星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

僕たちの下に、、

2006-02-14 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)

                  彼女の眠りはその瞬間、
   とてもデリケートなものであったに違いない。なぜなら
   彼女は目を開け、驚いたように彼のほうを見たからである。
   「何を見てるの?」とたずねた。

    ・・・

   「星を見てるんだよ」と、いった。
   「星を見てるなんてうそつかないで。だってあんた下を見
   てるじゃない」
   「だって僕たち飛行機に乗っているんだよ。星は僕たちの下
   にあるんだ」と、トマーシュは答えた。

     ***


引用元は先日の日記で、、。

トマーシュがこんなことを言っていたなんて、昔読んだ時には
心にひっかからなかった。
真夜中、、、くたびれきった頭で不意にページを開いて、
このくだりが目に入ったら、胸がいっぱいになった。

いまの作業のあいだ、この本、傍らに置いておこうかな、、と思う。

・・聖バレンタインの日ですね、、言葉を贈ります。