原作マンガの冒頭、身体の中からハサミが両目を突き破って飛び出してくるのを見開きのアップで見せる前代未聞の壮絶スプラッタシーンをどう映像化するのかと思ってたら、あっさりスカされた。
身体の中が異次元になっていて、口からありえない量の泥を吐いたり、皮の向こう側の空間から人が出てきそうになるといった表現は、実写ではよほどの工夫と技術がなければムリだと思っていたら、クライマックスを除いて逃げてました。破綻はしないけれど、それではなんでこの原作を映画化するのということになる。
ヘンデルとグレーテルのお菓子の家ばりにケーキがテーブルいっぱいに乗った部屋で女の子が首をはねられ、ケーキにストロベリーソースさながらにどばっと血しぶきがかかるシーンには笑った。
田口トモロヲの変態父さんはあまりにいかにもで、一度殺されかけた女の子が反撃に出てやっぱり殺されるのがちぐはぐ。
(☆☆★★)