prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「LOVERS」

2004年09月17日 | 映画
ツイスト(ひねり)、ツイストの連続で、「LOVERS」という邦題はあまり合わないのではないか「十面埋伏」という原題の方がふさわしいと思って見ていると、ありがちなことだが真相がわかってから翻ってそれまでの展開を見直すと、計画がうまくいかなかったらとどうするつもりだったのだろうとツッコミを入れたくなるところが多々出てくる。

もっともそういう見方をするのもセコいので、結局煎じ詰めれば三角関係の話だと考えればすっきりして結構邦題も当っているかと思う。
捕手たちが追ってくるのが左から、逃げるのは右へという方向づけがはっきりしていたり、馬が林の中を走るのをあまり移動を使わないで望遠でフォローするのは、黒澤流のテクニック。

撮影監督が変わったせいか、画面の感触は「HERO」ほど人工的ではない。
チャン・ツィイーが肩を見せるところ、だいたい片肌脱ぎにしておいて諸肌脱ぐのは水浴びするところと最後まで行くラブシーンにとどめているのは、もちろん計算しているのだろうが、張芸謀初期の「菊豆」(チュイトウ)の脂っこさを思うと、ずいぶん淡白で物足りない。あるいは大事に撮ってるのかもね。
今書いて気付いたけれど、タイトルバックのデザインに監督の名前の一文字の「謀」が入っている。
(☆☆☆★)


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ドキュメンタリー?

2004年09月17日 | Weblog
テレビ東京で放映された「ボウリング・フォー・コロンバイン」をちらちらと見る。ドキュメンタリーで全部吹き替えというのは妙なはずだが、もともとハリウッド的(?)図式性を旨とした作り方なのであまり気にならない。チャールトン・ヘストンの吹き替えがおなじみ納谷悟朗みたいなのが妙な感じ。