このシリーズ、ゲーム感覚で人を痛めつけるヒドい残虐場面が売りには違いないのだが、変なところで倫理的だったりする。
ここでは聖書でいう「復讐するは我にあり」、つまり人が人に復讐してはいけない、我(神)に任せろ、というモチーフがほの見え、犯人のジグゾーが人の生死を弄ぶ一方で当人が生死を賭けている分、神がかって見えたりする。
「セブン」のジョン・ドゥみたいね。
テレビで放映した一作目をちらっと復習の意味で見たら、観客をひっかけるツボの以外で忘れているところが多いのでびっくりした。今回、観客をひっかける仕掛けは、やや物足らず。
前二作とつながる場面がかなりあるのだが、はて、ここはどことどうつながるのだったっけと首をたびたびひねってしまった。キャラクターがやたらあっけなく殺されるために出てくるような描き方なので、馴染みのない役者を使うせいもあってよく覚えていないかららしい。
二作目でも思ったが、おんなにやたらと凝った仕掛けをたった二人、それも一人は半死半生で作れるのか、とか、自分で自分の足をノコギリで切断できるもんか、とか疑問多し。
(☆☆☆)