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神奈川県の西部にある「小さな町」で暮らす私.
日々の出来事、見たこと、感じたこと、思ったことを綴っていきます。

ちょっと淋しい・・・

2003-05-24 | インポート
痴呆症になって、介護施設に入所している、知人に会いに行ってきました。
電車の乗り換え、タクシーを乗り継いで2時間半。往復5時間の距離も大変だったのですが、精神的にすごく疲れた感じがしてます。

知人とは、久しぶりに会ったのですが、私のことは思い出していただけなかったようです・・・
「私はharusanよ」と声をかけたら「うんうん、分かるわよ」って返事が返っては来るのですが、話しはまるでチグハグ。

以前は、バリバリ仕事をしていて、小柄でしたが元気で、よく笑う方でしたのに・・・
今日の彼女は、表情が変化しないのです。
目は落ち着きがなく、あっちこっちをキョロキョロしながら、ただ、思いついた言葉を口から発しているだけ・・・という感じでした。

突然、数字が飛び出したり、食べ物の話になったり、そうかと思うと黙り込んだり・・・
病気だと分かっていて、ある程度は想像していましたが、やっぱりショクでしたし、何か淋しい・・・

知人のいる施設は、痴呆症の方ばかりが入所しているのですが、皆、その症状は様々のようです。

ただ、新聞を広げて、ページをめくるのでもなく、ジ~ッと見ているだけの男性、
空中の一点だけを見つめている車イスのおばあちゃん、
ブツブツと独り言を言い続けている女性、
私に向かって「今何時ですか」と、数秒おきに聞きに来る方、
一時も休まずに、テーブルを拭き続ける人、

そんな人たちを見て、胸が痛くなりました。
今までの人生の様々な思い出も、どこかに飛んでいってしまっているのでしょうか・・・
今の自分の状況もきっと、理解していないでしょうし、これから先の人生を、どう生きようかとも考えられないのでしょう。

ちょっとつらく淋しい気持ちのまま、「さよなら」を言ってきました。

でも、そんな中でも、救われたことは、施設が明るく清潔であったことと、お世話をしていらっしゃる職員が、以外に、若い方が多かったのに驚きました。
それも男性が多いんです。

若い方たちが福祉の大切さを認識し、仕事として選んでくださる・・嬉しいことですね。