんでしたね。完成作は、こんなに清楚で愛らしかったのですね。もう一度見たかったなー。

ベルナールのポスターは、「椿姫」と「トスカ」が好みかな?
「モナコーモンテカルロ」も素晴らしかったし、「トラスピーヌ酒」「ドライ・アンペリアル」「シャンペン・ホワイトスター」も良かったです。

「夢想」もなまめかしくていいし、「ビザンティン風の頭部」はブロンドもブルネットも美しかったです。
「果物」「花」の女性のラインがまろやかで良かったですね。

四芸術では、躍動感のある「ダンス」が良かったかな?四つの花では「百合」が好みです。四つの宝石では「アメジスト」に肩入れしたいところですが、「エメラルド」の女性の眼力に引き寄せられました。四つの星では「北極星」か「明けの明星」というところでしょうか?

ショコラ・マッソン/ショコラ・メキシカンの1897年のカレンダーでは、10月から12月の絵柄が好きかな?1898年では、1月から3月の絵柄が好みです。

チェコ時代の「ターバンを巻いた少女」も魅力的ですねー。
プラハ市民会館の「英知ープジェミスロフ朝のエリシュカ」や「正義ー教父ヤン・フス」も惹かれるものがありました。

今回は、「チェコスロヴァキアの10コルナ紙幣」しか見られませんでしたが、「50コルナ紙幣」「100コルナ紙幣」もあるのですね。次回、また見たいなー。

今回見られたもの、今回見られなかったもの、色々ありますが、また展覧会があれば、見に行きたいと思います。

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薔薇を拒む

2010-07-27 00:00:00 | 未分類
近藤史恵さん『薔薇を拒む』を読みました。

高校生の鈴原博人は、ある事業家の家族が住む和歌山の山奥の館に、列車で向かっていた。
施設から高校に通っていた博人は、そこで三年間働く代わりに、大学四年間の学費と生活費を
得る予定だった。

微妙なバランスで成り立つ館での生活。
今にも崩れそうな光景に、ハラハラしながら読んでいました。
バランスを崩す原因を、あの人が作っていたとは!
その事実と、あまりの犠牲の多さに、やるせない気持ちになりました。
そして、主人公の今の生活の危うさにも悲しみを覚えました。

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書きおろし日本SFコレクションNOVA1

2010-07-26 00:00:00 | 未分類
大森望さん責任編集によるSFアンソロジー集『書きおろし日本SFコレクションNOVA1』を読みました。

北野勇作さんの「社員たち」や小林泰三さんの「忘却の侵略」は、日常の中の非日常を描いていて、
面白く読めました。
藤田雅矢さんの「エンゼルフレンチ」では、宇宙の彼方まで旅する事ができ、
山本弘さんの「七歩跳んだ男」では、宇宙ミステリを楽しむことができました。

田中啓文さんの「ガラスの地球を救え」では、期待を逃さず最初から最後まで、
笑いのめしてくれました。
田中哲弥さんの「隣人」では、得体の知れない人々の恐怖と笑いの狭間をみせてくれました。

斉藤直子さんの「ゴルコンダ」は、迷信の現実化が面白く、牧野修さんの「黎明コンビニ血祭り実話SP」
ともなると、言葉の方が現実に勝ってきます。

ただ、円城塔さんの「Beaver Weaver」ともなると、理解し難く、
飛浩隆さんの「自生の夢」伊藤計劃さんの「屍者の帝國」の頃には、疲れ果ててしまいました。

あまりにも前衛的になると、分からなくなるみたいです。
飛さんはまだ何とかなるけど、円城さんは苦手みたいです。
伊藤さんは未完だから、何とも言えません。

牧野さんまでは、楽しめました。
2が、どのようなものなのか、楽しみです。

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