尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

入谷の朝顔市ー根岸散歩①

2019年07月30日 22時46分31秒 | 東京関東散歩
 2019年の梅雨もようやく7月29日に明けたのはいいけど、今度は猛暑が続いている。まあ去年は6月末に梅雨明けしてしまって、その後ずっと猛暑だったから、今年はまだましと言うべきか。ところで、東京23区の東の方に何十年も住んでると、ああ今年も夏が近づいたなと思う「風物詩」がいくつかある。7月初め、七夕の頃に入谷の朝顔市、続いて7月10日に浅草寺の四万六千日ほおずき市)。そして足立の花火大会、最後の週末に隅田川花火大会と続く。今日は電車に浴衣掛けのカップルが多いのはそれかと思ううちに8月が近い。今回は特に「入谷の朝顔市」に絞って紹介。
    「
 入谷
」(いりや)は地下鉄日比谷線の駅名だが、朝顔市の会場になる真源寺は台東区下谷になる。しかし、寺が面する言問通りの向こう側は「根岸」である。JR山手線日暮里から鶯谷の東一帯がおおよそ根岸になる。根岸という地名は日本のあちこちにあり、中でも横浜の根岸も有名だ。東京東部の根岸は明治の頃は金持ちの老人が妾宅を構えるようなイメージの、東京周縁の「別荘地」のような場所だったらしい。今はもちろんそんな趣はないが、それでも上野や秋葉原のすぐ近くなのに高層ビルは少ない。
   
 上の写真は主たる会場の真源寺。開山は江戸時代初期の1659年。だけど、そんな正式名を知ってる人は少ないだろう。ここは普通「鬼子母神」(きしもじん)と呼ばれている。「恐れ入谷の鬼子母神」という言葉で知られている。これは江戸時代の狂歌師、蜀山人(大田南畝)が作ったんだという。朝顔市は江戸時代後期に始まり、一時途絶えていたものの1948年に復活した。なんで朝顔市かというと、元々はこの辺一帯が朝顔の産地だったのである。朝顔市の時だけ大繁盛で、他の時期にはあまり風情がない。
   
 朝顔市の期間、道は歩行者天国になる。鬼子母神側が朝顔売りの屋台が並び、反対側はいろんな食べ物の屋台が並ぶ。朝顔を買うんじゃなくてお祭り気分で来ている若者グループがいっぱいいる。でも、ここの朝顔は素晴らしい。僕はもう花火大会には行かないけど、朝顔市は時々行っている。元は東京人じゃないうちの奥さんも最近は毎年買いに行っている。2000円は決して高くない。何しろ10月頃まで毎日いろんな色が咲くのだ。もう終わりかなと思ったら、去年は残暑が長くずっと咲いていた。この付近には他にもいろんな名所・旧跡がある。今年は涼しいからとこの機会に根岸あたりを回ったのは7月初旬。選挙などで書くのが遅くなったけど、何とかまとめてみたい。
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