星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
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『Roger Waters Us + Them』観てきました

2019-12-02 | MUSICにまつわるあれこれ
一夜かぎりの ロジャー・ウォーターズさんのライヴ映画 『Roger Waters Us + Them』
先行抽選でチケット取って観に行って来ました。

以前、 ベルリン・ライヴのDVDで驚愕して以来、 In The Flesh LIVE のDVDや(このツアーでドイル・ブラムホール II Doyle Bramhall II を知ったのでした)、 ロジャーのアルバム作品やツアー映像は ほぼ追ってきて、 当時の巨大なスチロールの箱を積み上げて壁を築いていく手作業の《ウォール》時代から プロジェクションマッピングの時代になり、、 

でもロジャーのメッセージの矛先は常に変わらず…

In The Flesh LIVE の時くらいでしょうかね、、 政治色抜きに映像のメッセージとかもなく 演奏のバトルを存分に楽しむという姿勢でライヴをやっていたのは。。 あの時は、 ドイルというやんちゃな若者(ドラッグ中毒から抜け出したばかりのサバイバー)という存在があってこそ成立したライヴだったと思うし…

今でこそ、 クラプトンさんの欠かせないパートナー兼プロデューサーにまで成長したドイルですが、 あのDVDの特典映像の中で、 ドイルがアンディ・フェアウェザー・ロウさんのギターを (弾いてもいい?)って言って、 ツアー用のギターが10本くらいあるのを (すげぇ)って見てたのがほんと駆け出しぽくて可愛くて、、 (あの頃 ドイルは2本しかギター使っていなかったよね)

、、 そんなドイルのアクの強すぎなストラトと、スノーウィー・ホワイトさんの熟練のレスポールでツインソロを弾く Dogs などを、 後ろでロジャーとアンディがにこにこしながら見てたりして、、

… あ、 話が逸れてしまった、、

そう、ロジャーのメッセージの矛先は決して消えることは無く… 移民や難民の問題、 中東の問題、、 それに加えて近年は地球環境の問題、、 

今回の 『Roger Waters Us + Them』では、 こちらのプレスリリースの文に書かれているように(http://amass.jp/126317/)、 人類の危機、 このプラネットの危機という事をロジャーは強く訴えていましたね。 その敵は自国第一主義をかかげ、 経済的・政治的利害の為にさまざまな問題から目を背けている者たち…

ロジャーの政治的なメッセージ性が嫌だという人も多いと思うけれど、 でもロジャーが音楽を続けているのはメッセージを伝える為でしか無いんだもの、、 それ以外にロジャー・ウォーターズは音楽をやろうとはしないでしょうし。。 私はロジャーが好きです。

 ***

でも今回の 『Roger Waters Us + Them』ツアーの 私にとっての一番の関心事は ギタリスト&ヴォーカリストの ジョナサン・ウィルソン(Jonathan Wilson)さんの抜擢、、 これには驚いたわ。。 ジョナサンはデビューアルバムから聴いてきて確かにフロイド遺伝子ありあり、、 生まれた時代を30年まちがえたよね、、っていう(ジョナサン74年生まれですから) ロジャーやギルモアの息子みたいな人ですけど、、 でも拠点は西海岸の人でジャクソン・ブラウンさんやボブ・ウィアーさんらとの共演から始まった人なので、 ロジャーとジョナサンが繋がるとはちょっと吃驚でした。。

だけどライヴ観てみたら ロジャーの声とジョナサンの声も近いし、 ギルモアの歌い方にも似てますしね、、 それに今回はもう、 あのスペクタクルなプロジェクションマッピングと映像のメッセージが特に重要なので、 ジョナサンの主張し過ぎないヴォーカルとギターがちょうど良かったのかもしれません。

Wish You Were Here のイントロのアコギ、、めちゃ緊張してジョナサン弾いてましたね(笑 、、あれは誰でも緊張するんでしょう。。 In The Flesh で、ドイルがエレキでイントロを弾いて顰蹙買ってましたけど、、 どう弾いても文句が出るんだからいいんだよ、、みたいな事 確かロジャーも言っていたような気がするし。。


兎に角、、 プロジェクションマッピングとロジャーのメッセージを的確に伝える映画の編集は見事だったと思います。 Comfortably Numb をばっさり切ったのも英断。 快楽に身をゆだねている状況では無い、という今の地球の危機的状況…



(帰り道の街角といっしょに映画のステッカー撮ってみた)


、、 痩せた老人になったロジャー(76歳)が 腕を振りかざして息巻く姿を見ながら、 この世代の人たちがもうすぐいなくなってしまったら、、 世の中に物申す人たちはだんだん少なくなっていってしまうのかな、、と そんなことも考えていました。。

、、すくなくとも プラゴミのポイ捨てになるようなドリンクは飲まない。。 消費、、消費と言うけれど これからはちいさく生きる、、 自分としては。。 



そんな私は もうすぐU2です。