K RAUM  お料理を主に日々のことを書いています。

東京大空襲から62年

2007年3月10日(土)晴れ

日本は1944年6月19日~20日のマリアナ沖海戦でアメリカに大敗し、マリアナ諸島はアメリカの占領下となりました。その年の11月24日 アメリカ軍の新型爆撃機B-29はマリアナ諸島から東京を初空襲しました。当時は爆弾と飛行機の燃料を積んで長距離飛ぶことが出来なかったので、マリアナ諸島をアメリカ軍が占領することによって、日本の空爆が可能になったわけです。そして、1945年3月1日に硫黄島の日本守備隊が全滅し占領されました。硫黄島はB29の護衛の飛行機の発着、またはB29の不時着地となり、アメリカ軍は東京まで多量の爆弾とマリアナ諸島⇔東京の燃料を積み込んで空爆となったのです。コレが3月10日の東京大空襲です。それに続いて3月12日 名古屋大空襲 、3月14日 大阪大空襲 、3月16日 神戸空襲 、3月25日 名古屋大空襲、 5月29日 横浜大空襲 、6月5日 神戸空襲 、6月9日 熱田空襲 、6月19日福岡大空襲となりました。
東京大空襲についての詳細をフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から一部コピーします。
1945年3月9日から10日に日付が変わった直後に爆撃が開始された。B-29爆撃機325機(うち爆弾投下機279機)による爆撃は、午前0時7分に深川地区へ初弾が投下され、その後、城東地区にも爆撃が開始された。0時20分には浅草地区でも爆撃が開始されている。
投下された爆弾の種類は油脂焼夷弾、黄燐焼夷弾やエレクトロン焼夷弾などであり、投下弾量は約38万発、1,700tにのぼった。(以上コピー終わる)
アメリカ軍は東京下町に日本家屋を燃焼することを目的とした各種焼夷弾を大量に投下しました。これは大量虐殺・集団殺害・集団殺戮です。日本軍は1937年7月7日、北京近くで日中戦争に突入し、占領地を南へと広げ南京大虐殺をおこないました。その後長江をさかのぼり、中流位置辺りから地形上進軍困難となり、上流の重慶の爆撃を1938年から敗戦の1945年まで続けました。長期にわたる重慶の市民の苦しみを1945年3月10日に東京の市民も体験することになってしまったのです。

昨日2007年3月9日に東京大空襲の被災者が「戦争を起こさなければ、このような目に遭わなかった。軍人や召集された兵士には補償をしたのに、日本政府は民間人を救済しなかった」と東京地裁に国を提訴しました。詳しい内容は以下asahi.comをコピーします(抜粋しようと思いましたが、どの部分も重要なので全文載せます)
62年前、一夜のうちに約10万人の命が奪われたとされる東京大空襲の被災者や遺族112人が、国に総額12億3200万円の損害賠償と謝罪を求める集団訴訟を9日、東京地裁に起こした。空襲被害を受けた民間人として初の集団訴訟。原告側は「民間人被害者に何も援助をせず、切り捨て放置した国の責任を問う」として、国家補償が整備された旧軍人・軍属と一般戦災者との格差の是非を問い直す。遺族を含めた原告の平均年齢は74歳で、最高齢は88歳。
 原告側は「東京大空襲が国際法違反の無差別爆撃だったことを裁判所に認めさせ、戦争を始めた政府の責任を追及したい」として、旧日本軍が中国・重慶で繰り返した爆撃などが米軍の作戦に影響を与えた点についても責任を明確にしたい考えだ。一般戦災者への補償や死亡者の追跡調査、追悼施設建設も求める。
 戦傷病者戦没者遺族等援護法は、軍人・軍属で障害を負った人やその遺族に年金を支給するよう定めている。同法を一般戦災者にも適用しないのは違法として、名古屋空襲の被災者2人が国家賠償を求めた訴訟は、最高裁で87年に敗訴が確定。一、二審判決は「援護法の趣旨は国の使用者責任で補償すること。民間被災者との差別には合理的理由がある」とした。
 中山武敏弁護団長は「空襲については被害者すべてを救済するのが世界の『人権水準』。一般戦災者を切り捨てた国による差別が今も続く苦しみを耐え難いものにしている」と訴えている。 (以上コピー)
裁判で原告側が勝訴するのは困難なことでしょうが、満州侵略~日中戦争~アジア太平洋戦争を検証する大切な裁判となると思います。
アフガンやイラクでのアメリカ軍の誤爆の犠牲者のことを考えると、今回の東京大空襲での被災者が国を提訴することは国際社会にとっても意義深いものだと考えます。
ゴールデンウイークにはドイツ・ドレスデンのイギリス軍の空爆を背景とした映画が封切られるようです。ナチスの戦争犯罪の映画は多数作られていますが、戦渦のドイツ市民の生活を描いた作品はまだ数が少ないようですので、戦後60余年を経て敗戦国の市民にひかりが当てられるようになったのかとの思いです。

戦争の勝者も誤爆等の責任を問われなければ戦争はなくならないでしょう。又今回の提訴で「戦争を始めなければ空爆もなかったと」自国の政府の責任を問うことが強まれば、開戦に踏み切ることもないでしょう。また、戦争の勝者も裁く国際社会になれば戦争はなくなるでしょう。そして「新しい歴史を作る会」や「新しい歴史を作る国会議員の会(正式な名称を忘れました)」のような歴史観も出てこないと思います。
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